千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
『海からのたより』 第107号
配信日時:2014/01/01 00:10
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 海からのたより 第107号         2014年1月1日発行

      千葉県立中央博物館分館 海の博物館
      http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/



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│目次
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★明けましておめでとうございます
★「お絵かき展 わたしのお気に入りの生きもの」は2月2日(日)まで
★マリンサイエンスギャラリー
 「海藻いろいろ -千葉県の豊かな海から-」の準備が進行中!
★1月の開館、休館日のご案内
★1、2月開催行事のご案内
★研究員ノート -富士山に思う-
★海の博物館周辺の情報


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│★明けましておめでとうございます
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 海の博物館のメールマガジンをご覧いただいている皆さま、新年明けまして
おめでとうございます。
 本年が皆様にとりましてすばらしい年となりますよう、心よりお祈り申し上
げます。
 また、本年も皆さまに喜んでいただける博物館を目指して、海の博物館職員
一同は精一杯努力して参ります。本年も海の博物館を応援していただけますよ
う、よろしくお願い申し上げます。


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│★「お絵かき展 わたしのお気に入りの生きもの」は2月2日(日)まで
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 昨年度のマリンサイエンスギャラリーでは、来館いただいた子どもたちに
「深い海に暮らす生きもの」のイラストを描いていただきました。現在、その
作品を、対象の標本とともに展示する<お絵かき展>を開催しています。
 様々な視点と豊かな感性で描かれた子どもたちのイラストを、標本と見比べ
ながらお楽しみください。たくさんの方々のご来館をお待ちしています。

  開催期間:平成26年2月2日(日)まで
  場  所:海の博物館研修室
  詳しくは海の博物館ホームページの企画展示の案内をご覧ください
  http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=393


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│マリンサイエンスギャラリー
│ 「海藻いろいろ -千葉県の豊かな海から-」の準備が進行中!
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 今年度の企画展示であるマリンサイエンスギャラリーは、「海藻いろいろ 
-千葉県の豊かな海から-」と題して、2月15日(土)から開催いたします。現
在は、その開催に向けての準備を進めているところです。
 磯にたくさん見られる生きもの、海藻(かいそう)。けれども動かないので
あまり目立たない海藻。千葉県はそんな海藻が世界でも大変豊富な場所のひと
つです。種類、色、形、役割、利用などなど、千葉県の海藻たちの魅力に迫り
ます。
 企画展示を担当する研究員は、展示資料の収集などの準備に毎日奮闘してい
ます。皆さまもマリンサイエンスギャラリーをどうぞご期待ください。

 詳しくは海の博物館ホームページをご覧ください
 http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?key=bbw7nxvu1-4853#_4853


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│★1月の開館、休館日のご案内
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 1月2日(月)から開館します。

 休館日は次の通りです。臨時休館もありますのでご注意ください。

    1月の休館日 1、6、14-16、20、27日

詳しくは海の博物館ホームページの開館日情報をご覧ください
   http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=403


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│★1、2月開催行事のご案内
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【マリンサイエンスギャラリー】
「海藻いろいろ -千葉県の豊かな海から-」
   2月15日(土)から開催します。ご期待ください


【企画展示特別講座「-海からの贈り物-海藻おしばを作ろう」】
色とりどりの海藻を使って、世界で一つの素敵な海藻おしばハガキを作ります。
  対象:小学生以上(小学生は保護者同伴) 定員:30名
  日時:平成26年2月15日(土) 10:30~12:00
  講師:野田三千代氏(海藻おしば協会・会長)
      (補助講師:主任上席研究員 菊地則雄)

  申込締切日:2月1日(土)
  ※ハガキもしくは電子メール、FAXで、次を明記の上、当館あてにお送り
   下さい。また、海の博物館受付でも申込みできます。 
     1. 郵便番号・住所
     2. 氏名
     3. 電話番号
     4. 年齢
     5. 参加希望の行事の月日と名称


【海の体験コーナー】
    体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレ
     ンジする行事です。
   対 象:小学生以上(小学生は保護者同伴)
   定 員:各回 6 名(当日申込み。定員を超えた場合は抽選)
   参加費:無料(入場料は別途必要)
   日 時:
     1月11日(土)「オリジナルオブジェを作ろう」
     1月25日(土)「微小貝を探そう」
     2月 8日(土)「コーラルプリントをしよう」
     2月22日(土)「海藻おしばを作ろう」
      *各日とも11:00と13:30開始の1日2回、それぞれ約20分間。
       皆さまの参加をお待ちしております。

   海の博物館の行事について、詳しくはこちらをご覧下さい
      http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=533


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│★研究員ノート -富士山に思う-
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 「一富士二鷹三茄子」と縁起良い新年の初夢にも登場する富士山。2013年6
月、ユネスコは富士山及びその周辺を「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」と
いう名称で世界文化遺産に登録しました。独立した成層火山で美しい円錐形に
近いその姿は、私たち日本人だけでなく世界からも愛され、それ故に今回の登
録に至ったのでしょう。

 さて、この富士山はその姿形から、古くから人々に注目されており、日記・
紀行文・絵画等に登場し併せて信仰の対象ともなってきました。しかし今日私
たちが見るような姿になったのは、それほど大昔のことではなかったのです。

 凡そ1000年前、菅原孝標(すがわらのたかすえ)の女(娘)が記した『更級日
記』には、上総国の介(長官の守に次ぐ次官)の任を終えて京に帰る父孝標に従
い、駿河国(今の静岡県)を通過する際の様子に「(富士)山の頂の少し平らぎた
るより、煙は立ちのぼる。夕暮れは火の燃え立つも見ゆ」とあり、富士山頂か
ら噴煙が上がっていたことが記されています。つまりこの当時、富士山は活火
山として噴煙を噴き出して活動状態であったのです。

 有史以降の富士山の噴火については多くの記録に残されています。古いとこ
ろでは『続日本紀』天応元年七月六日(781/7/31)の記事に駿河国から富士山の
麓に灰が降り木の葉が縮れてしまったことや、『日本後紀』延暦十九年三月十
四日(800/4/11)記事の「富士山の嶺が焼け、降灰で昼でも暗闇・・・」さらに諸
記録では貞観六年五月二十五日(864/7/2)、承平七年十一月(937/12/)、長保元
年三月七日(999/3/26)、永保三年二月二十八日(1076/4/4)、永禄三年(1560)、
寛永四年十一月二十三日(1627/12/30)ほかに、富士山の噴火を伝える記事が散
見します。富士山の麓に鎮座する浅間神社は、こうした富士山の噴火を鎮める
ために置かれたともいわれます。そして富士山を望むことができる地方では、
浅間神社が勧請され登拝を記念した富士塚なども築かれました。また、霊峰で
ある富士を眺望できる場所には、富士を冠した地名も付けられるなどしました。

 富士山の今日まで最後の噴火は、今から約300年前の宝永四年十一月二十三
日(1707/12/16)に始まりました。『富士山焼出し砂石降り之事』(日本農書全
集)には「朝四つ時分より富士山俄に震動、雷電の如くなり、大地震の如く響
き来たり。天曇り暗くなり(中略)富士山木立の上より火炎噴き出し、梅ほど
の軽石砂利砂降り来る。段々暗闇になり人の面も見分けず。昼も行灯を立て表
で篝火(かがりび)を焚き申し候。響きにて家も揺るぎ、戸はめガタガタと鳴り、
強く噴き出し候時分は雷が鳴り出し候へば、少しづつは静まり申し候。(中
略)十二月八日まで日数十六日降り申し候・・・」とあります。午前10時頃富士
山の森林限界より少し上付近から噴火し、鳴動と共に大量の噴石や降灰があり
2週間あまり続いたことがわかります。この時できたのが宝永山で、今でも富
士山の南東中腹に見ることができます。空気が澄んだ今の季節には、千葉県側
からも望むことができまるでしょう。

 この時の噴火では、冬季の西風により噴出物が富士山の東側に多く運ばれま
した。江戸では「雪の降り下りるが如くなるを見るに、白灰の下りるなり。
(中略)白灰地を埋みて草木もまた皆白くなりぬ(中略)天甚だ暗かりければ
燭を挙げて・・・」(新井白石『折りたく柴の記』)など記録されています。

 千葉県でも東京湾側の木更津市や君津市などに記録が見られ、小石や砂が降
ったことが記されています。さらに東方に位置する香取市・白子町・一宮町・
御宿町・勝浦市にも噴火の様子を伝える記録が残されていました。こうした記
録類の中には、噴火や降灰等について丹念に記録しているものもあり、地中の
痕跡とも併せて降灰量などを知る重要な手がかりになります。

 今はおとなしく見える富士山、しかし我が国110活火山(2011年6月現在)の一
つであることを忘れてはいけないのかも知れません。
                                        (主任上席研究員 本吉 正宏)


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│★海の博物館周辺の情報
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●お正月、初日の出スポット

 海の博物館の所在する勝浦市は房総半島の南東部に位置していることから、
太平洋から昇ってくる日の出を見ることができます。
 おすすめは勝浦市街地から東に位置する「官軍塚」とその近くにある勝浦城
址(八幡岬公園)、そして海の博物館の近くの「鵜原理想郷」でしょう。
 これらの場所は海岸の高台にあって美しい日の出を眺めることができます。
    ※海の博物館は、1月2日から平常開館しています。

 官軍塚と鵜原理想郷については次のページをご覧ください。

「官軍塚」(勝浦市のホームページになります)
http://www.city.katsuura.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=29183

「鵜原理想郷」(勝浦市のホームページになります)
http://www.city.katsuura.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=29499


●『勝浦鳴海駅伝競走大会』

 海と緑に囲まれた自然豊かな美しいリアス式海岸のコースを海風に吹かれな
がら、1区間約3kmを6区間、18.3kmを6人でタスキを渡します。
 第42回大会(平成21年)からコースを変更し、海の博物館や勝浦海中公
園を抜け、興津港で折り返すコースとなりました。みなさま、応援をよろしく
お願いします。

 期日:平成26年1月19日(日)開催
 会場:浜勝浦橋付近スタート・勝浦水産事務所脇ゴール
     表彰式 市営駐車場

「イベント情報」(勝浦市のホームページになります)
http://www.city.katsuura.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=29202


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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうご
ざいました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
    http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU
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