千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
『海からのたより』 第109号
配信日時:2014/03/01 08:00
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 海からのたより 第109号         2014年3月1日発行

      千葉県立中央博物館分館 海の博物館
      http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/


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│目次
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★3月の行事案内
★3月2日(日)はクイズに答えて特製缶バッジをプレゼント
★海藻おしば講座の作品を展示中
★平成26年度の行事について【暫定版】
★研究員ノート 海藻いろいろ-千葉県の豊かな海から-
★海の博物館周辺の情報


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│★3月の行事案内
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 海の博物館では、さまざまな行事を開催しています。
 皆様の参加をお待ちしております。

【マリンサイエンスギャラリー】
「海藻いろいろ -千葉県の豊かな海から-」
   期間:5月6日(火・休)まで開催しています。ご期待ください。

【観察会】
 ○「海藻を観察しよう」
   海の博物館の前の磯で見られる海藻を観察します。
  対象:中学生以上 定員:20名
  日時:3月21日(金・祝)12:00~14:30
  (申込み締切日:3月7日(土))
  参加費:無料 ただし保険料として50円
  ※ハガキもしくは電子メール、FAXで、次を明記の上、当館あてにお送り
   下さい。また、海の博物館受付でも申込みできます。 
     1. 参加希望の行事の月日と名称
     2. 氏名(参加者全員分)
     3. 年齢
     4. 郵便番号・住所
     5. 電話番号


【磯・いそ探検隊】
 研究員の案内で当館前の磯で生きものを観察します。
   定員:15名。
   日時:3月30日(日) 10:00~11:00
   (当日申込み。先着順です。)
   ※足元など多少濡れることもあるので準備してください。

【海の体験コーナー】
    体験交流員といっしょに、海の生きものにまつわるさまざまなメニ
   ューにチャレンジする行事です。
   対 象:小学生以上(小学生は保護者同伴)
   定 員:各回 6 名(当日申込み。定員をこえた場合は抽選)
   参加費:無料(入場料は別途必要)
   日 時:3月 8日(土)「海藻おしばを作ろう」
        3月22日(土)「海藻おしばを作ろう」
       *各日とも11:00と13:30開始の1日2回、それぞれ約20分間。
        皆さまの参加をお待ちしております。

   海の博物館の行事について、詳しくはこちらをご覧下さい
      http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=533


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│★3月2日(日)はクイズに答えて特製缶バッジをプレゼント
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 3月2日(日)は雛祭りお客様感謝デーです。マリンサイエンスギャラリー
「海藻いろいろ -千葉県の豊かな海から-」の会場で、クイズに回答してく
れた中学生以下のみなさんに、オリジナルキャラクター「藻じゃ~ず」の缶バ
ッジをプレゼントします! 数に限りがあるので、お早めにおいでください
(先着順で配布します)。


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│★海藻おしば講座の作品を展示中
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 海の博物館の企画展示・マリンサイエンスギャラリーは、現在海の博物館研
修室にて開催中です。さらに、関連行事として、2月15日(土)に企画展示特別
講座「-海からの贈り物- 海藻おしばを作ろう」を開催しました。講師に海
藻おしば協会会長の野田三千代先生をお招きし、海藻おしばの魅力と作品作り
のポイントをたくさん教えていただきました。参加者のみなさんの、個性的で
美しい作品を現在展示会場前の廊下に展示中です。色鮮やかで美しい作品をぜ
ひご覧ください。

 詳しくはこちらをご覧下さい
 http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?key=bblxxqm4r-6011#_6011


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│★平成26年度の行事について【暫定版】
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 今年度も、たくさんの方が海博の行事に参加してくださいました。職員一同
心から御礼申し上げます。
 さて、平成26年度も、観察会や磯いそ探検隊などのフィールドでのイベント
をはじめ、海の生きものについての講座、各種館内行事を数多く開催します。
来年度の行事案内については、海博ホームページに掲載しました。どうぞご確
認ください。なお、この行事案内暫定版です
 来年度も、多くの方々のご参加をお待ちしております。

※今のところストップ
   平成25年度の行事案内【暫定版】はこちら↓
   (海博HPのトップページからPDF版をご覧いただけます)
    http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU


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│★研究員ノート 海藻いろいろ-千葉県の豊かな海から-
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 2月15日から、企画展示「平成25年度マリンサイエンスギャラリー 海藻い
ろいろ-千葉県の豊かな海から-」が始まりました。私の専門分野である海藻
についての展示で、平成11年3月の海の博物館開館前の準備の段階から現在ま
でに収集・保管してきた海藻に関する資料と、博物館前の海などから得られた
生きている海藻や動物たち、それに、海藻おしば協会の野田三千代会長に全面
的なご協力をいただいた海藻おしばの作品から構成されています。展示の案内
役は、当館ボランティアのよしのじゅんこさんによる海藻をモチーフにした楽
しいオリジナルキャラクター「藻じゃ~ず」たち。展示の説明パネルに登場し
ます。藻じゃ~ずたちは、展示の最後にある、よしのさん画による「藻(そ
う)まとめ」のマンガパネルでは、今回の展示の概要をわかりやすくまとめて
くれています。皆様、ぜひ見に来てください。ここでは、この展示の中で、企
画担当者である私が見所として考えている部分を少しだけ紹介します。

○世界で千葉県にだけ生育が知られている海藻オオノアナメ
 千葉県は、これまでに500種類以上の海藻が記録されている世界でも最も海
藻の多い地域のひとつですが、その中にとても珍しい、珍しさ横綱級の「超レ
アもの海藻」があります。名前はオオノアナメ。褐藻類のコンブの仲間アナメ
属の海藻です。この海藻、世界でも千葉県でしか見つかっていません。千葉県
の中でも海の博物館のある外房の勝浦市から、御宿町を経ていすみ市までの沿
岸でのみ見つかっています。しかも、この海藻は水深17~48mの深い所でしか
見つかっておらず、たまに漁師さんが仕掛けた網に掛かってくるくらいしか見
られない、まさにレアもの。海が荒れた後に海岸に打ち上がることもあるので
すが、体全体が残っているものが見つかることはほとんどありません。勝浦市
からは2009年に初めて確認されました。御宿町に近い場所で漁師さんの網に掛
かったものです。今回展示されている標本はその個体で、勝浦市からはこの1
個体しか見つかっていません。

 ちなみに、アナメ属は、基本的に冷たい海に生える海藻で、日本には他にア
ナメという種類が生育しますが、アナメは青森県から北海道にたくさん見られ
ます。そして、岩手県から茨城県の間には、アナメ属の海藻の生育は確認され
ていません。青森からぽーんと飛んで、なぜか外房にオオノアナメが生えてい
るという、分布上も非常に興味のある種類です。ぜひこの機会にオオノアナメ
を眺めに来てください。

○海藻がたくさん生える場所「藻場」
 今回個人的に力を入れたのが、「藻場」を水槽で再現したものです。海藻は
海水浴のときなど足にからみついて邪魔者と思われるような生きものですが、
海の中では光合成を行って動物たちの食物の元となるなど重要な役割を果たし
ています。「藻場」は海藻がたくさん生えている場所で、動物たちの住みか、
エサ場、産卵場などとして大変重要な場所です。千葉県に見られる藻場として
は、大型の褐藻類であるカジメなどが林立する海中林や、同じく褐藻類のホン
ダワラ類がたくさん生えるホンダワラ藻場が、代表的なものです。今回の展示
では、博物館前の岩礁域の浅い所に生えるオオバモクなどのホンダワラ類と、
紅藻のマクサや褐藻のウミウチワなどの小型海藻を石ごと採集して、水槽の中
に「藻場」を作り、そこに、これらの海藻のまわりで生活する小型の魚や甲殻
類などの動物たちをたくさん入れました。一見しただけでは動物が見つからな
いこともありますが、よく見ると海藻の茂みの中にトビイトギンポやウバウオ
などの魚やヨツハモガニやアシナガモエビモドキなどの甲殻類がいたりします。
ぜひ水槽をよ~く眺めて、これらの生きものたちを探してみてください。

○海藻おしば
 今回、海藻おしば協会会長の野田三千代さんにご協力いただき、海藻おしば
の素敵な作品をたくさん展示しています。野田さんや海藻おしば協会の方など
の作品の他、野田さんたちが行った海藻おしば講習会の参加者の作品も展示し
ています。また、2月15日に、野田さんを講師に実施した企画展示特別講座
「-海からの贈り物-海藻おしばを作ろう」に参加された方の作品も、2月21
日から展示しています(海藻おしば作品は、材料に天然の海藻を用いています。
光に当たると退色してしまいますので、複製品を展示しています)。初めて講
習会に参加された方の作品もありますが、どれもとても素敵な作品ばかりです。
これらの作品は、期間中、交換する予定になっています。ぜひ素敵な海藻おし
ば作品を堪能してください。

 私の考える見所を少しだけ書いてきましたが、来館者の皆様の反応を見ると、
それぞれに「へえ~」と思う展示品があるようです。ぜひ実際にご覧いただき、
知られざる千葉の海藻の世界を実感していただければと思います。
                                   (主任上席研究員 菊地則雄)



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│★海の博物館周辺の情報
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●「2014 かつうらビッグひな祭り」

 3月3日(月)まで、全国的にもすっかり有名になった「かつうらビッグひな
祭り」が今年も開催されています。
 14回目を迎える「かつうらビッグひな祭り」は開催期間中、市内各所に2
5,000体以上のひな人形が飾られ、街はひな祭り一色!市内浜勝浦の遠見
岬(とみさき)神社の60段の石段一面におよそ1,200体の人形が飾られ、
さらに夕暮れ時からライトアップされます。期間中は、子どもたちが稚児の衣
装で統一したひな行列や盛りだくさんのイベントが行われ、土日は歩行者天国
になり各種出店が予定されています。

   詳しくは勝浦市のホームページをご覧ください。
    http://www.katsuura-sanpo.com/facilities/event/post-449/


●勝浦海中公園で「ちっちゃいひな祭り」を開催中(3月3日まで)

 「2014 かつうらビッグひな祭り」に併せて、海の博物館のお隣の勝浦
海中公園では「ちっちゃいひな祭り」を開催しています。園内レクチャールー
ムを会場とし、「手作りひな人形」を展示しています。
  詳しくは、(財)勝浦海中公園センターまで。
       〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾174
         TEL: 0470-76-2955 FAX: 0470-76-4251 
  http://www.bay-web.com/leisure/katsuura/


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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただき
 ありがとうございました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
    http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU
お問い合わせはこちらへ umihaku@chiba-muse.or.jp
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