千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2023年7月号 ★
配信日時:2023/07/10 08:00
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    ちば中央博メール 2023年7月号(2023年7月10日発行・第203号)
        http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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目 次
1.お知らせ
2.イベント情報
(1)中央博物館本館・生態園
(2)大利根分館
(3)大多喜城分館
3.中央博の窓-160 「特別展「よみがえるチバニアン期の古生物」のご案内」
4.研究室から-146 「シーボルトが持ち帰ったカニの化石」
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1.お知らせ
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◆博物館の開館時間について
本館・生態園は9:00~16:30まで開館・開園しています。
 ※入場については本館16:00・生態園16:15までとなります。
講座・観察会については、変更や中止の可能性がありますので、くわしくはウェブ
サイトをご覧ください。↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520009714819/index.html

◆博物館入場料について
特別展が開催されている以下の期間は、通常とは入場料が異なります。くわしくは
ウェブサイトをご覧ください。↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1517539269054/index.html
☆特別展開催期間:令和5年7月15日(土)~ 令和5年9月18日(月・祝)

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2.イベント情報
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 (1)中央博物館本館・生態園
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■当館にお越しの際は、開館日をご確認の上ご来館ください。
開館日カレンダーはこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1517539269054/index.html

■【講座・観察会】について
当館では博物館での生涯学習の充実を図るため、講座・観察会、自然誌シンポジウム
講演会などの行事を実施し、県民の皆様に学習の場を提供しています。
『7月10日~8月10日』までに行われる講座・観察会は以下のとおりです。

◎当日申込・先着順イベント
☆特別展関連行事 古生物の缶バッヂづくり
開催日:2023年7月16日(日)
☆森の調査隊
開催日:2023年7月17日(月・祝)
☆特別展関連行事 大昔のどうぶつの絵を描こう
開催日:2023年7月17日(月・祝)
☆和綴じ本をつくろう
開催日:2023年7月29日(土)
☆特別展関連行事 クイズ:ちばの古生物
開催日:2023年8月06日(日)

◎事前申込・抽選イベント
☆バケツ一杯の水から海の魚を探る(オリエンテーション)
開催日:2023年7月16日(日)
☆夏休み自由研究相談
開催日:2023年7月17日(月・祝)~8月27日(日)
☆菌類から生物多様性を考える―1【会場参加】【オンライン参加】
開催日:2023年7月22日(土)
☆東京大学千葉演習林連携事業 夏の山の昆虫
開催日:2023年7月22日(土)
☆特別展関連行事 チバニアン期底の地磁気逆転層観察会
開催日:2023年7月23日(日)
☆教員のための博物館の日 博物館環境教育研修
開催日:2023年7月27日(木)
☆山の学校160川の生きもの1
開催日:2023年7月29日(土)
☆特別展関連行事 化石の模型をつくろう
開催日:2023年7月30日(日)
☆教員のための博物館の日 博物館利用研修会
開催日:2023年8月04日(金)
☆海岸で石ころをひろおう
開催日:2023年8月05日(土)
☆うみ鳥っぷin東京湾2023
開催日:2023年8月05日(土)


お申込みや詳細はこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520009714819/index.html

■【ミュージアム・トーク】(研究員による展示・資料解説)について
当館では土曜・日曜・祝日の11:00~11:30と14:30~15:00に「ミュージアム・トーク」
を行っています。7月10日~8月10日までに行われる「ミュージアム・トーク」は,以下
のとおりです。

 ☆7月15日(土) ☆7月17日(月・祝) ☆7月22日(土) ☆7月23日(日)
 ☆7月29日(土) ☆7月30日(日)   ☆8月 5日(土) ☆8月 6日(日)

詳しくはこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520012270143/index.html

■【生態園トーク】について
当館では、土曜日に不定期開催で11:00~11:30と14:30~15:00に「生態園トーク」を
行っています。7月10日~8月10日までに行われる「生態園トーク」は、以下のとおり
です。 

 ☆7月15日(土) ☆8月 5 日(土)

詳しくはこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520012270143/index.html

■特別展「よみがえるチバニアン期の古生物」
日時:令和5年7月15日(土)~ 令和5年9月18日(月・祝)
会場:第1、第2企画展示室
内容:千葉県内に広がるチバニアン期の地層からは、絶滅した"世界最大級のトド"を
   はじめ、多くのクジラ、3種類のゾウなどさまざまな化石が見つかっています。
   この展示では、チバニアン期の海と大地の古生物の化石を集めチバニアン期が
   どのような時代だったのか紹介します。 

■トピックス展「関東大震災から100年」
日時:令和5年8月1日(火)~ 令和5年9月23日(土・祝)
会場:本館2F廊下
内容:100 年前の関東大震災を引き起こした地震には、一体どのような特徴があった
   のでしょうか。その特徴と想像をはるかに超える被害の様子を併せて、当時の
   絵はがきや県内各所に設置された石碑から紹介します。

■千葉県誕生150周年記念事業
パネル巡回展「写真で見るちばのあゆみ」
日時:令和5年7月1日(土)~9月18日(月・祝)
会場:2Fホール付近
内容:明治6年(1873 年)に千葉県が誕生してから現在までの千葉県のあゆみを県立
   博物館などが所蔵する政治や産業、文化、生活など様々なできごとが記録され
   た写真で振り返ります。中央博物館以外にも、県内各地を巡回予定です。最新
   の情報は、千葉県立中央博物館ウェブサイトをご覧ください。入場料はかかり
   ませんが中央博物館の他の展示をご覧になる場合は、別途入場料が必要です。

■千葉県誕生150周年記念事業「未来へつなぐ、いくつもの千葉」
内容:千葉県立中央博物館では、みなさんの思い出の写真を募集しています。お寄せ
   いただいた写真は、博物館が所蔵する古写真と一緒に、千葉県150 年の歴史を
   写真でふりかえり未来へとつなげる特設サイトに掲載する予定です。みなさん
   のお宅に眠る思い出の写真を、ぜひお寄せください。
写真募集期間 :令和5年4月01日(土)~令和5年9月15日(金)
特設サイト開設:令和5年6月15日(木)~公開予定

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(2)大利根分館 http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/ 電話:0478-56-0101
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・大利根分館は本館への機能集約に向けて休館しております。
(館内の見学もできませんので、ご了承ください。)
・資料の貸し出し等については、電話(0478-56-0101)にてお問合せください。
(土・日・祝を除く)

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(3)大多喜城分館 http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/ 電話:0470-82-3007
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大多喜城分館は施設改修のため、しばらくの間休館します。
※施設内はご覧いただけませんが、敷地内の研修館で「大多喜城と城下町」をテーマ
とした展示を開催しています(開館時間9:00-16:00)。

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3.中央博の窓-160 「特別展「よみがえるチバニアン期の古生物」のご案内」
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会期:7月15日(土)〜9月18日(月・祝)
「チバニアン期」は、地球の歴史の中で初めて、地質時代に日本の地名が用いられた
時代です。このチバニアン期は、77万4千年前から12万9千年前の時代のことを指しま
す。模式地に認定された"市原市田淵の養老川沿いの崖"が一躍有名になりましたが、
実は千葉県下には、広くチバニアン期の地層が分布していることや、千葉県からこの
時代の化石が豊富に産出することは、あまり知られていません。また、当時の房総が
どのような様子であったか、どんな生き物たちが生息していたのかも同様です。そこ
で、チバニアン期の海と陸に棲んでいた生物の化石を集め、チバニアン期について、
もっと知ってもらいたいと考え、今回の展示を企画しました。
本展示では、房総におけるチバニアン期について実物化石や復元レプリカだけでなく
迫力のある原寸大復元画や精巧な復元模型を用いて、大地と海を対比しながら紹介し
ます。特に、世界で初めて全身骨格が組み立てられた千葉県印西市産のナウマンゾウ
化石や、体長5mにもなる世界最大級のトド化石など、今回の展示でしか一度に見るこ
とのできない標本や資料が集まります。このような多様な標本や資料を通じて、世界
に誇れるチバニアン期の房総について少しでも理解を深めていただけたら幸いです。
(地学研究科 丸山 啓志)

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4.研究室から-146 「シーボルトが持ち帰ったカニの化石」
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昨年、京都市在住の化石収集家の方のご遺族から、カニの化石のコレクションを寄贈
していただきました。160 点あまりのコレクションの半数が、大阪市梅田の地下工事
の際に採集された「ムカシメクラガニ(アルゲス・パラレルス)」という絶滅種のカニ
でした。このカニの化石は、江戸時代に長崎に居住したドイツ人医師シーボルトが、
オランダに持ちかえった多数の動植物標本の中に含まれていて、オランダの甲殻類研
究者デ・ハーンが『日本動物誌 甲殻類編』の中で、新種のカニ化石として記載した
由緒ある(?)種です。出版年は1833年で、これはすべての日本産の化石の新種記載の
中でも、最古のものになると思われます。
ムカシメクラガニは、日本の数カ所の、今から1 万年前より新しい地層(主に6000〜
9000年前)からのみ見つかっています。千葉県では富津の海岸で見つかるほか同時代
と推定される幕張地区の浚渫土からも知られています。寄贈された大阪の数十個の化
石は、ラベルの情報から1970年代末から80年代初頭の、大阪駅前ビルの地下工事の際
に大量に産出した化石の一部と思われます。きわめて保存状態が良く、今にも動き出
しそうな生々しい化石です。そのほか、愛知県の名古屋港の浚渫土からも、多数の化
石が産出しています。
シーボルトがオランダに持ち帰った標本そのものはすでに行方不明になっていて、分
類学的には、タイプ標本が紛失している状態でした。そこで、2019年に共同研究者と
ともに、名古屋港の浚渫土産出の化石標本から状態の良いものを 1点選びネオタイプ
(新基準標本)に指定し、再記載しました。これにより、この標本をもとにムカシメ
クラガニについて議論することが可能になりました。そして、今回の寄贈標本も含め
て検討を進めた結果、ムカシメクラガニは、現在、九州などに知られる現生種のカニ
と同一種であるという結論に至り、近く論文も公表される予定です。この現生種の記
載は1914年なので、学名の先取権のルールに従って、同じ種に対して後からつけられ
た学名は無効になり、1833年に発表されたアルゲス・パラレルスという学名が有効名
になります。
絶滅種ではなかったムカシメクラガニの化石は、 7月15日(土)からの特別展「よみ
がえるチバニアン期の古生物」において、チバニアン期よりも後の時代の化石のコー
ナーで展示します。ぜひご覧ください。
(地学研究科 加藤 久佳)

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 電話:043-265-3111 FAX:043-266-2481
 URL:http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
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