千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2014年3月号 ★
配信日時:2014/03/10 08:00
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    ちば中央博メール 2014年3月号(2014年3月10日発行・第91号)
          http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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目 次
1.お知らせ
2.中央博の窓
3.イベント情報
(1)中央博物館本館 企画展・トピックス展示
(2)中央博物館本館・生態園 当日参加できるイベント等
(3)大利根分館
(4)大多喜城分館
4.コラム:研究室から

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1.お知らせ
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青葉の森に馬酔木(あしび)や沈丁花(じんちょうげ)が咲き始め、ほのかな甘い香
りに厳しかった冬の終わりを感じます。只今、中央博本館では、春の展示「水辺の記
憶 -写真家林辰雄のまなざし-」を5月25日まで好評開催中です。大多喜城分館では、
千葉県鋸南町に生まれた浮世の元祖、菱川師宣が描いた「江戸風俗図屏風」六曲一双
の高精細デジタル画像を3月19日から特別公開します。また、大利根分館では、水郷の
懐かしい風景を紹介する「水の風景 -水郷の景観今昔-」を4月1日から開催します。
桜の咲くころに、ご家族やお友だちと博物館を訪ねてみてはいかがでしょう。

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2.中央博の窓-55 〜ミュージアムショップから〜
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私も参加した博物館主催の海辺の観察会でのことです。あるお子さんが、「カニって
こんな大きいーんだ!」とつぶやきました。見ると5cmほどのカニです。聞いてみる
と、本物の動いているカニを見たのは初めてとのこと。図鑑の写真が実物大で、カニ
はみんなもっと小さいと思っていたのだそうです。たくさんの驚きや発見があり、楽
しい観察会だったようです。実はこのお子さん、親子でショップに来られ、私が観察
会のご案内をした方です。ショップにいると、お客様からいろいろなお話を聞きます。
博物館の観察会や講座をご紹介することもよくあります。そんな時は、本物を見てほ
しい感動してほしいと願いつつ、博物館の年間行事案内をさしあげています。ミュー
ジアムショップは、来館者と博物館をつなぐきっかけの場所でもあるのですね。お子
様づれのお母様が、子供の頃博物館に来てました、と話されることもよくあります。
とても嬉しい瞬間です。         (ミュージアムショップ 原田みゆき)

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3.イベント情報
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(1)中央博物館本館 企画展・トピックス展示
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◆【春の展示】水辺の記憶 −写真家 林辰雄のまなざし−◆
 会期:3月8日(土)〜5月25日(日)
 会場:本館・企画展示室
 内容:高度経済成長期に風景や生活の変化を膨大な記録写真に遺した故林辰雄氏。
    氏の写真から、かつて水とともにあった暮らしを振り返ります。

    詳しくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=823

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(2)中央博物館本館・生態園 当日参加できるイベント等(3月10日〜4月10日)
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◆講座・観察会
【水辺の景観と生業—林辰雄撮影の写真を手掛かりに】
 日時:3月22日(土) 13:00〜15:30
 会場:講堂
 内容:東京湾岸および印旛沼周辺の景観や生業の変貌について、故林辰雄氏撮影の
    写真を中心に解説します。
 定員:200名(中学生以上)

【水辺の生き物を考える1 鳥類に関して】
 日時:4月6日(日) 13:30〜15:30
 会場:講堂
 内容:水辺の生き物に起こっている問題を利根川の鳥類を例にして考えます。
 定員:200名(どなたでも)

◆生態園の講座・観察会
【森の調査隊】
 日時:毎週土曜日、日曜日及び祝日 9:00〜16:00(当日随時受付)
 会場:生態園オリエンテーションハウス
 内容:ワークシートをもって生態園内で自然を観察する体験プログラムです。
 対象:どなたでも(小学生は保護者同伴)
 定員:なし

【とりの声キャッチ名人】
 日時:毎週土曜日(祝日を除く) 10:30〜12:00/13:30〜15:00(当日随時受付)
 会場:生態園 野鳥観察舎
 内容:“ききみみずきん”のアプリを使って野鳥の声を録音し、聴き分けます。
 対象:小学校3年生以上
 定員:なし
 ※もっともっと生態園の鳥の声や虫の声を“ききみみずきん”でキャッチしよう!

◆【そのほかの3月〜4月の講座・観察会】の詳細はこちらから↓
 3月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=478
 4月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=467

◆【ミュージアム・トーク】(研究職員による展示・資料解説)詳しくは↓で
 3月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=490
 4月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=479

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(3)大利根分館 http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/ 電話:0478-56-0101
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◆お知らせ
4月1日から通常開館いたします。

◆写真展「水の風景ー水郷の景観今昔ー」
 会 期:4月1日(火)〜5月11日(日) 9:00〜16:30 月曜休館
     ただし、5月5日は開館 5月7日休館
 会 場:大利根分館第3展示室
 内 容:水郷地域の風景写真と現在の風景を比較して展示します。
 入館料:一般200円、高・大学生100円、中学生以下・65歳以上、無料。

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(4)大多喜城分館 http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/ 電話:0470-82-3007
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◆特別公開I 「江戸風俗図屏風」◆
 日時:3月19日(水)〜4月22日(火) 9:00〜16:30
 会場:大多喜城分館
 内容:菱川師宣筆の同屏風の複製(六曲一双)のうち、今回は春の風景が描かれた左
    隻を展示します。
 ※入館料:一般200円、高・大学生100円、中学生以下・65歳以上、無料。
 ※休館は月曜日(月曜日が休日の場合は開館して、次の平日休館)

  詳しくはこちら↓
  http://www2.chiba-muse.or.jp/?key=bbsd82kk2-4777#_4777

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4.研究室から・・27 〜退職を前にーアシナガバチの生活に魅せられて〜
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 アシナガバチは一つの巣に多数のハチが生活し、共同で子供を育てる社会性昆虫で
す。一つの巣には、産卵係である女王バチと巣作りや餌集めなどを担う働きバチがい
て、共同で生活を営んでいます。私がアシナガバチに興味をもったきっかけは、庭の
木の小枝に創られた巣で働きバチが卵を産んだのを見たー正確には働きバチが産んだ
としか考えられない“卵“を見たことです。高校生だった私の知識では、卵を産むの
は女王バチだけでしたので、これは大きな驚きでした。アシナガバチの巣は、むき出
し(スズメバチの巣のように被いがない)なので、巣の上でのハチの行動を直接目で
見ることができます。巣を眺めているとハチは、お尻を振ったり、突っつき合いをし
たり、口にくわえた餌を2匹で分け合ったりと、なかなか面白いのです。アシナガバ
チは、ご存知のとおり場合によっては人を刺すことがある嫌われ者です。この点も、
ひねくれ者の私を引きつけた一つの要因かもしれません。
 大学生や大学院生の時には、とにかく巣の上のハチを観察しました。時間はたっぷ
りあったのです。ハチにペンキで小さな色をつけて1匹1匹のハチを区別して、つつき
合いでどちらが勝ったかとか、巣に何を持ち帰ったかなどを観察しました。中央博物
館に職を得てからは、そうそう観察時間は取れませんので、アシナガバチをケージ内
で飼育し、餌条件がどのように幼虫の発育に影響するかなどを調べてきました。“女
王バチの卵巣発達には動物性タンパク質が必要か”、“女王バチが利用できる餌の量
の多寡により育てられる子供の大きさと数はどのように変わるか”、“女王バチは自
分の子供を働きバチとして働くように操作しているか”、“働きバチの数は育てられ
る子供の成長や性質にどのように影響するか”、等々です。
 退職にあたり、自分自身の研究を振り返ってみると、ほとんど何も新しいことを見
つけていないことにじくじたる思いです。ただただお許しを願うのみです。
                     (自然誌・歴史研究部長 宮野伸也)
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◆発 行
 千葉県立中央博物館
 〒260-8682 千葉市中央区青葉町955-2
 電話:043-265-3111 FAX:043-266-2481
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