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せきはくマガジン第203号(281)
配信日時:2023/07/20 09:00
千葉県立関宿城博物館メール情報∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

せきはくマガジン

http://www2.chiba-muse.or.jp/SEKIYADO/
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞第203号(281) 2023年7月20日∞
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 もくじ
[1]8月のイベント情報及び8月の休館日について
[2]8月中に募集が開始されるイベントについて
[3]せきはく豆事典「大福帳と七夕飾り」
[4]季節だより
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[1]8月のイベント情報及び8月の休館日について
 
●開館時間 9時~16時30分
                       
★(1)パネル展「すごろくde城下を歩こう」
   関宿城とその城下町に残る史跡をすごろくでめぐります。
 期  日   6月27日(火)~9月24日(日)
      (月曜休館。月曜日が休日の場合は開館し、翌日休館)
 時  間   9時~16時30分
 場  所   千葉県立関宿城博物館 3階多目的室
 入場料  一般200円、高大生100円、中学生以下・65歳以上・
      障害者手帳などをお持ちの方とその介護者は無料 

★(2)博物館セミナー(2)「河川敷の植物いろいろ」
   当館の調査協力員、岩槻秀明氏による博物館セミナーです。河川敷を歩くと
  さまざまな植物を見ることができます。他の環境ではあまり見られないような、
  ちょっと珍しい種類も少なくありません。博物館周辺の河川敷で確認した植物を
  写真でいろいろ紹介します。
 期  日  8月20日 (日)
 時  間  13時30分~15時30分
 場  所  集会室
 定 員  40名
 対 象  一般
 受講料  100円
 申込み  7月20日(木)9時から電話で申込み受付(先着順)
      04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)


★(3)夏休み子どもスケッチ「高瀬船を描こう」
   第3展示室にある高瀬船の模型をじっくり見て、高瀬船をスケッチしながら高瀬船
  について学習します。夏休みの自由研究に最適です。参加された方には、缶バッジの
  プレゼントがあります。
 期  日  7月22日(土)~8月31日 (木)
 時  間  9時~16時30分
 場  所  第3展示室
 入場料  一般200円、高大生100円、中学生以下・65歳以上・
      障害者手帳などをお持ちの方とその介護者は無料 

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◆◆◆8月の休館日について◆◆◆
8月7日(月)・14日(月)・21日(月)・28日(月)は休館します。
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[2]8月中に募集が開始されるイベントについて

◆(1)歴史講座「古文書を読む(初級編)《3回連続》」
   古文書によく出てくる基本的な単語や慣用句を読めるようにし、解読辞典の使い方
  も習得します。
 期  日   9月2日(土)、10月7日(土)、11月18日(土)
 時  間   10時~12時
 場  所   千葉県立関宿城博物館 集会室
 定 員  30名
 対 象  一般(3回連続参加できる方)
 受講料   初回のみ200円
 申込み   8月2日(水)9時から電話で申込み受付
      04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)

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[3]せきはく豆事典「大福帳と七夕飾り」
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 商業が発達した江戸時代、商家では、商売の帳簿の表紙に福運到来を願って大福帳と
書かれたものが、縁起をかつぐ商人たちに多く使われました。商売が盛んになると、
商家にとって大切な大福帳などの帳簿は、大きな店では帳葛籠と言うものを常備し、
非常の際に背負い出したという記述があります。また、人家が密集し、火事が多かった
江戸では、商家は大福帳に長い紐をつけ、火の周りが早い時は、帳簿を井戸へ投げ、
鎮火後は引き上げて再び使うことが出来るほど、帳簿の紙は丈夫で文字が滲みにくいと
いう風習が、一般に知られていました。このように井戸水に浸かっても、びくともしない
と言う自慢は、たいていの紙漉き村に残っていたそうです。また、江戸の豪商が好んで
使った大福帳の紙は、細川紙(紀伊国の細川紙の技術が、武蔵国の秩父・比企・男衾郡
(おぶすまぐん)に伝わり生産され、紙面は丈夫で毛羽立ちにくい。現在は、国の重要無形
文化財に指定)、西の内紙(美濃の国から伝わる「流し漉き」で漉かれ、目が細かく強靭で、
水にぬれても字が滲まず、虫害に強く保存に適し「大日本史」にも使われた茨城県常陸大宮市
の常陸国ブランド)、程村紙(下野鳥山地方の上質な厚紙)など、いずれも丈夫で厚く、
長期保存に適した良質の特徴を備えていました。
 当館にも、河岸の中心的な存在だった河岸問屋の店内の様子が第三展示室で紹介され、
大福帳も「帳場格子(ちょうばごうし)の後でそろばんや大福帳を手に、商人たちが忙しく
働いていました。」という説明とともに展示されています。河岸問屋の大福帳の中には、
一般的な掛売りの取引や内容の管理帳簿ではなく、輸送荷物や旅客を引請けた「荷請帳
(にうけちょう)」があり、荷物の手配や保管、旅人の乗船のあっせんを行う河岸問屋
にとっても、江戸商人同様、火事や水などで消失できない、大切なものである事が窺い
知れます。
 今月7日は五節句の一つ、七夕(たなばた)です。七夕は、乞巧奠(きこうでん)
「織姫(織女)・彦星(牽牛)伝説」をもとに裁縫の上達を願う中国の風習と日本古来
の棚機女(たなばたつめ)の信仰の行事が結びついたと考えられています。これが七夕
(しちせき)と呼ばれる宮中行事となり、民間へと伝わります。
 江戸時代の七夕飾りは、庭先に盆精霊の依代(よりしろ)として高く立てられた笹竹に、
五色の短冊や非常に長い紅白縞の紐状の紙、願いの糸に模した切り紙、吹き流し、硯に筆、
瓢箪に杯、算盤に大福帳、切り西瓜などの飾をつけました。この飾りには様々な願いが
込められ、盆行事の準備としての禊の意味も持っています。五色の短冊には、主に文字や
裁縫の上達、天の川など七夕にちなんだ言葉が書かれ、吹き流しは、織姫に供えた織り糸
を表し、西瓜や瓢箪などは雨乞いや豊作祈願を表ました。その中で大福帳は、商売繁盛や
金運招来の願いがこめられていたそうです。来年は、江戸時代の大福帳に思いを馳せなが
ら、当館の大福帳を手本に、七夕飾りを作ってみてはいかがでしょうか?

                                 (土井 瑞穂)       
                                         
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[4]季節だより
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 新型コロナウイルスによるさまざまな制限も緩和され、この夏はたくさんの人が各地を
行き交うことと思います。我慢していた分も楽しみたいものです。
 さて、パネル展「すごろくde 城下を歩こう」が開催中です。夏の思い出にぜひご覧くだ
さい。お待ちしています。 
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