千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
『海からのたより』 第87号
配信日時:2012/05/01 00:10
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 海からのたより 第87号         2012年5月1日発行

      千葉県立中央博物館分館 海の博物館
      http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/


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│目次
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★開館・休館のお知らせ
★新任職員紹介
★企画展示のお知らせ
★5、6月の行事案内
★研究員ノート -磯遊びのすすめ-


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│★開館・休館のお知らせ
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 GW中・前後の開館・休館日は以下の通りです。

  4月30日(月・祝) 臨時開館
  5月 1日(火)~ 5月6日(日)開館
  5月 7日(月)   閉館、
  5月 8日(火)   臨時閉館
    5月 9日(水)~  通常通り

※詳細は海の博物館ホームページをご覧ください。
 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=403


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│★着任職員紹介
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 4月1日に3名の職員が新たに海の博物館に着任しました。皆様どうぞよろし
くお願いいたします。3人から自己紹介があります。

●柳 研介(主任上席研究員)
 海の博物館に10年勤めた後、県の自然保護課生物多様性センター
http://www.bdcchiba.jp/
に異動し、3年ぶりに戻ってきました。ようやく磯の生きものたちに再会でき
ました。専門はイソギンチャク類です。やや長いブランクがありましたが、新
人のつもりで頑張ります。近い将来、クラゲ展を開催できないかな、と目論ん
でいます。よろしくお願いします。

●金子 美織(体験交流員)
 新しく体験交流員になりました金子です。趣味は生きもの探しです。これま
では山で昆虫の写真を撮ることが多かったのですが、博物館前の磯に行く度に
未知の生物に出会う事ができ、こんなに身近な場所に、まだまだ知らない世界
が広がっていることを実感しています。皆さまに房総の海の魅力をお伝えすべ
く、頑張って勉強していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

●深川 翔(嘱託職員)
 今年度から海の博物館で働くことになりました深川翔です。仕事の内容は、
飼育室の生きものの世話や事務の補助、清掃などです。休みの日には、バレー
ボールを頑張っています。ポジションはセッターをやっています。8月には大
きな大会がありますので、それを目指して練習しています。何事も全力で頑張
るので、どうぞよろしくお願いします。


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│★企画展示のお知らせ
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●開催期間も残りわずかです。 お見逃しなく!!

▲マリンサイエンスギャラリー
   「名前の秘密 -海の生きもの編-」

 会期:平成24年5月6日(日)まで

 日頃何気なく使っている生きものの名前には、不思議がいっぱいです。「学
名」の付け方や、さまざまな海の生きものの名前などの展示を見て、名前の秘
密を探ってみましょう

●平成24年度の展覧会のご案内

今年度、海の博物館では次の展覧会を予定しています。皆様、お楽しみに!

▲収蔵資料展「海のカニ・川のカニ」

 会期:平成24年7月14日(土)~9月2日(日)

 海の幸や昔話のキャラクターとして、カニは私たちにとてもなじみのある生
きものです。海の博物館では、千葉県の海や川にすむカニを集め、夏休みに楽
しく学べる展示を行います!


▲平成24年度マリンサイエンスギャラリー
        「深い海に暮らす生きものたち」

 会期:平成25年2月16日(土)~5月6日(月・祝)

 深い海の中は、人が直接近づくことが難しいため、水深わずか数百メートル
の場所にすむ生きもののことさえよくわかっていません。そのような生きもの
たちの暮らしや体のつくり、人との関わりについて紹介します。


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│★5、6月の行事案内
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 海の博物館では、さまざまな行事を開催しています。
 皆様の参加をお待ちしております。

申込方法等、詳しくはこちらをご覧下さい
http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=533

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【講座「潮だまりの生きもの」】
 潮だまりにはさまざまな生きものがすんでいます。どんな生きものが見つか
るか、一緒に観察してみませんか。
  対象:どなたでも 定員:20名
  日時:5月13日(日)10:00~15:00
  ※現在、追加募集中です。

【観察会「エビ・カニを観察しよう」】
 春の磯を訪れて、エビやカニを探しましょう。
  対象:小学生以上(小学生は保護者同伴) 定員:20名
  日時:5月20日(日)9:30~11:30
  (申込み締切日:5月6日(日))

【観察会「親子で磯の生きものを探そう その2」】
 たくさんの生きものがくらす磯は、生きものとふれあう絶好の場所です。ど
んな生きものが見つかるかな?
  対象:小学生と保護者 定員:20名
  日時:5月26日(土)12:30~14:30
  (申込み締切日:5月12日(土))

【磯・いそ探検隊】
 研究員の案内で当館周辺の自然を散策し、主に磯の生きものを観察します。
定員各回15名。
   5月 4日(金・祝) 9:15~10:15
      5月 5日(土・祝) 9:15~ 9:45、10:00~10:30
   6月 3日(日)   9:30~10:30
   6月23日(土)   12:30~13:30
   (当日申込み。先着順です。)

【博物館探検隊】
 普段見ることのできない、博物館のバックヤードを、研究員の案内で紹介し
ます。定員各回15名。
   6月15日(金・県民の日)11:00~11:30、13:30~14:00
   (当日申込み。先着順です。)

【タッチプール】
 飼育室で色々な生きものに触ってみましょう。定員各回10名。
   5月 3日(土・祝) 11:00~、11:30~、13:00~、13:30~
   (当日申込み。先着順です。)  

【海の体験コーナー】
 体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレンジす
る行事です。
      5月12日(土)、5月26日(土)、6月 9日(土)、6月23日(土)
     11:00からと13:30からの1日2回、約20分間開催します。各回の実施内
     容についてはお問い合わせください。
    (当日申込み。定員6名。定員を超えた場合は抽選となります)


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│★研究員ノート -磯遊びのすすめ-
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 今年の冬は、例年に増して寒かったですね。2月から3月にかけて、海の博
物館近くにある鵜原理想郷を何度か調査したのですが、樹木の冬芽もまだ固く
閉じているものが多く、春の気配が例年ほどは感じられませんでした。冬の寒
さの影響も多々あったのかもしれません。しかし、一昨日の観察会「春の鵜原
理想郷で植物観察をしよう」では、久しぶりにフィールドに出たのですが、浜
辺にはハマダイコンが一斉に咲き、散策路にはハルジオンのつぼみが恥ずかし
そうにうつむいていました。さらに、手弱女平(たおやめだいら)の草原には、
コケリンドウが慎ましく咲いているのも見つけました。そんな風景に春から初
夏への移り変わりが感じられ、色とりどりの花々に心が癒される一日でした。


 さて、視線を変えて、海の中を見てみましょう。博物館前の磯には、オオバ
モクやヒジキなどの褐藻が水面をゆらめき、潮間帯の岩場には、海苔の佃煮の
原料となるヒトエグサのもこもことした塊が見つかります。海藻は一般に寒い
時期に成長し、今の時期くらいに成熟します。色によって緑藻、紅藻、褐藻の
3グループに大きく分けられます。それぞれのグループは遠目に見るとなんだ
かみんな同じように見えるかもしれませんが、間近で観察すると細かい小枝の
形や彩りも様々で、その違いを楽しめます。5月13日(日)に開催される講座
「潮だまりの生きもの」では、海藻が専門の宮田分館長からいろいろな海藻が
紹介される予定です。


 そして初夏から海藻は徐々に減っていくのですが、逆に磯の動物は活発に動
き始める時期になります。これから8月くらいまでが、磯の生き物観察には最
適の期間といえるでしょう。まず、足元の石をめくってみると、小さなカニが
たくさん見つかります。甲の色は緑色や白っぽいものなどさまざまですし、模
様にも違いがありますが、ほとんどがヒライソガニという種類です。口の付近
にある第三顎脚というところの模様で区別するのですが、5月6日まで行われ
ている企画展示「名前の秘密 ―海の生きもの編―」の中でも見分け方を紹介
しています。また、夏休みには収蔵資料展「海のカニ・川のカニ」が開催され
ます。展示室で勉強してから磯へ行けば、さらに楽しく観察ができるでしょう。
海中の海藻をかき分けると、美しい色彩のウミウシが見つかることもあります。
その他にも、イソギンチャクや貝のなかまなど、驚くほどたくさんの生きもの
に出会えます。ちなみに私が好きなのはミスガイで、ひらひらと動く姿が何と
も優雅で、じっと見ていても飽きません。今年も見つかるといいなあ・・・。


 今日のメールマガジンで紹介した生きもをはじめとして、様々な種類の動植
物を、「千葉の県立博物館デジタルミュージアム」というウェブサイトで紹介
しています。こんな生きものたちが自然の中で生きる姿を見に、勝浦の磯へ向
かいましょう。海の生きものたちがみなさんをお待ちしています。
(青木 慎哉)


※下記の講座・観察会はまだ定員まで若干の空きがあります。お早めに!
  講 座「潮だまりの生きもの」    5月13日(日)10:00~15:00
  観察会「エビ・カニを観察しよう」  5月20日(日) 9:30~11:30
  観察会「親子で磯の生きものを探そう」5月26日(土)12:30~14:30


 海の博物館デジタルミュージアムはこちらです
   http://www.chiba-muse.or.jp/DM/?mid=6


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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただき
 ありがとうございました。

 海の博物館では、この記事で紹介した生きものを、博物館の展示室で順次紹
介しています。どうぞお見逃しなく!
 

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発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
    5http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU
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