千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
『海からのたより』第224号
配信日時:2023/10/01 08:30
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  千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン

 『海からのたより』 第224号
                           2023年10月1日発行

                 千葉県立中央博物館分館 海の博物館
                 http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/
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│目次
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★10月、11月の主催行事のご案内
★研究員ノート -小さな大図鑑-
★海の博物館周辺の情報

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│★10月、11月の主催行事のご案内
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【展覧会】
●秋の企画展示「海の生きものの古い図鑑-明治から昭和初期まで-」
 明治から太平洋戦争中に出版された、海の生きものを掲載した図鑑や啓蒙書
を紹介します。これらの本をとおして、四方を海に囲まれるわが国の生きもの
を扱った海洋教育の歴史に触れてみましょう。
・会期:10/21(土)~1/14(日)

☆事前申込制の行事
【観察会】
  研究員の解説を聞きながら、自然の中で生きものをじっくりと観察します。
 荒天等の事情により、中止または日程や内容が変更となる場合があります。

●「鵜原理想郷 秋の花散歩」   講師:松本 光史
  鵜原理想郷をゆっくりと散策しながら季節の花を楽しみます。
 ・日時:10/22(日) 10:00~12:00
 ・対象:小学生以上(小学生は保護者同伴)
 ・定員:15名
 ・保険料:お一人様50円
 ・申込締切:10/8(日)

【講座】
  研究員がスライドやビデオを使って、海の生きものや自然を紹介する行事で
す。

●「海の生きものの図鑑小史-明治から昭和まで-」 講師:奥野 淳兒
  明治から戦中までに出版された海の生きものの図鑑や啓蒙書を紹介します。
 ・日時:11/5(日) 13:00~15:00
 ・対象:一般
 ・定員:15名
 ・申込締切:10/22(日)

≪参加方法≫
 行事ごとに、以下を明記の上、開催日2週間前必着で、海の博物館あてに
ハガキ・FAX・電子メールのいずれかでお申し込みください。
  定員を超えた場合は抽選となります。抽選結果はご連絡いたします。
   ※博物館入口横の受付でもお申し込みいただけます。

・記入事項(希望者全員の情報を記入)
  1.氏  名
  2.住  所(郵便番号も)
  3.電話番号
  4.年  令
  5.ご希望の行事名と日時

≪お申し込み・お問い合わせ先≫
  千葉県立中央博物館分館海の博物館
   〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
   電話 0470-76-1133  FAX 0470-76-1821
   電子メール umihaku@chiba-muse.or.jp

☆当日申込制の行事(要入場料)
【博物館探検隊(バックヤードツアー)】
 ふだん見ることのできない博物館のバックヤードを、研究員の案内で巡りま
す。
 メニュー:「標本庫ツアー」
     標本を保管している標本収蔵庫を見学します。
 ・開催日:11/3(金・祝)
 ・時間:(1)11:15~11:45 (2)13:30~14:00の2回
 ・対象目安:小学生以上(小学生以下は保護者同伴)
 ・定員:15名


【海の体験コーナー】
 体験交流員といっしょに、海の生きものにちなんだ簡単な工作を行います。

 メニュー:「海で見つけた材料でオリジナルオブジェを作ろう」
     海で見つけた材料を使ってオリジナルオブジェを作ります。
  ・開催日:10/7(土)、10/21(土)、11/4(土)、11/19(日)
 ・時間:(1)11:00~11:20 (2)13:30~13:50
 ・対象目安:3歳以上(小学生以下は保護者同伴)
 ・定員:各回6名
 ・材料費:お一人様50円

≪参加方法≫
 当日申込、先着順(入場者対象)。入場手続き後、受付にて参加申込をして
ください。
※体験メニューの内容は日によって変わります。詳細は、海の博物館までお問
 い合わせいただくか、ホームページをご覧ください。

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│★研究員ノート -小さな大図鑑-
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 もう5年も前になりますが、私はこのコーナーで1927年(昭和2年)に出版さ
れた『日本動物図鑑』(北隆館)のことを書きました。私はここで大きな誤り
をしていたことに後々気が付きました。それは、この図鑑の出現によって「一
般の動物愛好家が手軽に名前調べをすることができる」と認識していたことで
す。この図鑑の刊行当時、その価格は一般の人が手軽に購入できないような設
定であったことを見落としていたのです。
 日本人の動物分類学者たちの最新知見が集められたような動物図鑑を、一般
の人は手に取ることはできなかったのでしょうか。実は、この問題について、
当時救いの手を差し伸べた人たちがいたのです。それは教育関係者で、大阪府
天王寺師範学校の小野田伊久馬と東京博物学研究会の村越三千男が1937年(昭
和12年)に『図解動物小辞典』(照文社)を著しました。タテ15cm、ヨコ9cm
と、文庫本よりも小さなサイズながらカラー口絵6ページ、モノクロのイラス
トと解説からなる本文603ページ、索引41ページの中に、約3,500種が掲載され
ています。しかも、これが「水棲動物之部」で、他に陸上動物だけをまとめた
続編があるというのです。本書の緒言によると、著者らがこの本を制作するに
至ったのは、「従来の動物図鑑は分厚くて携帯に不便である上に高価であり、
学生諸氏が手に入れにくく、動物学の普及に大きな壁となっていたため」であ
り、「携帯に便利な小型本とし、採集した動物の名前調べがしやすいようにな
るべく多くの種類を掲載した」と述べています。『日本動物図鑑』から10年、
この間に出版されたその他の図鑑に掲載された種も含め、実にコンパクトにま
とめられています。しかし、カイアシ類などの海洋プランクトンやクジラ類各
種など、一般的な採集には縁遠い動物も多数掲載されています。この図鑑を手
にした学生がこれらの動物の実物を見る機会はなかったとは思いますが、この
本によって生きものの多様性を知る機会にはなったのだろうと想像します。
 この『図解動物小辞典』をはじめ、明治から昭和の太平洋戦争中までに出版
された、海の生きものを扱った図鑑類を一挙に展示した分館海の博物館秋の企
画展示「海の生きものの古い図鑑-明治から昭和初期まで-」が10月21日(土)
から翌年の1月14日(日)まで、研修室で開催されます。皆様のお越しをお待
ちしております。
                      (主任上席研究員 奥野淳兒 )

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│★海の博物館周辺の情報
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【観光情報】

・かつうら海中公園海中展望塔
    海の博物館の真ん前にあります。水深8mの海中展望室から季節ごとの魚
 や海底の様子を楽しむことができます。
   〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾174
   http://www.katsuura.org/index.php 

・エデン(eden)
    海の博物館前、レストラン、ショップと天然温泉スパを併設した複合施設。
  〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾272     0470-64-6370(レストラン)

・勝浦朝市は通常どおり(6時半頃~11時頃・水曜休み)開催されています。
  詳しくは勝浦市観光協会のホームページをご覧ください。
  〒299-5233 千葉県勝浦市浜勝浦319
   https://www.katsuura-kankou.net/asaichitop/

【施設情報】

・勝浦市郷土資料室
  勝浦市立図書館の中に開設されました。郷土の歴史や文化財などをそれ
 ぞれのテーマを設けて展示紹介しています。
  休室日:月曜日・祝日・年始(図書館の休館日と同じ)  
  問合せ先:勝浦市教育委員会生涯学習課生涯学習係
  〒299-5235 千葉県勝浦市出水1297     0470-73-6665

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今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうござ
いました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
    http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/
お問い合わせはこちらへ umihaku@chiba-muse.or.jp
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