千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
『海からのたより』 第214号
配信日時:2022/12/01 08:30
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  千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン

 『海からのたより』 第214号
                          2022年12月1日発行

                 千葉県立中央博物館分館 海の博物館
                 http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/
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 海の博物館は、新型コロナウイルス感染防止対策を講じた上で開館していま
す。入館時には、引き続き体温計測、手指消毒等にご協力ください。また展示
室では間隔を空けてご観覧ください。

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│目次
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★臨時休館・年末年始の開館
★12月、1月の主催行事のご案内
★研究員ノート - 高校に残されていた90年前の標本 -
★海の博物館周辺の情報

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│★臨時休館・年末年始の開館
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臨時休館:12月13日(火)・14日(水)は館内メンテナスのため臨時休館

年末の開館:12月27日(火)までは通常開館
年始の開館:1月5日(木)から通常開館
  ※有料駐車場は、年末年始も営業しています。

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│★12月、1月の主催行事のご案内
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【展覧会】
●海のアート展 -真綿でつくるゆらゆらクラゲ-
 真綿で制作したクラゲ等の海の生きものの作品を主体として、作品の対象と
なった実際の生きものの解説パネルを展示し、海の生きものの魅力に迫ります。
また、真綿作品の制作方法も紹介し、生きものをじっくりと観察しながらその
形を再現する楽しさを伝えます。
・作品協力:熊田さやか(クラフト作家)
・会期:~2023/1/15(日)

≪お問い合わせ先≫
  千葉県立中央博物館分館海の博物館
   〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
   電話 0470-76-1133  FAX 0470-76-1821
   電子メール umihaku@chiba-muse.or.jp

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│★研究員ノート  - 高校に残されていた90年前の標本 -
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 先日,鴨川市にある県立長狭高等学校に保存されている標本の調査を行いま
した.長狭高校は今年創立百年を迎える伝統校で,生物室の奥の戸棚には戦前
戦後の生物標本が多数保管されています.その中でも目をひいたのが,S.Asan
o と記名されたラベルでした.細いペンによる美しい筆記体で学名が記され,
海の魚や各種無脊椎動物の標本から陸上の藻類やクモに至るまで様々な採集品
に付けられていました.標本の採集年は昭和5年から10年ごろにかけてでした.
採集者の浅野貞夫は山形県師範学校を卒業後,昭和5年に当時の長狭中学校の
教師となりました.若くて意欲に燃えた先生は熱心に標本の収集を行ったので
しょう.
 浅野の標本ラベルには,ほとんどに採集地と採集日が記されていました.実
は自然科学の視点でみた場合,この記録が標本の価値を左右するといっても良
いのです.その生物がいつ,どこに生息していたかの証拠となるためには採集
場所と採集日の記録が欠かせません.浅野の標本ではありませんが,長狭高校
には昭和17年6月に房州田原村(現在の鴨川市の一部)で採集されたアメリカ
ザリガニの標本も残されていました.もし採集年と採集場所の記録がなければ,
この標本には数年前に採集したアメリカザリガニの標本と同様の価値しかあり
ませんが,記録が残されていたおかげで,アメリカザリガニが日本に導入され
た昭和2年のわずか15年後に房総半島にまで広まってしまったことを示す貴重
な記録となったのです.
 採集地がわからずに困っている標本もあります.長狭高校の生物部ではかつ
て,仁右衛門島のタイドプールに生息する生物の調査を行い,採集されたエビ
やカニ,ウニから海藻まで,様々な生物の標本が保管されていました.標本に
は採集地として第1タイドプールから第5タイドプールまでのどれかが記され
ているのですが,この各タイドプールの位置を示す地図が見当たらないのです.
仁右衛門島のタイドプールの研究は昭和31年ごろから始まり,35年ごろまでは
続けられたようです.このことに限らず,もし当時の長狭高校生物部について
ご記憶の方がいらっしゃいましたら是非ご一報下さい.
                           (分館長 斎木健一)

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│★海の博物館周辺の情報
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【観光情報】

・かつうら海中公園海中展望塔
    海の博物館の真ん前にあります。水深8 mの海中展望室から季節ごとの魚
 や海底の様子を楽しむことができます。
   〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾174
   http://www.katsuura.org/index.php 

・エデン(eden)
    海の博物館前、レストラン、ショップと天然温泉スパを併設した複合施設。
  〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾272     0470-64-6370

・勝浦朝市は通常どおり(6時半頃~11時頃・水曜休み)開催されています。
  詳しくは勝浦市観光協会のホームページをご覧ください。
  〒299-5233 千葉県勝浦市浜勝浦319
   https://www.katsuura-kankou.net/asaichitop/

【施設情報】

・勝浦市郷土資料室
  勝浦市立図書館の中に開設されました。郷土の歴史や文化財などをそれ
 ぞれのテーマを設けて展示紹介しています。
  休室日:月曜日・祝日・年始(図書館の休館日と同じ)  
  問合せ先:勝浦市教育委員会生涯学習課生涯学習係
  〒299-5235 千葉県勝浦市出水1297     0470-73-6665

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今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうござ
いました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
    http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU
お問い合わせはこちらへ umihaku@chiba-muse.or.jp
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の可能性も指摘されていますので、ご留意ください。)

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