千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2023年11月号 ★
配信日時:2023/11/10 08:00
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    ちば中央博メール 2023年11月号(2023年11月10日発行・第207号)
        http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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目 次
1.お知らせ
2.イベント情報
(1)中央博物館本館・生態園
(2)大利根分館
(3)大多喜城分館
3.中央博の窓-164 「江戸時代の棒人間」
4.研究室から-150 「倫理観をもって」
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1.お知らせ
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◆博物館の開館時間について
本館・生態園は9:00~16:30まで開館・開園しています。
 ※入場については本館16:00・生態園16:15までとなります。
講座・観察会については、変更や中止の可能性がありますので、くわしくはウェブサ
イトをご覧ください。↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520009714819/index.html

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2.イベント情報
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 (1)中央博物館本館・生態園
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■当館にお越しの際は、開館日をご確認の上ご来館ください。
開館日カレンダーはこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1517539269054/index.html

■【講座・観察会】について
当館では、博物館での生涯学習の充実を図るため、講座・観察会、自然誌シンポジウ
ム、講演会などの行事を実施し、県民の皆様に学習の場を提供しています。
『11月10日~12月10日』までに行われる講座・観察会は以下のとおりです。

◎当日申込・先着順イベント
☆生態園観察会 秋の植物
開催日:2023年11月12日(日)10:30~12:00
☆森の調査隊
開催日:2023年11月23日(木・祝)13:00~16:00
☆まつぼっくりのクリスマスツリー
開催日:2023年12月 3日(日)11:00~12:00
             13:30~15:30
☆秋の展示関連行事 メディアとしてのマッチラベル
開催日:2023年12月10日(日)13:30~14:30

◎事前申込・抽選イベント
☆県外岩石観察会14 群馬太田の藪塚石
開催日:2023年11月11日(土)10:00~16:00
☆“ホネール”(鯨骨)ウォッチング
開催日:2023年11月11日(土)13:30~15:00
☆青葉の森公園観察会
開催日:2023年11月18日(土)10:00~12:00
☆バラの歴史
開催日:2023年11月18日(土)13:30~15:00
☆菌類から生物多様性を考える - 3(会場参加)
開催日:2023年11月23日(木・祝)13:00~16:00
☆菌類から生物多様性を考える - 3(オンライン参加)
開催日:2023年11月23日(木・祝)13:00~16:00
☆考古学講座「房総の古墳概説」
開催日:2023年11月25日(土)13:30~14:30
☆郊外の地衣類
開催日:2023年11月26日(日)10:00~14:00
☆冬のむしさがし
開催日:2023年12月 2日(土)10:00~12:00
☆木綿と真綿―布の原料のこと―
開催日:2023年12月 2日(土)13:00~15:00

お申込みや詳細はこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520009714819/index.html

■【ミュージアム・トーク】(研究員による展示・資料解説)について
当館では、土曜日・日曜日・祝日の11:00~11:30と14:30~15:00に「ミュージアム・
トーク」を行っています。11月10日~12月10日までに行われるミュージアム・トーク
は以下のとおりです。

☆11月…『12日(日)』『19日(日)』『23日(木・祝)』『26日(日)』  
☆12月…『 3日(日)』『10日(日)』 

詳しくはこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520012270143/index.html

■【生態園トーク】について
当館では、土曜日に不定期開催で11:00〜11:30と14:30〜15:00に「生態園トーク」を
行っています。11月10日~12月10日までに行われるミュージアム・トークは以下のと
おりです。

☆11月…『18日(土)』

詳しくはこちらをご覧ください↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520012270143/index.html

■生態園トピックス展「舟田池の生きものたち」
日時:令和5年9月12日(火)~ 令和5年11月26日(日)
会場:生態園オリエンテーションハウス 
内容:生態園の中に位置する舟田池は都市の中に残っている貴重な池です。舟田池に
   は多くの生物が生息し、互いに様々な影響を受けながら生活しています。今回
   は魚を主役とした舟田池の生態系を紹介します。

■秋の展示「手のひらのメディア―吉澤貞一マッチラベルコレクション―」
日時:令和5年10月3日(火)~ 令和5年12月24日(日)
会場:第1、第2企画展示室
内容:当館所蔵の日本最大のマッチラベルコレクションを通して、近代日本において
   マッチラベルが果たした役割について紹介します。

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(2)大利根分館 http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/ 電話:0478-56-0101
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・大利根分館は本館への機能集約に向けて休館しております。
(館内の見学もできませんので、ご了承ください。)
・資料の貸し出し等については、電話(0478-56-0101)にてお問合せください。
(土・日・祝を除く)

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(3)大多喜城分館 http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/ 電話:0470-82-3007
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大多喜城分館は施設改修のため、しばらくの間休館します。
※施設内はご覧いただけませんが、敷地内の研修館で「大多喜城と城下町」をテーマ
とした展示を開催しています。(開館時間9:00-16:00)

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3.中央博の窓-164 「江戸時代の棒人間」
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 今年度より当館研究員となりました、須田華那と申します。専門は日本近世史(と
くに江戸時代後期)で、寺院や神社の門前町について研究しています。これからよろ
しくお願いいたします。
 現在「門前町」と聞いて思い起こされるのは、成田山新勝寺(成田市)や、浅草寺
(東京都台東区)の町並みでしょうか。参道に名物を扱う店舗が建ち並ぶ光景は私た
ちにとって馴染み深いものですが、今から200年ほど前の門前町の様子も様々な史料
から明らかにすることができます。
 門前町は、名所を紹介する名所案内記などによく登場します。例えば、『成田名所
図会』(『成田参詣記』)や『江戸名所図会』は、しばしば俯瞰の構図で境内を描写
しています。そこでの人間は小さく、まるで棒人間のように描かれることがあります。
でもよく見ると、この棒人間は帯刀していたり、大荷物を運んでいたり、二人で何か
相談しているようだったり……とにかくバラエティ豊富です。なかには、店に引き込
もうとしているのか、帯刀した人と女性とが店先で手を取り合っている様子もうかが
えます。
 絵図のみで門前町の社会を解明できるわけではありませんが、これらの「棒人間」
が、実際にはどのように門前町の社会を形作っていたのか研究しています。
(教育普及課  須田 華那)

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4.研究室から-150 「倫理観をもって」
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 半世紀前の動物分類学の分野では、“●●類は、〇〇先生がやっている”というこ
とで、若手が●●類をやる場合には、〇〇先生に“弟子入りする”ような状況でした
。20世紀末の国の政策による大学院の増設により研究者数が飛躍的に増加し、さらに
21世紀の『選択と集中』政策で業績をあげることが使命となりました。そうすると、
長年研究に取り組んできた人の学会発表等から、この人とは関係なく新たに個別に研
究を行い、論文を発表するという状況を目にする機会が増えました。個人的には、こ
の政策により、これまで保たれてきた研究の「倫理観」が日本において急激に失われ
ていったと感じています。その一つを象徴するのが研究不正と判断されたSTAP細胞事
件だという認識です。
 翻って、当館では研究職公務員が大多数です。研究・資料・教育普及・調整と業務
は多岐ですが、研究は不可欠です。一方、資料を後世に伝えることが博物館の本質と
いうのが私の考えであり、資料関係業務や問合せ対応・イベント・指導等も研究と同
等に行うべきです。当館は科学研究費等を申請でき、研究予算を県以外から得ること
が可能な厚遇にあります。部長等の再任用を含む管理職職員は館員を束ねて研究費を
申請するのが業務であるというのが私の持論です(採択は審査者の判断により、“業
績をあげられる課題”が優先され興味深い研究に予算が付く訳ではないですが。“少
額でも広く分配すること”で、日本の基礎科学も活力を取り戻せるでしょう)。残念
なことに、当館では職員一丸となった申請はごく少数で、この点でも県民から研究を
託された当館の「倫理観が問われている」と思っています。
 『中央博は敷居が高い』という声を、私は良く耳にしました。皆様の多様な興味や
お考え等を遠慮なく博物館に届けて頂き、博物館側は「倫理観を持って」、より真摯
に対応する場にしてもらえればと、願うばかりです。有難くもお読み頂いた方々は、
ネット利用者でしょうから、各職員の業務の多くはHPの年報に記載されていますので、
数年分をご覧の上、前述の内容を具体的にご確認・ご理解頂ければとも思います。
 35年の長きにわたり、お世話になりました。有難うござました。
(動物学研究科  黒住 耐二)

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 千葉県立中央博物館
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 電話:043-265-3111 FAX:043-266-2481
 URL:http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
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