千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2012年7月号 ★
配信日時:2012/07/10 08:10
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    ちば中央博メール 2012年7月号 (2012年7月10日発行・第71号)
          http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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目次

1 お知らせ
2 コラム:中央博の窓
3 イベント情報
(1)中央博物館本館・生態園 企画展・テーマ展示
(2)中央博物館本館・生態園 当日参加できるイベント
(3)大利根分館
(4)大多喜城分館
4 研究室から[研究コラム]
5 来年度企画展「音の風景(仮称)」の準備に参加しよう!

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お知らせ
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今年は梅雨明けが例年より早いそうです。夏は暑くなるとか。さて、本館ではいよい
よ企画展「シカとカモシカ―日本の野生を生きる―」がはじまりました。二階ホール
の「世界のシカとカモシカの仲間大集合」は、必見の大迫力に仕上がっています。驚
きと楽しさを体験してください。夏休みを迎える今月は、大多喜分館で収蔵資料展
「絵図と絵画」が12日から、大利根分館でも収蔵資料展「空飛ぶいきものたち―利根
川の野鳥―」が21日から、それぞれ始まります。みなさまお誘い合わせのうえ、ぜひ
お出かけください。

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コラム:中央博の窓-34  でも「シカ」のこと
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県内で急増中のニホンジカ、千葉県には現在7,000頭を超える野生のシカがいること
をご存じですか?房総では、シカと人とのかかわりは古く、縄文時代の遺跡からは、
シカの角や骨を使った道具類が沢山見つかっています。時代はかなり下りますが、小
金牧(現在の松戸・流山周辺に広がっていた江戸幕府直轄の軍馬を養成する牧場)で
は、徳川幕府による大規模な「鹿狩り(ししがり)」が数回行われた記録が残っていま
す。従来、武士の行う鹿狩りは、娯楽であるとともに、軍事演習的な色彩が強いもの
でしたが、8代将軍徳川吉宗の時代に行われた鹿狩りは、増えすぎたシカが畑や牧場
を荒らす事で、困っていた農民を助けるために行われた、農耕害獣撲滅の意味合いも
大きかったようです。記録では、騎馬200騎以上、徒歩1,000人近くの旗本武士の他、
近隣から呼び寄せられた武士、百姓人足数万人が参加する大掛かりなもので、狩では、
鹿・猪・狼などが捕獲され、826頭もの鹿を江戸城に持ち帰ったと記されています。
その後もシカの受難は続き、明治〜昭和30年代にかけてその数が激減した時期もあり
ました。しかし、今では県内に野生のシカが生息することすら知らない人も多いので
はないでしょうか。今回の展示や関連講座では、そんな人間とのかかわりや攻防の歴
史の一端も紹介されます。
                         (教育普及課 立和名明美)

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中央博物館本館・生態園
 企画展・テーマ展示
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7月7日から企画展「シカとカモシカ」展が始まりました!

◆企画展「シカとカモシカ―日本の野生を生きる―」◆

 会期 〜9月17日(月・祝) 9:00〜16:30(入館は16:00まで)
    ※7月17日(火)、9月3日(月)、10日(月)は休館
 内容 日本の野生動物を代表する2大草食獣、シカとカモシカ。長年の研究の成果
    をもとに実物標本、オリジナル映像等により、その野生に迫ります。世界の
    シカ・カモシカも参集! 知られざる世界が目の前に!!
 会場 千葉県立中央博物館 企画展示室及び2階ホール

     ※入場料:一般500円、高・大学生250円、中学生以下・65歳以上、無料。

 ◇関連イベントも沢山ご用意しております
  
   詳しくはこちら↓
   http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?page_id=640

 ◇「ちばジカプロジェクト」実施中!
  企画展「シカとカモシカ-日本の野生を生きる-」をきっかけに、千葉市科学館
  ・千葉県立中央博物館・千葉市動物公園の千葉市内 3つの施設が連携し、野生動
  物のことをもっと知りたくなるイベントを実施しています。

  ◎シカ探調査隊「トナカイを調査せよ!」
   ワークシートの指令をクリアしながら3施設を巡ると、オリジナル缶バッジが
   もれなくもらえます。

   詳しくはこちら↓
   http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?page_id=636

◆生態園トピックス展「第9回生態園ギャラリー」◆
 会期 7月3日(火)〜9月2日(日) 9:00〜16:30(入園は16:00まで)
 内容 生態園撮影会で撮影された写真作品を、オリエンテーションハウス内に展示
    します。来園者の投票により優秀作品を決定します。
 場所 千葉県立中央博物館 生態園オリエンテーションハウス

   ウェブページはこちらから↓
 http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?page_id=360

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中央博物館本館・生態園
 当日申し込みで参加できるイベント(7月10日〜8月9日まで)
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◆海の日(7月16日)特別企画
【中央博「ミニ動物標本館」(貝)】10:00〜15:00 展示室前廊下
  内容 ふだん見ることのできない珍しい貝の標本を見てみよう。
  費用 無料(別途入館料がかかります)
  定員 なし

◆企画展関連行事
【○×クイズ大会 めざせ!シカ博士・カモシカ博士】 一階ホール
  日時 7月21日(土) 13:30〜14:30
  内容 シカ・カモシカに関連した○×式の楽しいクイズ大会です。
     優勝者には景品を贈呈します。
  費用 無料
  定員 100名(小学生以上、小学生は保護者同伴)

【ヤマビルとたわむれよう】 一階ホール、研修室
  日時 7月28日(土) 13:30〜14:15、15:00〜15:45
  内容 シカ・カモシカに寄生するヤマビルについて、生きているものを見て、
     触って(?)、知ってもらいます。
  費用 無料
  定員 各回20名(小学生以上、小学生は保護者同伴)

【講演会「日本の野生を追う-クマ・サル-」】 講堂
  日時 7月29日(日) 13:00〜15:30
  内容 ツキノワグマと北限のニホンザルについて、たくさんの写真を使って野生
     の魅力を紹介します。
  費用 無料
  定員 200名(小学生以上、小学生は保護者同伴)

【シカの骨パズルに挑戦!】 一階ホール、研修室
  日時 8月5日(日) 13:30〜14:15、15:00〜15:45
  内容 ニホンジカの骨を全身の形になるよう、パズル気分で並べてみましょう。
  費用 無料
  定員 各回20名(小学生以上、小学生は保護者同伴)

◆夏休み関連行事
【夏休み自由研究相談会(前編)】 一階ホール
  日時 7月22日(日) 10:00〜15:00
  内容 当館の研究員が、夏休みの自由研究についての相談を受けます。
  費用 無料
  定員 なし

◆生態園関連行事
【生態園ギャラリー撮影会(3)】
  日時 7月14日(土) 10:00〜16:00
  場所 中央博物館 生態園
  内容 生態園ギャラリーへの応募作品を募集します。生態園で撮影した写真作品
     をオリエンテーションハウス内に展示します。
  費用 無料
  定員 なし(小学生以上、小学生は保護者同伴)

◆山のフィールドミュージアム関連行事
【山の学校100「川のいきもの2」】
  日時 7月21日(土) 13:00〜16:00
  場所 君津市
  内容 清和県民の森に集合し,小糸川源流域の川で生きものを観察します。
  費用 無料、別途保険料50円必要
  定員 なし(小学生以下は保護者同伴)

【そのほかの7〜8月の講座・観察会の詳細はこちらから↓】
7月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=470
8月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=471

【ミュージアム・トーク(研究職員による展示・資料解説)について詳しくは↓で】
7月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=482
8月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=483


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大利根分館   http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/  電話:0478-56-0101
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◆収蔵資料展 「空飛ぶいきものたち」◆
 会期 平成24年7月21日(土)〜9月2日(日) 9:00〜16:30
※休館は月曜日(月曜日が休日の場合は開館して、翌日休館)
 内容 水郷でよくみられる野鳥や、鳥の祖先の始祖鳥や恐竜の化石など「空飛ぶい
    きものたち」について紹介します。人気昆虫ベスト10の発表もあります。
 会場 大利根分館 第3展示室

   ※入館料:一般200円、高・大生100円、中学生以下・65歳以上、無料。

  ウェブページはこちらから↓
  http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?key=bbpw5j8g4-4430#_4430


◆講座等
【夏休み子ども体験講座「ザリガニ釣り」】
  日時 7月22日(日)、29日(日) 10:30〜、13:30〜
  場所 大利根分館の池
  内容 大利根分館の自然観察園の池でのザリガニ釣りを通してザリガニについて
     学ぶと共に、外来生物についても考えてみます。
  対象 どなたでも(但し、未就学児は保護者同伴)
  費用 無料
  定員 各回20名(当日先着順受付)

【夏休み子ども体験講座「砂の中のたからものをさがそう!」】
  日時 7月28日(土)、8月4日(土) 10:30〜、13:30〜
  場所 大利根分館集会室
  内容 砂の中に隠れた小さな宝石(石英)を、顕微鏡を使って見つけてみよう!
     見つけた結晶は持ち帰れます。
  対象 どなたでも(但し、未就学児は保護者同伴)
  費用 無料
  定員 各回10名(要予約・電話で申し込み受付中)

  ウェブページはこちらから↓
  http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=67


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大多喜城分館  http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/  電話:0470-82-3007
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予告!7月12日から収蔵資料展「絵図と絵画」が始まります!

◆収蔵資料展「絵図と絵画」◆
 会期 7月12日(木)〜10月21日(日) 9:00〜16:30(入館は16:00まで)
    ※休館は月曜日(月曜日が休日の場合は開館して、翌日休館)
 内容 当館が所蔵している資料のうち、絵画で表現された資料を紹介します。
    主なものとして、大多喜城最後の城主松平正質の描いた絵画や信仰にかかわ
    る絵画、領地や村絵図、錦絵などを展示します。

   ※入館料:一般200円、高・大学生100円、中学生以下・65歳以上、無料。

◆講座等
【博物館セミナー 大多喜を学ぶ「大多喜で虫探し」】
  日時 8月8日(水) 10:00〜12:00
  場所 千葉県立大多喜県民の森(集合:大多喜県民の森 第2駐車場)
  内容 昆虫の専門家と一緒に大多喜県民の森を散策しながら、生息しているさま
     ざまな昆虫を観察します。
  対象 小学生と保護者
  費用 無料、保険料(50円)が必要
  定員 20名(事前申込制)

【博物館セミナー 大多喜を学ぶ「大多喜城めぐり」】
  日時 8月23日(木) 10:00〜12:00
  場所 千葉県立大多喜県民の森(集合:大多喜県民の森 第2駐車場)
  内容 城郭研究の専門家と一緒に大多喜城分館及び周辺を散策しながら、大多喜
     城の歴史について学びます。
  対象 小学校高学年以上
  費用 入館料及び保険料(50円)が必要
     ※入館料:一般200円、高・大学生100円、中学生以下・65歳以上、無料。
  定員 30名(事前申込制)

  ウェブページはこちらから↓
  http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=59


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研究室から・・・8 「3つの地域のカモシカを比べる」
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企画展「シカとカモシカ」にちなみ、最近論文にしたニホンカモシカについての研究
をご紹介しましょう。この研究では、青森県下北半島、山形県朝日山地、長野県上高
地の3地域のカモシカを比べてみました。なにを比べたかというと、まずは行動圏の
広さ。行動圏とは日常的な生活範囲のことです。メスの行動圏の平均サイズは、下北
で11ha、朝日で30ha、上高地で52haでした。次に比べたのが1歳まで子どもを育てた
メスの繁殖成功率。これは下北で37%、朝日で30%、上高地で12%でした。食物量を
調べてみると下北>朝日>上高地という結果。つまり食物条件の良い下北では狭い範
囲で暮らせて子どももたくさん育っているが、上高地はその逆という訳です。当然そ
れは生息密度の違いとなって表われ、1平方キロメートル当たりにすむ頭数は下北で
14頭、朝日で6頭、上高地で3頭でした。環境に応じて生息状況が変わるという話は生
態学の基本ですね。
                 (主席研究員兼環境教育研究科長 落合啓二)

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来年度企画展「音の風景(仮称)」の準備に参加しよう!
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◇「音環境調査員」募集中!
博物館では来年度の企画展「音の風景(仮称)」の準備が始まっています。この展示
は、自然の音の不思議や身近に響くさまざまな音から地域の環境を考えるという試み
です。みなさんも「音環境調査員」になって、当館の研究員と一緒に地域の音を調査
してみませんか。興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

  ※お問合せ先 TEL:043-265-3397、FAX:043-266-2481
   生態学・環境研究科 大庭まで

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◆発 行
千葉県立中央博物館
〒260-8682 千葉市中央区青葉町955-2
電話:043-265-3111 FAX:043-266-2481
http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
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