千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
『海からのたより』 第108号
配信日時:2014/02/01 00:10
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 海からのたより 第108号         2014年2月1日発行

      千葉県立中央博物館分館 海の博物館
      http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/


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│目次
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★2月の休館日のご案内
★マリンサイエンスギャラリーまもなく開催します!
 「海藻いろいろ -千葉県の豊かな海から-」
★2、3月の行事案内
★研究員ノート -磯の海藻を巡る複雑な関係-
★海の博物館周辺の情報


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│★2月の休館日のご案内
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 2月の休館日は次の通りです。
    2月3日(月)、10日(月)、17日(月)、24日(月)

詳しくは海の博物館ホームページの開館日情報をご覧ください
   http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=403


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│マリンサイエンスギャラリーまもなく開催します!
│ 「海藻いろいろ -千葉県の豊かな海から-」
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 今年度の企画展示であるマリンサイエンスギャラリーは、「海藻いろいろ 
-千葉県の豊かな海から-」と題して、いよいよ2月15日(土)から開催いたし
ます。現在は、その開催に向けて最後の準備を進めているところです。
 磯にたくさん見られる生きもの、海藻(かいそう)。けれども動かないので
あまり目立たない海藻。千葉県はそんな海藻が世界でも大変豊富な場所のひと
つです。種類、色、形、役割、利用などなど、千葉県の海藻たちの魅力に迫り
ます。
 皆さまもマリンサイエンスギャラリーをどうぞご期待ください。

 詳しくは海の博物館ホームページをご覧ください
 http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?key=bbw7nxvu1-4853#_4853

 マリンサイエンスギャラリーのリーフレットはこちらからダウンロードでき
ます。
 http://www2.chiba-muse.or.jp/?action=common_download_main&upload_id=13984


 また、開催期間初日には、企画展示特別講座「-海からの贈り物-海藻おし
ばを作ろう」を開催します。海藻おしば協会の野田三千代会長を講師にお招き
します。詳細は次のウェブページまたは本メールマガジンの「2、3月の行事案
内」をご覧ください。


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│★2、3月開催行事のご案内
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【マリンサイエンスギャラリー】
「海藻いろいろ -千葉県の豊かな海から-」
   2月15日(土)から開催します。ご期待ください

【企画展示特別講座「-海からの贈り物-海藻おしばを作ろう」】
色とりどりの海藻を使って、世界で一つの素敵な海藻おしばハガキを作ります。
  対象:小学生以上(小学生は保護者同伴) 定員:30名
  日時:2月15日(土) 10:30~12:00
  講師:野田三千代氏(海藻おしば協会会長)
      (補助講師:主任上席研究員 菊地則雄)

  申込締切日:2月1日(土)締め切り後も定員に達していない場合は、申し
込みを受け付けます。詳しくはお問い合わせください。
  ※ハガキもしくは電子メール、FAXで、次を明記の上、当館あてにお送り
   下さい。また、海の博物館受付でも申込みできます。 
     1. 氏名(参加者全員分)
     2. 年齢
     3. 郵便番号・住所
     4. 電話番号
     5. 参加希望の行事の月日と名称

【観察会】
 ○「海藻を観察しよう」
   海の博物館の前の磯で見られる海藻を探して、観察します。
  対象:中学生以上 定員:20名
  日時:3月21日(金・祝)12:00~14:30
  (申込み締切日:3月7日(土))
  参加費:50円(保険料)
  ※ハガキもしくは電子メール、FAXで、次を明記の上、当館あてにお送り
   下さい。また、海の博物館受付でも申込みできます。 
     1. 氏名(参加者全員分)
     2. 年齢
     3. 郵便番号・住所
     4. 電話番号
     5. 参加希望の行事の月日と名称

【磯・いそ探検隊】
 研究員の案内で当館周辺の自然を散策し、主に磯の生きものを観察します。
   定員:15名。
   日時:3月30日(日) 10:00~11:00
   (当日申込み。先着順です。)

【海の体験コーナー】
    体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレ
     ンジする行事です。
   対 象:小学生以上(小学生は保護者同伴)
   定 員:各回 6 名(当日申込み。定員を超えた場合は抽選)
   参加費:無料(入場料は別途必要)
   日 時:2月 8日(土)「コーラルプリントをしよう」
        2月22日(土)「海藻おしばを作ろう」
        3月 8日(土)「海藻おしばを作ろう」
        3月22日(土)「海藻おしばを作ろう」
       *各日とも11:00と13:30開始の1日2回、それぞれ約20分間。
        皆さまの参加をお待ちしております。

   海の博物館の行事について、詳しくはこちらをご覧下さい
      http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=533


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│★研究員ノート -磯の海藻を巡る複雑な関係-
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 冬から春にかけて、磯の岩場は一面の海藻です。1mの長さにもなる大きなも
のもいれば、肉眼では見えないような微小な藻類もいます。枝分かれしている、
細長い、幅広い、平べったい、丸い、穴だらけ。緑色、褐色、赤、ピンク、黒。
色も形も様々です。これらの多様な海藻たちは、好きな場所に気ままに生えて
いる訳ではありません。他の海藻や動物たちとお互いに影響を与え合いながら、
くらしています。

 磯には海藻の他にも、フジツボや付着性の二枚貝など、岩にくっついて暮ら
す付着動物たちがたくさんいます。海藻も含め、これらの移動できない生きも
のにとって、どんな場所に付着するかは大きな問題です。良い場所は取り合い
になりますが、せっかく良い場所に付着しても、他の生きものに食べられたり、
他の海藻などに覆われてしまって死んでしまう事もあります。どれだけ早く増
えられるか、他の生きものに食べられやすいか、温度変化や乾燥などにどれだ
け耐えられるか、等の様々な要因で場所を巡るせめぎ合いが起きているのです。

 一方、フジツボがいる事で海藻が新規加入しやすくなるという実験結果や、
反対に海藻がいる事でフジツボが付着しやすくなるという実験結果も報告され
ています。海藻と付着動物は、場所を巡って一方的なライバル関係にあるだけ
でないようです。また、海藻や付着動物がたくさんいると、小さな生きものが
暮らしやすくなります。海藻や付着動物のすき間は乾燥しにくくなり、身を守
る隠れ家になるのです。ある生きものがいる事が、他の生きものに良い影響を
与えるケースもあるのです。

 貝類やウニなどの藻食動物たちは、当然、海藻に大きな影響を与えています。
例えば、カサガイ類は岩の表面を削りながら歩き回り藻類を食べています。ど
んな海藻でも食べているのではなく、種類によって好き嫌いがあるようです。
カサガイ類がいなくなると、この貝によく食べられていた海藻が増えて、あま
り食べられていなかった海藻がいなくなってしまう、という実験結果も報告さ
れています。また、カサガイ類が這い回る事で、小さなフジツボがはがされて
しまうこともあります。フジツボがはがれて空き地が出来ると、そこに新たな
生きものが付着してきます。海藻を食べる動物は、直接食べていない生きもの
にも大きな影響を与えているのです。

 肉食の動物も海藻にとって重要です。藻食動物や付着動物を食べる事で、そ
れらが影響を及ぼしている海藻に、間接的に影響を与えているのです。特定の
肉食動物を取り除く事で、その場所に生える海藻に大きな変化が起きるという
実験結果も知られています。

 磯で海藻を見かけたら、その海藻にどんな生きものが関係を持っているのか
考えてみてください。近くに生えている海藻は、場所を巡るライバルかもしれ
ません。その海藻は他の生きものに良い住み場所を与えているかもしれません。
その海藻を食べる動物はなんでしょう。その動物を食べる動物はなんでしょう。
とても全ては考えきれませんが、こんな風に生きものたちがつながり合ってい
ると感じる事で、磯の見え方が違ってくるのではないでしょうか。

 2月15日(土)からマリンサイエンスギャラリー「海藻いろいろ ―千葉
県の豊かな海から―」が開催されます。千葉県の多様な海藻を見ながら、海の
生きものたちのつながりにも想いを馳せていただければ、嬉しく思います。

                      (上席研究員 村田明久)


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│★海の博物館周辺の情報
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●「2014 かつうらビッグひな祭り」

 2月21日(金)~3月3日(月)に、全国的にもすっかり有名になった「かつ
う
らビッグひな祭り」が今年も開催されます。
 14回目を迎える「かつうらビッグひな祭り」は開催期間中、市内各所に
25,000体以上のひな人形が飾られ、街はひな祭り一色!市内浜勝浦の遠
見
岬(とみさき)神社の60段の石段一面におよそ1,200体の人形が飾られ、
さらに夕暮れ時からライトアップされます。期間中は、子どもたちが稚児の衣
装
で統一したひな行列や盛りだくさんのイベントが行われ、土日は歩行者天国に
な
り各種出店が予定されています。

   詳しくは勝浦市のホームページをご覧ください。
    http://www.katsuura-sanpo.com/facilities/event/post-449/


●勝浦海中公園で「ちっちゃいひな祭り」を開催

「2014 かつうらビッグひな祭り」に併せて、海の博物館のお隣の勝浦海
中
公園では「ちっちゃいひな祭り」を開催します。現在ここに展示するオリジナ
ル
手作りひな人形を募集しています。

1.募集内容 手作りひな人形(オリジナル) たて・よこ50cm以内のもの
2.応募方法 海中公園センターへ持参、または宅配便でお送りください
3.応募締切 2月17日
4.展示場所 勝浦海中公園内ビジターセンター・レクチャールーム
5.展示期間 2月21日(金)~3月3日(月)
6.作品の返却 宅配便にて3月中旬以降返却予定

 海の生き物などをモチーフにしたものでもOKです! 自由な発想でひな祭り
を彩ってください! 
 応募者全員にオリジナル記念缶バッチと海中展望塔招待券をプレゼント! 

  詳しくは、(財)勝浦海中公園センターまで。
       〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾174
         TEL: 0470-76-2955 FAX: 0470-76-4251 
  http://www.bay-web.com/leisure/katsuura/


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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうご
ざいました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
    http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU
お問い合わせはこちらへ umihaku@chiba-muse.or.jp
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の可能性も指摘されていますので、ご留意ください。)

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