千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2013年1月号 ★
配信日時:2013/01/10 08:00
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    ちば中央博メール 2013年1月号 (2013年1月10日発行・第77号)
          http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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目次

1 お知らせ
2 コラム:中央博の窓
3 イベント情報
(1)中央博物館本館・生態園 企画展・テーマ展示
(2)中央博物館本館・生態園 当日参加できるイベント
(3)大利根分館
(4)大多喜城分館
4 研究コラム:研究室から
5 その他のおしらせ

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お知らせ
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新年明けましておめでとうございます。2013年のお正月を皆さんはどのように迎えら
れたでしょうか。博物館では昨年末に盛り上がったトピックス展「世界最大のトド化
石」や特別展「ティラノサウルス」の展示物が撤収され、ホールが広々としてなんだ
か淋しい感じがします。しかし、装いも新たに、年明けから様々な展示が計画されて
いますのでどうぞご期待ください。本年も中央博物館をよろしくお願い申し上げます。

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コラム:中央博の窓-41 「旅大好き! 与謝野晶子が行く!!」
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明治大正昭和を通じて活躍した歌人与謝野晶子、国語の授業で取り上げられたのを覚
えてますか。「やは肌のあつき血汐にふれも見で さびしからずや道を説く君」なん
て、明治34年当時としては(今でもかなり)挑発的な恋歌を第一歌集「みだれ髪」
に載せて話題沸騰。つぎつぎと歌集をヒットさせつつ、詩歌雑誌「明星」を主宰する
夫寛(鉄幹)を、妻として母として明星同人として、そして経営者としても支え続けま
した。その晶子ですが、寛や友人と頻繁に国内旅行しています(もちろん欧州へも足
を伸ばします)。歌集の連続ヒットを求められる職業歌人として、旅に詩想を得る切
なる営みなのでしょうが、「旅かせぎ」と自嘲しつつ、結構、旅大好きな様子がうか
がえます。銚子から水郷地域に限っても、明治44年夏に九十九里から銚子・香取を旅
して、「川口の初夏の雨はなやぎぬ 對岸の灯と戀をするごと」などと詠み、大正10
年にも銚子を訪れて、「白波は何企てて寄るならん 戀の如くにくづるるものを」な
どと詠んでいます。昭和6年には、寛とともに筑波山に登った帰りに、遊覧船で潮来
・鹿島を訪れ、現在の大利根分館に近い十六島や津宮(香取市)へも立ち寄り「船入り
ぬ利根の潮來の加藤洲の 橋のなかに巣もあるように」などを残しています。12日
から本館で展示がはじまる、関東地区博物館協会共同企画展「水郷を旅する人々」で
は、晶子や若山牧水、北原白秋、徳冨蘆花など文豪にして旅大好きな面々を御紹介し
ます。                (歴史学研究科 主席研究員 内田龍哉)

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中央博物館本館・生態園
 企画展・テーマ展示
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◆出土遺物巡回展「時空を超えて―市原市ちはら台の発掘ものがたり―」◆
 会期 1月12日(土)〜2月24日(日) 9:00〜16:30(入館は16:00まで)
 内容 千葉県内で出土した遺物の中から、歴史上注目される資料を選りすぐって展
    示する「出土遺物巡回展」。今回は、市原市北部に広がる巨大ニュータウン
    「ちはら台」にスポットを当て、30年にわたって調査・研究されてきた資料
    の数々を公開いたします。
 会場 千葉県立中央博物館 企画展示室

 詳しくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?page_id=759

 ●出土遺物巡回展関連行事
 ・【遺跡調査研究発表会】 講堂
  日時 2月2日(土) 10:30〜15:30
  内容 出土遺物巡回展「時空を超えて」に関連した調査・研究成果を解りやすく
     お伝えします。どなたでも参加できます。
  費用 無料
  定員 200名(当日先着順)
  
  詳しくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?page_id=758

 ・【ミュージアム-トーク】 企画展示室
  日時 1月19日(土)、1月27日(土)、2月9日(土)、2月24日(日)
     11:00〜11:30、14:30〜15:00(1日2回)
  内容 出土遺物巡回展の見どころを解説します。
  費用 入館料が必要

◆第4回関東地区博物館協会共同企画展「水郷を旅する人々」◆
 会期 1月12日(土)〜2月3日(日) 9:00〜16:30(入館は16:00まで)
 内容 霞ヶ浦から下利根川流域に広がる「水郷」は、江戸時代から昭和に至るまで、
    文人墨客をはじめ、沢山の人々に親しまれた遊覧の地でした。この展示では、
    人びとの水郷遊覧の歴史と文人文豪の水郷ゆかりの作品を紹介します。
 会場 千葉県立中央博物館 第2企画展示室

 ●「水郷を旅する人々」展関連行事
 ・【職員による展示解説】 第2企画展示室
  日時 期間中の土・日・祝日
     11:30〜12:00、14:00〜14:30(1日2回)
  内容 「水郷を旅する人々」展の見どころを解説します。
  費用 入館料が必要

    ※入場料:一般300円、高・大学生150円、中学生以下・65歳以上、無料。

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中央博物館本館・生態園
 当日申し込みで参加できるイベント(1月10日〜2月10日)
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◆講座いろいろ
【動物学講座 「房総の海の生きもの(4)」】 研修室
 日時 1月20日(日) 13:30〜15:00
 内容 房総で見られるエビ・カニ類を紹介し、標本の作り方などについて説明をし
    ます。
 費用 無料
 定員 20名(小学生以上、小学生は保護者同伴)

【歴史学講座 「房総の上総掘り―養老川流域について」】 講堂
 日時 1月27日(日) 13:30〜15:30
 内容 千葉県が世界に誇る井戸掘りの技術である「上総掘り」について、その発祥
    の地、養老川流域に着目し、上流と下流での違いなどを解説します。
 費用 無料
 定員 200名(高校生以上)

【歴史学講座 「千葉県知事有吉忠一と名勝旧蹟保存事業」】 講堂
 日時 2月3日(日) 13:30〜15:30
 内容 明治期末の県知事・有吉忠一と、当時の名勝旧蹟保存について解説します。
 費用 無料
 定員 200名(高校生以上)

【植物観察会 「梅の科学」】 青葉の森公園梅園
 日時 2月9日(土) 13:00〜14:00
 内容 青葉の森公園で、梅について主に科学的な面から解説します。
 費用 無料
 定員 なし、どなたでも参加できます。

◆山のフィールドミュージアム関連行事
【山の学校106「冬の生きもの」】
 日時 1月19日(土) 13:00〜16:00
 場所 君津市三島小学校(君津市正木)
 内容 君津市立三島小学校周辺を散策し、自然観察をします。幼児でも楽しめるよ
    う、ゆっくりペースで歩きます。
 費用 無料、別途保険料50円必要
 定員 なし(小学生以下は保護者同伴)
    ※当日12:30〜12:50に、君津市三島小学校にて受付。
     事前申込は必要ありません。


【そのほかの1月〜2月の講座・観察会の詳細はこちらから↓】
  1月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=476
  2月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=477

【ミュージアム・トーク(研究職員による展示・資料解説)について詳しくは↓で】
  1月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=488
  2月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=489


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大利根分館  http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/  電話:0478-56-0101
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◆お知らせ
 現在、大利根分館は事前申し込みの団体利用のみの開館です。(3月まで)
 学校向けには、出前授業や「古い道具と昔のくらし」の資料貸出も行っています。
 また、理科学習の一環として「鳥の先祖は恐竜だった!?」のパネル展示も
 行っていますので、これらのプログラムをご希望の学校は当館までご相談下さい。


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大多喜城分館  http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/  電話:0470-82-3007
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◆特別公開 「江戸風俗図屏風」◆
 会期 〜平成25年1月14日(月祝) 9:00〜16:30(入館は16:00まで)
 内容 菱川師宣筆の同屏風の複製(六曲一双)のうち、春の風景の描かれた左隻を
    展示します。
 費用 入館料が必要

◆特別公開「重要文化財 大薙刀」◆
 会期 平成25年2月5日(火)〜2月17日(日) 9:00〜16:30(入館は16:00まで)
 内容 現在、重要文化財に指定されている大薙刀は3口のみですが、このうち当館
    の所蔵する「法城寺国光」(南北朝時代)の作と伝えられる大薙刀を展示し
    ます。
 費用 入館料が必要
 
 ※入館料:一般200円、高・大学生100円、中学生以下・65歳以上、無料。
 ※休館は月曜日(月曜日が休日の場合は開館して、翌日休館)

    詳しくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?page_id=59

◆講座等
【博物館セミナー 大多喜を学ぶ 「夷隅の城めぐり」】
 日時 平成25年1月20日(日) 13:30〜15:30
 場所 万木城跡公園(集合)
    いすみ市万木834
 内容 城郭研究の専門家と公園内を散策しながら、万木城や夷隅地域の城郭の歴史
    について学びます。
 対象 小学生高学年以上
 費用 50円(保険料)
 定員 30名(大多喜城分館へ、要電話予約)


【博物館セミナー 「古文書講座」】
 日時 平成25年1月17日(木) 13:30〜15:30
 場所 大多喜城分館(研修館)
 内容 古文書に興味があり、過去に古文書講座(初級を含む)を受講したことがあ
    る方や、ある程度読める方を対象とした中級程度の講座です。
 対象 一般
 費用 無料(館内を見学する場合は入館料が必要) ※入館料は特別公開の項を参照
 定員 40名(大多喜城分館へ、要電話予約)

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研究室から・・・14 「有吉北貝塚からうかがえること」
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本館の歴史展示室には、東京湾沿岸の縄文中期の大規模貝塚である千葉市有吉北貝塚
出土資料が数多く展示されています。この貝塚は、昭和59年から約13年の歳月を要し
て、約2,900平米の発掘調査と整理作業を行い、縄文時代の研究に欠かすことのでき
ない多大な成果をあげました。展示室入口正面の大きな貝の壁は、調査時に実際の遺
跡から剥ぎ取ってきた断面の、9枚中の3枚ですが、その迫力は見る人を圧倒します。
有吉北貝塚調査の最大の特徴は、貝塚から出土する自然遺物(貝・魚骨・獣骨など)
についての詳細なデータ採集と分析があげられます。そのひとつに、柱状に採集した
遺跡堆積物を水洗による0.5、1、2、4、9.5mmメッシュの篩(ふるい)を使用し、微小
な魚骨等を採集する方法を取り入れたことです。この方法によって、タイ・スズキな
どの大型魚中心であったと思われていた縄文人の漁撈が、イワシ・ハゼなど小型魚を
非常に多く捕っていたことがわかりました。地道な調査方法が、縄文人の漁撈活動観
を変えた代表的な遺跡となりました。
                 (歴史学研究科 主任上席研究員 三浦和信)

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その他お知らせ(開催場所にご注意ください) 
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◆生物多様性シンポジウム
 「外来生物と印旛沼 -生きものが語る印旛沼の現在(いま)と未来-」◆
 日時 1月19日(土) 13:00〜17:00
 内容 北米原産のカミツキガメや南米原産のナガエツルノゲイトウなど、印旛沼の
    生態系をおびやかす外来生物問題について考えます。
 会場 佐倉市立中央公民館(佐倉市鏑木町198-3)
 費用 無料
 定員 先着200名(事前申し込み不要)
 主催 千葉県生物多様性センター

 詳しくはこちら↓
    http://www.bdcchiba.jp/
    千葉県生物多様性センター(043-265-3601)

◆トピックス展「二五穴(にごあな)―山をブチヌク用水路―」
 会期 1月26日(土)〜2月3日(日) 9:00〜17:00 (1/28は休館)
 内容 トンネルをつないで山の中を走る、房総特有の灌漑用水「二五穴」。二五穴
    を通して、地域で暮らす人々の歴史と知恵を紹介します。
 会場 君津市亀山コミュニティセンター
 主催 千葉県立中央博物館、国立歴史民俗博物館
 共催 君津市久留里城址資料館

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◆発 行
千葉県立中央博物館
〒260-8682 千葉市中央区青葉町955-2
電話:043-265-3111 FAX:043-266-2481
http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
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