千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2023年6月号 ★
配信日時:2023/06/10 08:00
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    ちば中央博メール 2023年6月号(2023年6月10日発行・第202号)
        http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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目 次
1.お知らせ
2.イベント情報
(1)中央博物館本館・生態園
(2)大利根分館
(3)大多喜城分館
3.中央博の窓-159 「常設だけど常設じゃない?生態園の「常設展示」」
4.研究室から-145 「あつまれ!お神輿のまつり」
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1.お知らせ
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◆博物館の開館時間について
本館・生態園は9:00~16:30まで開館・開園しています。
 ※入場については本館16:00・生態園16:15までとなります。
講座・観察会については、新型コロナウイルスや自然災害などの対応により変更や中
止の可能性がありますので、くわしくはウェブサイトをご覧ください。↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520009714819/index.html

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2.イベント情報
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 (1)中央博物館本館・生態園
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■当館にお越しの際は、開館日をご確認の上ご来館ください。
開館日カレンダーはこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1517539269054/index.html

■【講座・観察会】について
当館では、博物館での生涯学習の充実を図るため講座・観察会、自然誌シンポジウム
講演会などの行事を実施し、県民の皆様に学習の場を提供しています。
6月10日~7月10日までに行われる講座・観察会は以下のとおりです。
☆森の調査隊
開催日:2023年6月15日(木)
☆磯の生きものを探そう
開催日:2023年6月18日(日)
☆日本刀にさわってみよう
開催日:2023年6月24日(土)
☆山の学校159 夏の里の生きもの
開催日:2023年6月24日(土)
☆昆虫標本のつくり方
開催日:2023年6月25日(日)
☆たなばた飾りをつくろう!
開催日:2023年7月01日(土)
☆昆虫標本のつくり方
開催日:2023年7月08日(土)
☆にぼしで学ぶ魚のひみつ
開催日:2023年7月09日(日)
お申込みや詳細はこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520009714819/index.html

■【ミュージアム・トーク】(研究員による展示・資料解説)について
当館では、土曜・日曜・祝日の11:00~11:30と14:30~15:00に「ミュージアム・トー
ク」を行っています。展示室や収蔵庫、生態園を会場として、研究員がお客様に研究
成果等を解説します。研究員との対話のなかで、お客様にとって博物館がさらに身近
なものになれば幸いです。所要時間は30分間で、参加費は無料ですが、入場料が必要
です。
6月10日~7月10日までに行われるミュージアム・トークは以下のとおりです。
☆6月11日(日)………深海の生物
☆6月18日(日)………博物館できのこ探検
☆6月25日(日)………九十九里浜の蜃気楼
詳しくはこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520012270143/index.html

■【生態園トーク】について
当館では、土曜日に不定期開催で11:00〜11:30と14:30〜15:00に「生態園トーク」を
行っています。生態園を会場として、研究員がお客様に生態園のおいたちや生きもの
について解説します。集合場所は生態園内のオリエンテーションハウスで、所要時間
は約30分間です。参加費は無料です。
6月10日~7月10日までに行われる生態園トークは以下のとおりです。
☆6月24日(土)………生態園の地衣類
詳しくはこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520012270143/index.html

■トピックス展「千葉の外来昆虫 最前線!」
日時:令和5年4月29日(土・祝)~令和5年6月18日(日)
会場:第2企画展示室
内容:千葉県からは,約170種の外来昆虫が見つかっています。この展示では、これら
   の外来昆虫のうち、特に注目すべき種の生態や識別方法を紹介します。また、
   身の回りでみられる意外な外来起源の種や国内外来種の問題も取り上げます。

■千葉県生誕150周年記念事業「未来へつなぐ、いくつもの千葉」
内容:千葉県立中央博物館では、みなさんの思い出の写真を募集しています。お寄せ
   いただいた写真は、博物館が所蔵する古写真と一緒に、千葉県150年の歴史を
   写真でふりかえり、未来へとつなげる特設サイトに掲載する予定です。みなさ
   んのお宅に眠る思い出の写真を、ぜひお寄せください。
写真募集期間 :令和5年4月01日(土)~令和5年9月15日(金)
特設サイト開設:令和5年6月15日(木)~公開予定

■千葉県誕生150周年記念事業「写真で見るちばのあゆみ」
日時:令和5年7月1日(土)~9月18日(月・祝)
会場:2Fホール付近
内容:明治6年(1873年)に千葉県が誕生してから現在までの千葉県のあゆみを、県
   立博物館などが所蔵する政治や産業、文化、生活など様々なできごとが記録
   された写真で振り返ります。中央博物館以外にも、県内各地を巡回予定です。
   最新の情報は千葉県立中央博物館ウェブサイトをご覧ください。入場料はかか
   りませんが中央博物館の他の展示をご覧になる場合は別途入場料が必要です。

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(2)大利根分館 http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/ 電話:0478-56-0101
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・大利根分館は本館への機能集約に向けて休館しております。
(館内の見学もできませんので、ご了承ください。)
・資料の貸し出し等については、電話(0478-56-0101)にてお問合せください。
(土・日・祝を除く)

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(3)大多喜城分館 http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/ 電話:0470-82-3007
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大多喜城分館は施設改修のため、しばらくの間休館します。
※施設内はご覧いただけませんが、敷地内の研修館で「大多喜城と城下町」をテーマ
とした展示を開催しています(開館時間9:00-16:00)。

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3.中央博の窓-159 「常設だけど常設じゃない?生態園の「常設展示」」
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 生態園は、中央博物館本館に併設された野外観察施設です。房総の代表的な植生が
エリアごとに再現され都市の中にいながら「本物の自然」を体験していただけます。
 生態園では、一般的な植物園とは違い、“生態系そのもの”が展示物です。生きも
の達の営みは日々移り変わるので、全く同じものが見られる日はありません。前日に
は咲いていなかった花が咲いていたり、池にいる鳥の種類が変わったり、急に虫が増
えたり、思いもよらないところにきのこが出たりします。私は生態園の担当になって
5年目ですが、同じ季節でも年によって様子が変わります。
 博物館では、期限を設けずにいつでも見られる展示のことを「常設展示」と言いま
す。生態園は、いつでも見られるという意味では「常設展示」ですが、決して「いつ
でも同じものが見られる常設展示」ではないのです。
 そんな生態園のビジターセンターは、入口近くにあるオリエンテーションハウスで
す。ここでは生態園の自然を紹介する展示(これは常設)や年に2回の生態園トピック
ス展示という身近な生きもの等を紹介する展示を行っています。生態園トピックス展
をやっていない時に行ったら展示が少なくて残念?いいえそんなことはありません。
「生態園いきもの観察日記」という、美しい写真と、ちょっとマニアックな解説で生
態園の生きものを紹介するパネルが密かに人気です。これは、生態園トピックス展を
やっていない時にしか見られません。しかも、時期によって入れ替わります。いつで
も何回来ても楽しめる、それが生態園なのです。
 日々移り変わる生態園の生きものを、様々な専門分野を持つ研究員がそれぞれの視
点で観察して報告する「生態園の自然」が、デジタルミュージアムで公開されていま
す。身近な生きものからマニアックな生きものまで、“ありえない頻度”で更新され
ているコンテンツです。ぜひ、覗いてみてください。
デジタルミュージアム「生態園の自然」↓
https://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/special/ecoparkwitness/index.htm
(生態学・環境研究科 西内 李佳)

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4.研究室から-145 「あつまれ!お神輿のまつり」
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 去る5月5日、神奈川県大磯町で行われた「相模国府祭(”さがみこうのまち”と読
みます)」の調査に行ってきました。学生時代からの研究テーマであるこの祭礼。千
葉県の研究員として見たとき、県内のお祭りとの共通点の多さに気が付きます。
 相模国府祭はその名のとおり、相模国の国府(現在の県庁に相当)のお祭りです。
相模国の総社(そうじゃ)である六所神社(大磯町)周辺の祭場に、近隣2市2町から
5神社の神輿が集まり、合同で祭典を行います。中心となる場所は2つ。1つは「神揃
(かみそろい・かみそり)山」、もう1つは「オオヤ場」と呼ばれています。
 これと比較されるのが「安房やわたんまち」です。こちらも安房国総社の鶴谷八幡
宮(館山市)に10神社の神輿が集まる国府のお祭りとされ、「安房国司祭(あわこく
しさい)」の別名を持ちます。数社の神輿が集まるお祭りを「寄り合い祭り」と言い
ますが、県内ではこの他に「下総三山の七年祭り(船橋市)」「大原はだかまつり(い
すみ市)」「上総十二社祭り(一宮町)」などが有名です。
 千葉の寄り合い祭りを見てみると、三山の七年祭りの祭場の1つ「神揃場(かみそろ
いば)」は相模国府祭の「神揃山」とよく似ていますし、安房やわたんまちには「大
家(おおや)酒の儀」、中根六社祭り(いすみ市)には「おおやのへいだ」という行
事があり、なにやら「オオヤ場」と関係がありそうです。「オオヤ場」は大家・大矢
・王家など様々な表記があるのですが、地元大磯では「逢親場」が有力です。「おお
やのへいだ」は「親の日だ」が訛ったものとされ、ここに「親」というキーワードが
浮かんできます。
 寄り合い祭りには必ず中心的神社があり、多くは「一宮」「総社」、あるいは「祖
神/親神(おやがみ)」と呼ばれる神社です。親分や親方と言うように、「親」には
頭目やリーダーの意味があります。寄り合い祭りには、地域の親=筆頭格の神社に年
一度集まって、近隣地域の結束や友好関係を確認し、地域の安定と繁栄を祈るという
「型」があったのではないでしょうか。祭礼に集まる神社の間で父・母・子などの家
族関係や同族・眷属(けんぞく)関係を物語る伝承が頻繁に見られるのも、「親」か
ら連想した、親近感を深めるための物語ではないかと私は考えています。
 相模国府祭は今年4年ぶりの完全再開となりました。県内の祭礼も,再開に向けて動
いていると聞いています。今年こそ現地で調査し皆さまにご報告できればと思います。
(歴史学研究科 鈴木 建人)

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 千葉県立中央博物館
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 URL:http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
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