千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2022年4月号 ★
配信日時:2022/04/10 08:00
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    ちば中央博メール 2022年4月号(2022年4月10日発行・第188号)
        http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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目 次
1.お知らせ
2.イベント情報
(1)中央博物館本館・生態園
(2)大利根分館
(3)大多喜城分館
3.中央博の窓−150 「収蔵庫から新種の巻貝化石を発見!」
4.研究室から−125 「やはり野に置けコケ」
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1.お知らせ
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◆博物館の再開館について
 本館・生態園は10:00〜16:30まで開館・開園しています。
 なお、生態園オリエンテーションハウスは土・日・祝日のみ開館(10:00〜16:30)
しております。

講座・観察会については、新型コロナウイルスや自然災害などの対応により変更や中
止の可能性がありますので、くわしくはホームページをご覧ください。↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520009714819/index.html


年間パスポートの期限延長を行っています。くわしくはホームページをご覧くださ
い。↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1584073375870/index.html#
年間パスポート

◆現在休止中の展示・サービス
・1階ホール
・「たいけんのもり」を含むハンズオン展示
・野鳥観察舎(生態園)
・団体受付(一般団体)
・図書閲覧サービス

※開館日をご確認の上ご来館ください。開館日カレンダー↓
  
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1517539269054/index.html#k
aikanbi

なお、感染拡大の状況などにより変更が生じる場合がございます。ご了承くださるよ
うお願いいたします。

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2.イベント情報
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 (1)中央博物館本館・生態園
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■春の展示「苔松苔梅—春を寿ぐ(ことほぐ)うめのきごけ—」
日時:〜5月8日(日)
会場:第一企画展示室
内容:苔がついた松や梅は、苔松苔梅と呼ばれ、お正月のめでたい生け花の花材とし
て珍重されます。この苔は主にウメノキゴケの仲間の地衣類という生き物です。日本
文化の中に見られる苔(地衣類)を写真で紹介するとともに、地衣類の知られざる不
思議な世界についても併せて紹介しています。

■トピックス展 「五百沢智也(いおざわともや)氏が描いた房総の風景」
日時:令和4年4月29日(金)〜6月19日(日)
会場:第二企画展示室
内容:著名な鳥瞰図作家・氷河地形研究者である故・五百沢(いおざわ)智也氏(千
葉県一宮町)が、独自の視点で描いた鳥瞰図やスケッチ画を紹介するトピックス展を
開催します。房総とその周辺の山や海岸、里山の風景など、県民にとって身近な地域
の自然を描いた作品を選び、その土地の成り立ちも含めて解説します。

■生態園トピックス展「カエル」
日時:〜5月15日(日)※土日祝のみ開催
会場:生態園オリエンテーションハウス
内容: 日本にはさまざまなカエルが暮らしています。生態園にも生息する種類から
千葉県では見られない種類まで、たくさんの個性的なカエルたちが一堂に会していま
す。

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(2)大利根分館 http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/ 電話:0478-56-0101
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令和4年度のご利用について
開館期間:令和4年5月28日(土)-6月19日(日) ※期間中無休
上記期間以外は休館(見学不可)となります。
・団体見学の予約は開館期間のみ受け付けております。
・資料の貸し出し等については、電話(0478-56-0101)にてお問合せください。(土
・日・祝を除く)

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(3)大多喜城分館 http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/ 電話:0470-82-3007
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大多喜城分館は施設改修のため、しばらくの間休館します。
※施設内はご覧いただけませんが、敷地内の研修館で「大多喜城と城下町」をテーマ
とした展示を開催しています(開館時間9:00-16:00)。

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3.中央博の窓−150 「収蔵庫から新種の巻貝化石を発見!」
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銚子半島の沿岸には、中生代白亜紀の浅海に堆積した地層(銚子層群)が見られま
す。
この地層から採集された岩石が、平成12年(2000年)に中央博物館に寄贈されまし
た。収蔵庫に保管されていたこの岩石を詳しく調べたところ、これまで報告されてい
なかった、大きさが1cmに満たない微小な巻貝を12種類発見し、そのうちの6種を
新種として記載しました。
生物の多様性を明らかにするには、小さな種類にも目を向ける必要があります。硬い
岩石の中に含まれる化石の場合、小さな種類はより発見が難しく、これまで見過ごさ
れてきましたが、今回の研究では、特殊な薬品で岩石を溶かす方法を用い、微小な巻
貝化石を大量に見つけることができました。新種の名前のうち、Pseudomelania yam
adaiは岩石の寄贈者である山田勝彦さんに、Metacerithium boshuaeは、銚子ジオパ
ークのガイドを務める房州文子さんに献名したものです。
今回、新しい着眼点で収蔵庫の岩石から新種を発見できたことにより、博物館におけ
る資料の保管機能の重要性をあらためて示すことができました。6種の巻貝化石の新
種は、房総の地学展示室で公開していますので、来館の際には、見過ごすことのない
よう、お確かめください。
(地学研究科 伊左治鎭司)
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4.研究室から−125 「やはり野に置けコケ」
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 空前絶後の苔ブーム! かつてこれほど苔が注目を浴びたことがあったでしょう
か。
園芸店には、盆景やテラリウムが並び、素敵な園芸名に感激したり、当たらずとも遠
からずの名前が多いことに顔をしかめたり、一喜一憂しています。いちばん悲しいの
は、「枯れてしまってがっかりした」という声を聞く時です。詳しくお聞きすると
「葉がすぐに乾燥してしまうので、頻繁に水をやっています」とか、「いつの間にか
他の苔が生えてきてがっかりした」とおっしゃる方がたくさんおられます。
さて、一般的な「苔」は小さい植物や菌類、藻類などの総称として使われています。
本当の「苔」はスギゴケやゼニゴケの仲間として知られているコケ植物であり、蘚苔
類とも呼ばれています。コケ植物は土の水分や空中湿度の違いや変動に敏感で、体の
中の水分量が変化する変水性です。多くのコケ植物は適度な湿り気と適度な乾燥が必
要な植物なのです。その加減は、種によって異なり、小さじなのか、大さじなのか、
管理が難しく、「やはり野に置けコケ植物」と言えそうです。「野」では、水環境が
室内や庭よりもずっと多様であり、思い思いの場所に多様なコケ植物が生えています。
千葉県では、北部の下総台地では雨量が少ないので乾燥に強いコケ植物が生えていま
す。また、南部の房総丘陵は雨量が多いので、渓谷は空中湿度が高く、木の枝からは
キヨスミイトゴケが垂れ下がり、葉上にはヨウジョウゴケが生え、熱帯・亜熱帯要素
のモッシーフォレスト(蘚苔林)になっています。春だ! 野に出て苔生す千葉県を
楽しみましょう。
 (植物学研究科 古木達郎)
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 千葉県立中央博物館
 〒260-8682 千葉市中央区青葉町955-2
 電話:043-265-3111 FAX:043-266-2481
 URL:http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
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