千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
海からのたより 第135号
配信日時:2016/05/01 08:00
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  千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン

 『海からのたより』 第135号
                          2016年5月1日発行

                 千葉県立中央博物館分館 海の博物館
                 http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/


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│目次
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★開館・休館日のお知らせ
★マリンサイエンスギャラリーをお見逃しなく!
★5、6月の行事案内
★研究員ノート −サケガシラ―稀種?普通種?深海からの使者−
★着任職員紹介

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│★開館・休館日のお知らせ
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 ゴールデンウィーク期間中の開館・休館日は以下の通りです。

  4月29日(金)〜 5月8日(日) 開館
  5月 9日(月)  休館
  5月 10日(火)  臨時休館
  5月 11日(水)〜 通常通り開館

※詳細は海の博物館ホームページをご覧ください。
 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=403

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│★間もなく終了!平成27年度マリンサイエンスギャラリー
 「毒を持つ海の生きもの ー食べるため・食べられないためー」
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 好評開催中の平成27年度マリンサイエンスギャラリー「毒を持つ海の生き
もの ー食べるため・食べられないためー」は、5月8日(日)で終了します。
フグ、クラゲなどさまざまな毒を持つ生きもの、まだご覧になっていない方は
どうぞお見逃しなく!

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│★5、6月の行事案内
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 ゴールデンウィークには、各種のイベントが目白押しです。また、6月にか
けては潮がよくひくため、野外での行事が最も多いシーズンです。皆様のご来
館をお待ちしています。

【観察会】
「海藻を観察しよう」
 海の博物館前の磯で見られる海藻を探して観察します。
  対象:小学生以上(小学生は保護者同伴) 定員:20名
  日時:5月8日(日)10:00-12:30
  (申込み締切日を過ぎましたが、まだ余裕があります)
  参加費:傷害保険料として50円必要です。

 「鵜原理想郷で海岸植物を観察しよう」
 海岸植物についての講義のあと、鵜原理想郷で海岸植物を観察します。
  対象:一般 定員:15名
  日時:5月21日(土)10:00-14:00
  (申込み締切日:5月7日(土))
  参加費:無料。ただし、傷害保険料として50円必要です。

「エビ・カニ・ヤドカリ探訪」
 春の磯で見られる甲殻類を観察します。
  対象:小学生以上(小学生は保護者同伴) 定員:20名
  日時:6月5日(日)9:30-11:30
  (申込み締切日:5月22日(日))
  参加費:無料。ただし、傷害保険料として50円必要です。

「はじめての磯あそび」
 海岸の安全な場所でカニやヤドカリの観察を行います。
  対象:保育・幼稚園児(保護者同伴) 定員:20名
  日時:6月19日(日)9:30〜10:30
  (申込み締切日:6月5日(日))
  参加費:無料。ただし、傷害保険料として50円必要です。

 ※観察会へのお申し込みは、ハガキもしくは電子メール、FAXで、以下を明
記の上、当館あてにお送り下さい。また、海の博物館受付でも申込みできます。
   1. 参加希望の行事の名称と月日
   2. 氏名(参加者全員分)
   3. 年齢(学年)
   4. 郵便番号・住所
   5. 電話番号

【磯・いそ探検隊】
 研究員の案内で博物館前の磯で生きものを観察します。
   定員:15名。
   (当日申込み。先着順です。)
   参加費:無料。ただし、傷害保険料として50円必要です。

   日時:5月5日(木・祝) 9:30〜10:30
   日時:5月6日(金) 10:00〜11:00
   日時:5月7日(土) 10:00〜11:00
   日時:5月22日(日) 10:30〜11:30

 ※磯・いそ探検隊へ参加をご希望の方は、足元など多少濡れることもありま
すので、着替えや履き替え用の靴を準備してください(素足、

サンダルは危険ですので、ご遠慮ください)。

【みんなで工作 海の生きもの】
 海の生きものにちなんだ簡単な工作を行います。どなたでもお気軽に参加で
きます。定員は各回15名です(当日申込み。先着順で、定員になりしだい締め
切りとなります)。
 5月3日(火・祝)10:45-11:45 13:30-14:30
     「コーラルプリントをしよう」
	  海のさまざまな材料を使ってコーラルプリントに挑戦します。
 参加費:材料費として50円必要です。

【博物館探検隊(バックヤードツアー)】
 ふだん見ることのできない博物館のバックヤードを、研究員の案内でめぐり
ます。
   日時:5月1日(日) 13:30〜14:15
   日時:5月2日(月) 13:30〜14:15
   日時:5月4日(水・祝) 13:30〜14:15
   日時:6月15日(水・県民の日) 13:30〜14:15
 定員各回15名(当日申込み。定員になりしだい締め切りとなります)

【海の体験コーナー】
 体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレンジし
ます。

  5月 15日(日)「微小貝を探そう」
  5月 29日(日)「オリジナルオブジェを作ろう」
  6月 13日(土)「シラスを調べよう」
  6月 27日(土)「シラスを調べよう」

  各日11:00からと13:30からの2回、約20分間開催します。
     (当日申込み。定員6名。先着順となります)
  参加費:材料費として50円必要です。

  *都合により、メニューが変更になる場合があります。

   海の博物館の行事について、詳しくはこちらをご覧下さい。
      http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=533


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│★研究員ノート −サケガシラ―稀種?普通種?深海からの使者−
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 サケガシラは深海に生息する魚で,北海道から土佐湾の太平洋沿岸や日本海
から記録されています。千葉県の海でも見つかることがあり,今年の3月末に
は地元の漁師さんが非常に状態のよいサケガシラを海の博物館へ持ってきてく
ださいました。その漁師さんの話によると,キンメダイを釣る漁をしている際
にこの魚がかかったそうです。当館のツイッターでは,このサケガシラを写真
入りで紹介しています。
https://twitter.com/umihaku/status/715049465602777089

 早速,当館の魚類標本として登録する作業を開始しました。サケガシラの体
は細長く,全長を計測すると192cmありました。体は全体が銀色に美しく輝き
,眼の後方から尾びれの手前まで伸びている長い背びれには,生時の鮮やかな
赤い色が残っていました。体をまっすぐに伸ばすと,尾びれは斜め上向きにつ
いています。なんとも奇妙なつき方をしていますが,これはこの魚の泳ぎ方と
関係があるようです。つまり,サケガシラは泳ぐ時に頭を上にして,体が斜め
下方向に伸びる姿勢でバランスを取っているのですが,この姿勢だと尾びれが
ちょうど後ろ向きになるのです。海中で撮影されたサケガシラの貴重な動画が
YouTubeに投稿されていましたので,ご覧下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=2P09KXd7OME
 頭部は少し変わったつくりになっています。口を大きく前へ突き出すことが
できる構造になっており,その時,額の部分が割れたように見えるのです。こ
れが「裂けた頭」のように見えることから「サケガシラ」という名が付けられ
たとの説もあります。

 さて,このサケガシラという魚は稀種でしょうか,それとも普通種でしょう
か?我々の目になかなか触れることがないという点では稀種かもしれませんが,
沖合の深海には割とふつうに生息しているのかもしれません。深い海が岸近く
まで達している富山湾ではサケガシラが定置網に時々かかることがあるようで
すが,売り物にならないのですぐに捨てられてしまうそうです。そのようなサ
ケガシラを漁師さんから入手して食べた人によると,刺身やそのまま塩焼きに
しただけだと水分が多すぎてあまり美味しくないそうです。しかし,一夜干し
にして水分を少なくしてから料理すると,旨味が増してかなり美味しく食べら
れるそうです。

 稀種か普通種はともかく,3月に当館へやってきたサケガシラの標本は,現
在,標本処理室で一時保管中です。まだ一般公開はしていませんが,このゴ
ールデンウィーク中の5月1日,2日,4日に開催するバックヤードツアーで
は,このサケガシラの標本を間近にご覧いただくことができます。ぜひ,見に
来てください。

(主任上席研究員 川瀬裕司)

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│★着任職員紹介
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 4月1日に2名の職員が海の博物館に着任しました。皆様どうぞよろしくお願
いいたします。

●新 和宏(Kazuhiro Shin) 分館長
 4月から分館長に着任しました新(Shin)です.専門は古生物学と博物館学
全般です.さらに,栃木県塩原産の“木の葉化石”を活用して,地球のダイナ
ミズムや,生物の進化,そして,生物の多様性等を分かりやすく学ぶことがで
きる化石講座も展開しています.要望があれば,どこにでも?出向きますよ.
他に,全国レベルの資料保存ネットワークの一員でもあり,昨今の自然災害に
対するレスキュー体制の構築から減災教育まで包含した活動も推進しています.
千葉県も減災教育の素材はたくさんあります.大いに活用したいものですね.
 海の博物館は周辺のフィールドを“学びの舞台”とした事業展開を様々な形
で実践している非常に魅力的で先進的なミュージアムです.“何かを学びたい”
“新しい発見をしたい”“未知の世界に触れたい”・・・・等,あなたが,こ
ういった意識を持たれたら,ぜひ,海博に来てください.海博はあなたの期待
を裏切ることはありません.多くの方々のご来館をお待ちしております.

●村田明久 主任上席研究員
 2年ぶりに海の博物館に出戻ってまいりました。いろいろ忘れていて不安で
すが、またよろしくお願いいたします。

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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとう
ございました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
    http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU
お問い合わせはこちらへ umihaku@chiba-muse.or.jp
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