千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
海からのたより 第131号
配信日時:2016/01/01 08:00
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  千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン

 『海からのたより』 第131号
                          2016年1月1日発行

                千葉県立中央博物館分館 海の博物館
                http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/


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│目次
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★明けましておめでとうございます
★写真展「勝浦の水中世界を覗く」は1月11日(月・祝)まで
★マリンサイエンスギャラリー「毒をもつ海の生きもの」、着々と準備中!
★あの「ドフラインイソギンチャク」展示中 1月11日(月・祝)まで
★1月の開館、休館日のご案内
★1、2月開催行事のご案内
★研究員ノート -魅惑の浮島-
★海の博物館周辺の情報


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│★明けましておめでとうございます
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 海の博物館のメールマガジンをご覧いただいている皆さま、新年明けまし
ておめでとうございます。
 本年が皆様にとりましてすばらしい年となりますよう、心よりお祈り申し
上げます。
 また、本年も皆さまに喜んでいただける博物館を目指して、海の博物館職
員一同、精一杯努力して参ります。本年も海の博物館を応援していただけま
すよう、よろしくお願い申し上げます。

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│★写真展「第2回ダイバーズフォトギャラリー 勝浦の水中世界を覗く」
│ は、1月11日(月・祝)まで
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 太平洋の荒波に洗われる勝浦の海は、切り立った崖や砂浜海岸など、さま
ざまな表情で私たちを楽しませてくれます。さらに海の中を覗いてみると、
そこには多様な生き物の住む魅力的な世界が広がっています。本展示では、
勝浦ダイビング協会の協力を得て、ふだん私たちがあまり見ることのできな
い海中の美しい光景や色とりどりの生き物たちの姿を、ダイバーの撮影した
選りすぐりの水中写真で紹介します。ダイビング経験のない方々も、しばし
勝浦の海の水中散歩をお楽しみください。

  開催期間: ~平成28年1月11日(月・祝)
  場  所: 海の博物館研修室
  詳しくは海の博物館ホームページの企画展示の案内をご覧ください。
  http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=393#

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│マリンサイエンスギャラリー「毒をもつ海の生きもの」、着々と準備中!
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 平成27年度分館海の博物館マリンサイエンスギャラリー「毒をもつ海の生
きもの-食べるため・食べられないため-」は、2月27日(土)から開催し
ます。
 生きものの中には、体内に毒を備え、エサを食べるためや逆に外敵から身
を守るために、これを利用する種類が少なくありません。海の生きものに
限っても、魚やタコ、カニ、ヒトデなど、さまざまな分類群で毒をもつ種類
が知られています。しかし、毒をもつ海の生きものを必要以上に怖れること
はありません。かれらはあくまで「食う・食われる」という生きものどうし
のかかわりの中で利用するための毒を備えているにすぎず、海に侵入してく
る私たち人間を攻撃しようと狙っている生きものなど、1種類たりともいな
いのです。したがって、こちらが注意をすれば、磯遊びや釣りなどで怪我か
ら回避することは十分に可能です。
 この展示では、千葉県の海に分布する種類を中心に、これらの有毒海洋生
物を紹介します。この展示をご覧になったみなさまからかれらに対する怖さ
を取り除くばかりでなく、親しみすら感じてもらえる展示となるよう、担当
研究員が粉骨砕身、努力しております。

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│★あの「ドフラインイソギンチャク展示中」 1月11日(月・祝)まで
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 昨年12月に新聞各紙で紹介されて話題となった「110年ぶりに東京湾で発
見された幻のイソギンチャク」、ドフラインイソギンチャクの標本を展示中
です。

 展示期間: ~平成28年1月11日(月・祝)
 場  所: ~海の博物館情報コーナー

 発見の経緯等、詳しくは海の博物館ホームページ新着情報をご覧くださ
い。
 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=60

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│★1月の開館、休館日のご案内
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 年始は1月2日(土)から開館します。

 1月の休館日は次の通りです。

    1月の休館日 1、4、12~14、18、25日

 詳しくは海の博物館ホームページの開館日情報をご覧ください
 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=403

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│★1、2月開催行事のご案内
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【マリンサイエンスギャラリー】
 「毒をもつ海の生きもの -食べるため・食べられないため-」
   2月27日(土)から開催します。ご期待ください。

【海の体験コーナー】
 体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレンジ
する行事です。
  1月  9日(土)「微小貝を探そう」
  1月 23日(土)「オリジナルオブジェを作ろう」
  2月  6日(土)「海藻おしばを作ろう」
  2月 20日(土)「コーラルプリントをしよう」

 ◯各日11:00からと13:30からの1日2回開催します。約20分間の行事です。
  ◯当日申込み。定員6名。先着順です。
 ※入場料のほか、材料費50円/人が必要です。

  *都合により、メニューが変更になる場合があります。

  海の博物館の行事について、詳しくはこちらをご覧下さい。
  http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=533

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│★研究員ノート -魅惑の浮島-
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 現在、東京湾の浮島から100年以上の時を経て再発見されたドフラインイ
ソギンチャクの話題が新聞やインターネットのニュースを賑わせています。
2015年の初夏には、同じく浮島でやはり東京湾では100年以上見つかってい
なかったムギワラエビが発見され、こちらも話題になりました。東京湾口部
(浦賀水道)が日本の海洋生物研究発祥の地のひとつだったにも関わらず、
明治時代以降、この水域で行われた生物相調査は十分とはいえないため、こ
のように時を越えた発見が相次いだものと推察されます。
 浮島周辺で今日に至るまでまったくと言ってよいほどなされてこなかった
のは、スクーバダイビングで潜水する水深帯での調査です。ムギワラエビの
再発見につながった調査もこのような深度で行われました。浮島周辺で誰で
もダイビングができるようになったのは、2015年になってからです。私はこ
の水域で何回か潜水調査をしましたが、甲殻類のカクレエビ類の分類を専門
としている私にとって、「時を越えた発見」以外にも興味深いことがいっぱ
いです。浮島で潜っていつも感じるのは、カクレエビ類の宿主となる無脊椎
動物の数がとにかく多い、ということです。その原因は、比較的閉鎖的な環
境である東京湾に流れ込むたくさんの河川によって運ばれてきた栄養塩が、
潮の満ち引きによって浮島周辺にも影響を与えているであろうことや、浮島
のすぐ脇にある東京海底谷からの湧昇流によって栄養豊かな水が島に当たり
やすいことなどによってエサとなるプランクトンが豊富なため、ソフトコー
ラルをはじめとする無脊椎動物が多いのだと考えられます。
 さらに私にとって興味深いのは、このメールマガジンでも何度も名前を挙
げてきたハクセンアカホシカクレエビの個体数が多いことです。水深は25〜
30 m とやや深いものの、これまでに潜ったどこの海域よりもたくさんいる
印象です。このエビの宿主はスナイソギンチャクという毒性の強いイソギン
チャクです。そのため、現在準備中の平成27年度マリンサイエンスギャラ
リー「毒をもつ海の生きもの-食べるため・食べられないため-」[2月27
日(土)スタート]では、自分自身は毒をもたないが毒をもつ生きものと共
生することで身を守る動物の事例として、このエビを紹介する予定です。そ
の展示パネル用に撮影をすべく、潜るたびにカメラを向けていました。その
過程で気づいたのは、浮島ではひとつのスナイソギンチャクに1〜数個体の
エビが共生していますが、複数個体いる場合、メスの模様を示している個体
は常に1個体で、オスに比べて一回り大きくて太く、その他の小さな個体は
すべてオスの斑紋パターンを示していたことです。深度が深いので詳しく調
査して十分なデータを得ることは難しいのですが、これまでの観察経験か
ら、ハクセンアカホシカクレエビの配偶システムに何らかの法則性が見いだ
せそうな予感がしました。
                                      (主任上席研究員 奥野 淳兒)

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│★海の博物館周辺の情報
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●お正月、初日の出スポット
 海の博物館の所在する勝浦市は房総半島の南東部に位置していることか
ら、太平洋から昇ってくる日の出を見ることができます。
 おすすめは勝浦市街地から東に位置する「官軍塚」とその近くにある勝浦
城址(八幡岬公園)、そして海の博物館の近くの「鵜原理想郷」でしょう。
これらの場所は海岸の高台にあって美しい日の出を眺めることができます。
 勝浦の三が日の日の出時刻は6時46分ごろです。

 官軍塚と鵜原理想郷については次のページをご覧ください。

「官軍塚」(外部リンク: 勝浦市のホームページです)
 http://www.city.katsuura.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=29183

「鵜原理想郷」(外部リンク: 勝浦市のホームページです)
 http://www.city.katsuura.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=29499


●『勝浦鳴海(なるか)駅伝競走大会』
 海と緑に囲まれた自然豊かな美しいリアス式海岸のコースを海風に吹かれ
ながら、6区間計18.3 km をたすきを繋いだ6人が走り抜けます。海の博物館
の前は2区と5区の選手が通過します。

 日  程: 平成28年1月17日(日)
 会  場: スタート 浜勝浦橋付近(10時40分)
       ゴール 勝浦水産事務所脇付近
 申込締切: 平成28年1月8日(金)17時必着

 詳しくはこちら(外部リンク: 勝浦市のホームページです)
 http://www.city.katsuura.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=29202


●「かつうら潮風朝市」
 1月23日(土)にかつうら潮風朝市が開催されます。地元の逸品がお買い
 得! 博物館に来る前に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

 開催日: 平成28年1月23日(土)9:00-12:00
 場 所: 勝浦朝市、勝浦中央商店街、浜勝浦橋付近
 内 容: ・朝市 各店舗100円コーナー
      ・中央商店街会 特設アンテナショップで各店の逸品を!

※詳しくは勝浦市観光ポータルサイト「かつうら潮風散歩道」をご覧くださ
 い。
 http://www.katsuura-sanpo.com/facilities/event/post-12164/

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 今回も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとう
ございました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
    http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU
お問い合わせはこちらへ umihaku@chiba-muse.or.jp
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