千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2016年10月号 ★
配信日時:2016/10/10 10:10
(配信用 2016.10.9)

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★ ちば中央博メール 2016年10月号 ★

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     ちば中央博メール 2016年10月号(2016年10月10日発行・第122号)
          http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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目 次
1.お知らせ
2.中央博の窓 「秋の展示「屏風絵の世界-職人尽絵(づくしえ)を中心に-」の御
    案内」 
3.文化の日スペシャル「自然誌フェスタ千葉」の御案内
4. イベント情報
(1)中央博物館本館 季節展示・生態園トピックス展・出前展示・常設展更新
(2)中央博物館本館・生態園 当日参加できるイベント等
(3)大利根分館
(4)大多喜城分館
5.研究室から「喪失とノスタルジーの街-稲毛海気館(かいきかん)をめぐって-」 

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1.お知らせ 
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 収蔵資料の燻蒸のための臨時休館では、みなさまの御理解と御協力をいただき、大
変ありがとうございます。御迷惑をおかけしましたが、これで大切な資料が守られま
す。
 10月となり、すっかり秋が深まってきました。文化の秋です。10月21日(金)に大多
喜城分館にて企画展「甦(よみがえ)った受難の刀剣~千葉県の赤羽刀(あかばねとう)」
が、明くる22日(土)からは秋の展示「屏風絵の世界-職人尽絵(づくしえ)を中心に-」
が本館で始まります。
 生態園もそろそろ紅葉です。ススキ原でたくさんの小さな花をつけたカナムグラ
も、枯れて秋が深まっていきます。
    千葉県立中央博物館 生態園さんの園芸日記(外部リンク)↓
    https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_mo_diary_detail&target_c_diary_id=333040
衣服にくっつくカナムグラの葉や茎はやっかいです。芭蕉はよくぞ詠んだものです。
山賤(やまがつ)のおとがひ閉づる葎(むぐら)かな  『続虚栗(ぞくみなしぐり)』
    解説はこちら(外部リンク)↓
    http://www2.yamanashi-ken.ac.jp/~itoyo/basho/haikusyu/kai.htm
 生態園では、春の展示「五七五で自然を切り取る-生態園を子どもの目で詠むと-」
(平成29年3月4日(土)~5月21日(日))に向けて、小学生から高校生までのみなさまに
よる五七五作品を募集しています。生態園を見学したその印象を五七五に表現して応
募して下さい。締め切りは11月30日(水)です。
    詳しくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=1011
    募集用紙はこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?action=common_download_main&upload_id=19338 
    (生態園オリエンテーションハウスでも配布しています。)
 最後に、大切なお知らせです。文化の日11月3日(木・祝)は、千葉県立博物館・美
術館はすべて入場料無料です。本館では、博物館を拠点に行われるさまざまな活動を
味わえる「自然誌フェスタ千葉」を開催します。大利根分館には、昭和の名車が大集合
します(雨天延期)。大多喜城分館では、甲冑の試着ができる「体験教室」(事前申込)
があります。ぜひいらしてください。詳しくは、このメールマガジンをお読みくださ
い。

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2.中央博の窓−86  秋の展示「屏風絵(びょうぶえ)の世界
            -職人尽絵(しょくにんづくしえ)を中心に-」の御案内  
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 今月22日(土)から、秋の展示「屏風絵の世界-職人尽絵を中心に-」を開催します
(12月25日まで)。屏風とは屋内の空間を仕切り、風除けとなるだけでなく、さまざま
な寓意(ぐうい)を込めた絵を描くことによって、儀式や場の意味付けを行う家具です。
 今回御紹介する「職人尽絵貼りまぜ屏風」は、経師(きょうじ)や蒔絵師(まきえし)
など多数の職人絵を六曲一隻(ろっきょくいっせき)の屏風(6枚に折りたたむことが
できる屏風一組)に貼りまぜたもので、17世紀末に土佐派・住吉派などの大和絵師に
より描かれたとみられています。
 この他、上野・浅草の賑わいを描いた「江戸風俗図屏風」(デジタル複製)や、小屏
風仕立てながら華やかな二条城行幸風景を織り込んだ「洛中洛外図屏風」、一の谷と
並ぶ源平合戦のクライマックスである屋島合戦を描いた「源平合戦図屏風」なども御
覧になれます。当館所蔵の屏風絵を一堂に展示する本展を通じて、屏風絵の魅力に触
れていただければと思います。なお、会期中は毎日曜日のミュージアム・トークで、
担当研究員ならではの展示解説を行います。お聴き逃しなく!
    詳しくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?page_id=1010
                
                 (主席研究員兼歴史学研究科長 内田 龍哉)
 
    (参考)中央博デジタルミュージアム「館蔵浮世絵・屏風画紹介」↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/special/rekisihp/rekisitop.htm

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3.文化の日スペシャル「自然誌フェスタ千葉」の御案内 
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 今年も、文化の日に、「自然誌フェスタ千葉」を開催します! 当日は入場料無料。
虫好き、花好き、化石好きのみんな、大集合!体験イベントや紹介など、見て触れて
楽しみましょう! ちなみに、昨年は博物館の調査研究活動に関わる16団体が出展し、
参加者は延べ1900人を越えて大盛況でした。

日時:平成28年11月3日(木・祝)9時~16時30分
場所:本館1階・2階ホール、光庭休憩ラウンジ、正面玄関前、団体用入口前など
対象:どなたでも 
定員:なし 

 このイベントは、房総の自然と文化について、当館と連携して調査研究をすすめる
団体やサークルが一堂に会し、ミニ展示や体験イベント、展示販売などを行います。
千葉の自然や文化に関わる市民のみなさまのさまざまな活動と成果の発表を聞くもよ
し、いろいろな体験を楽しむもよし、自然と文化を仲立ちに多くの方々と交流する楽
しさや面白さを味わう、刺激的な一日となること間違いなし。
    詳しくはこちら(更新随時)↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?page_id=891

▲出展団体(外部団体、五十音順)  
市宿おばあちゃんの畑 <未来へつなごう伝統野菜>
海パスタ <千葉市の埋め立て以前の情景を紹介>
    詳しくは(外部サイト)↓
    http://umipasta.chiba-brand.com/
千葉菌類談話会 <きのこを通して森を見よう>
千葉県昆虫談話会 <クイズに答えて「世界の昆虫切手」をゲット!>
    正解者先着50名 詳しくは(外部サイト)↓
    http://chibakon.comyu.org/%E8%AB%87%E8%A9%B1%E4%BC%9A%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F/
千葉県生物学会 <千葉の生物、自然を調べ護って60年> 
千葉県地学教育研究会 <化石と砂で楽しく遊びましょう。ぜひどうぞ!>
千葉港ポートパークかもめのクリーン隊 
    <実感してください。私たちは海を汚しています>
中央博サークル  ヒスイの会 <あっと驚く!石の万華鏡>
房総貝類談話会 <千葉の貝はすばらしい。貝を拾ってみませんか>
夢鯨工楽部(ゆめくじらくらぶ) <貝で貝人をつくろう!>
千葉県生物多様性センター(県自然保護課) <生命のにぎわいを大切にしよう>
 
▲中央博物館
歴史学研究科・中央博サークル歴史サークル <化石人類にさわってみよう>
植物学研究科 <押し花・押し葉でしおりを作ろう>
※材料がなくなり次第、終了します。
生態学・環境科学研究科ほか <体験!身近な植物と虫の不思議>
教育普及課 <自然の音のサロン>

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4.イベント情報
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(1)中央博物館本館 季節展示・生態園トピックス展・出前展示・常設展更新
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◆【秋の展示】屏風絵(びょうぶえ)の世界
-職人尽絵(しょくにんづくしえ)を中心に-◆
会期:10月22日(土)から12月25日(日)まで
会場:本館 第1企画展示室
内容:おもに江戸時代に制作された「職人尽絵」「和国諸職(わこくしょしょく)絵づ
くし」など職人の姿を描いた絵画資料を展示し、職人をめぐる文化について解説しま
す。あわせて、さまざまな屏風形式の絵画を紹介します。
    詳しくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?page_id=1010
(予告)体験イベント「ミニ屏風をつくろう」:11月19日(土):11:00〜12:00、14:00
〜15:00

◆【生態園トピックス展】身近な植物にも「へぇー」がある◆
会期:11月8日(火)から平成29年3月5日(日)まで
会場:生態園 オリエンテーションハウス
内容:身近な植物も、見方を変えれば知らなかった姿が現れてきます。ほんのちょっ
と専門的な角度から見た植物の姿を、写真や実物等で紹介します。
    詳しくはこちら↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/eco_park/2016plant/index.htm
    
◆【出前展示】第18回図書館総合展 
       千葉県立中央博物館/自然の音と音環境コレクション◆
会期:11月8日(火)から10日(木)まで
会場:パシフィコ横浜 展示ホールD 
内容:当館が収蔵する生物音響資料を幅広く紹介します。コミュニケーションブース
では、デジタルミュージアム上にある「地域の音が出る地図」や「ききみみコレクショ
ン」などのデモを行います。ポスターセッション「鳥の声や虫の音を聞く・調べる-
身近な自然の思わぬ発見-」では、生物や環境の音を聞いて調べるお手伝いをします。 
    詳しくはこちら(外部リンク)↓
    https://www.libraryfair.jp/booth/2016/4894  (ブース)
    https://www.libraryfair.jp/poster/2016/5018 (ポスターセッション)

◆【研究員紹介コーナー】◆
会期:平成29年3月31日(金)まで
会場:本館2階 光庭前廊下
内容:平成28年度の本館・分館の研究職員を紹介しています。「所属」「名前」「職
名」「専門分野」「写真」と「メッセージ」をどうぞ御覧ください。
    ウェブサイトの研究員紹介も併せて御利用ください。こちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=168

◆【小動物展示室】◆
夏の暑さに耐えたアズマヒキガエルやマムシたちには、ミミズなどの自然餌を与えて
冬越しの体力をつけさせたい、と奮闘中。

◆【生態園 オリエンテーションハウス】◆
どんぐりの見分け方の写真を展示しています。当館の原正利主席研究員が協力した
『調べて見よう 名前の秘密 どんぐり図鑑』(宮國晋一著 汐文社 2016年)も置い
てあります。

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(2)中央博物館本館・生態園 当日参加できるイベント等(日付順)
                     (10月10日(月・祝)〜11月13日(日)) 
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【千葉県生物多様性センター第17回連続セミナー 企業と生物多様性】
日時:10月19日(火)14時~16時
場所:本館 講堂
内容:千葉県内の生物多様性に関する情報や企業による取組事例などを共有します。
講演「ブリヂストングループの生物多様性への取り組み ~生物多様性ノーネットロ
スを目指して~」((株)ブリヂストン CSR・環境・品質経営企画本部CSR・環境戦略企画
部長 稲継 明宏氏)、報告「街中の鳥を観察して環境を知ろう」(千葉県生物多様性
センター嘱託 中込 哲)および募集の御案内「ヒメコマツ系統保存サポーター」
(千葉県生物多様性センター 副主幹 御巫 由紀)を行います。
    詳しくはこちら(外部リンク)↓
    http://www.bdcchiba.jp/cooperation/kigyou/seminar/seminar.html
対象:どなたでも
定員:10月14日までに事前申込 70名(無料)
    申込方法はこちら(外部リンク)↓
    http://www.bdcchiba.jp/cooperation/kigyou/seminar/pdf/161019seminar17.pdf

【生態園観察会 秋の植物】
日時:10月20日(木)10時~12時
場所:生態園(オリエンテーションハウスに集合)
内容:生態園を歩きながら秋の植物を観察します。
    デジタルミュージアム「生態園植物歳時記」 秋はこちら↓ 
    http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/special/seitaienhp/aki.htm
    おすすめ「生態園生きもの観察日記」はこちら↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/eco_park/ep_ikimono_list.htm
対象:どなたでも(小学生以下は保護者参加)
定員:先着30名(無料)

【体験イベント あなたの発見おしえてください 秋1】
日時:10月30日(日)10時~16時
場所:生態園
内容:生態園であなたが見つけたものを、写真と短い説明文や五七五の俳句でおしえ
ていただき、解説板にして園路に設置します。
    詳しくはこちら↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/eco_park/event/discovery.htm
対象:どなたでも
定員:なし(無料)
※同様の撮影会を11月13日(日)・27日(日)にも実施します。撮影会当日以外でも、生
態園に来園して撮影し、説明文をメール等で応募することも可能です。
※11月5日(土)のミュージアム・トーク「生態園の野外解説板めぐり」では、これま
でに設置された解説版を見て回ります。また、希望者は解説板を作ることもできます。

【環境教育講座 景観を探る2 下総台地の薪炭林化-近世寛政期編-】
日時:10月30日(日)14時~16時
場所:研修室
内容:歴史地理学の観点から、下総台地の近世の薪炭林化について、寛政期を中心に
考えます。
    (参考)明治10年代の下総台地の薪炭林化↓  
    http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/research/intro_corner/shirai201112.pdf
対象:どなたでも(中学生以上)
定員:先着30名(無料)

【自然誌フェスタ千葉】
日時:11月3日(木・祝)9時−16時30分
詳細は上述「3.文化の日「自然誌フェスタ千葉」の御案内」を御覧ください。

【環境教育講座 きのこを通して森をみる】
日時:11月5日(土)13時30分~15時
場所:講堂
内容:野生のきのこを通して自然をみる大切さを学び人と環境について考えます。
対象:中学生以上
定員:先着50名(無料)

【千葉県立中央博物館連携事業 千葉県立東部図書館歴史講座 国指定名勝『屏風ヶ
浦』-銚子半島をめぐる文人文豪たちの遊歴と観光-】
日時:11月5日(土)13時30分~15時30分
場所:千葉県立東部図書館3階 研修室(旭市ハの349)
内容:本年3月国の名勝および天然記念物に指定された屏風ヶ浦は、銚子市から旭市
へ続く約10キロメートルの断崖です。当館主席研究員・歴史学研究科長の内田龍哉が
講師となって、小説や絵画から屏風ヶ浦を振り返ります。
対象:どなたでも
定員:事前申込 先着60名(無料)
※東部図書館へ来館または電話でお申し込みください(電話 0479-62-7070)。
    詳しくはこちら(外部リンク)↓
    http://www.library.pref.chiba.lg.jp/information/east/post_93.html
   
【体験イベント あなたの発見おしえてください 秋2】
日時:11月13日(日)10時~16時
場所:生態園
内容: 10月30日開催の【体験イベント あなたの発見おしえてください 秋1】と
同じ内容です。
対象:どなたでも
定員:なし(無料)

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◆【森の調査隊】 平成28年度から実施日時が変更になっています。
日時:基本的に毎月第2・第4日曜日12時~16時(当日随時受付)
直近では、10月23日(日)と11月13日(日)、27日(日)に実施します。
場所:生態園 オリエンテーションハウス
内容:ワークシートをもって、生態園内で自然を観察する体験プログラムです。小学
校の授業で訪れる学校団体にも活用されています。スタンプを集めて、オリジナルの
ペーパークラフトをゲットしよう。
対象:どなたでも(小学生は保護者参加)
定員:なし(無料)
    詳しくはこちら↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/eco_park/forest_expl_pgm.htm

◆【はっけん!すまいるキッズ】
日時:毎週土曜日、日曜日及び祝日13時~(30分程度)
場所:本館2階 体験学習室(たいけんのもり)
内容:体験交流員によるお子様(親子)向けのプログラムです。紙しばいや工作、ゲー
ムなどを行います。
対象:子どもとその保護者
定員:当日先着5組程度(無料)
注意:天候や急な事情により、中止や変更となる場合もあります。
    活動のようすはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=851

◆【そのほかの10月・11月の講座・観察会(事前申込を含む)】詳しくはこちら↓
10月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=473
11月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=474

◆【ミュージアム・トーク】(研究職員による展示・資料解説) 詳しくはこちら↓
10月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=485
11月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=486

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(3)大利根分館 http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/ 電話:0478-56-0101
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 大きな被害を残した台風9号をはじめ、今年は本当に台風の多い年でした。大利根
分館の周辺では、実は夏の中旬頃から「今年は台風が多いかもしんねぇなー」という
声が聞こえていました。というのは、今年見かけるアシナガバチなどの巣が、なぜか
例年よりかなり低い、腰高くらいの位置に作られていたからです。香取市のあたりで
は、昔から「いつも軒下辺りに巣をかける蜂が、低い場所にかけたらその年は台風が
多い。蜂は台風を察知する能力があり、巣が飛ばされないようにするからだ。」と言
われているのです。科学的根拠は分かりませんが、昔の人の言い伝えは凄いものだ、
と感心してしまいますね。

 さて、大利根分館では、10月1日~3月31日までは予約団体専用期間となります。見
学や出前授業などを希望される団体の方や、資料閲覧などで御利用の方は,事前に電
話でお問い合わせください。学校向けの「古い道具とむかしのくらし」の出前展示と
授業もお受けしています(Tel:0478-56-0101)。

 なお、文化の日11月3日(木・祝)には、昭和の名車約70台が大集合するイベントも
予定しています。詳しくは下記の講座等を御覧ください。
    
◆【収蔵資料展】古い道具とむかしのくらし◆
会期:3月17日(金)まで(要予約、団体のみ)
会場:大利根分館 第3展示室
内容:小学校3年生の社会科学習の内容に合わせ、衣食住に関する約150点の民具類を
紹介しています。下駄や草履(ぞうり)などを履(は)いたり、昔のおもちゃで遊んだり
できる体験コーナーもあります。子どもたちが、関心を持った資料を自ら調べられる
ように、解説を工夫しました。さらに、大利根分館デジタル・ミュージアム「むかし
の道具」は、事前学習に最適です。
    詳しくはこちら↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/dougu/index.html

■講座等
【文化の日イベント 昭和の名車大集合V 】
日時:11月3日(木・祝)10時~15時
   ※雨天の場合は11月6日(日)に延期となります。
場所:大利根分館(館庭・集会室)
内容:昭和30~60年代に活躍した昭和の名車(自動車・バイク)を館庭に展示します。
当時のカタログや自動車広告は、展示室にて御覧いただけます(当日入館無料)。
対象:どなたでも
定員:なし(無料)
※イベント当日は、水生植物園の駐車場を御利用いただけます。
    
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(4)大多喜城分館 http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/ 電話:0470-82-3007
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 秋の大多喜の景色を楽しみながら、お城へいらっしゃいませんか。10月から企画展
が始まります。関連事業もたくさん開催します。奮ってご参加ください。なお、企画
展開催準備に伴い、10月17日(月)から20日(木)まで臨時休館となります。御了承くだ
さい。

◆企画展「甦(よみがえ)った受難の刀剣~千葉県の赤羽刀(あかばねとう)」◆
会期:10月21日(金)から12月11日(日)まで
会場:大多喜城分館
内容:1945(昭和20)年、連合国占領軍によって接収された刀剣類(赤羽刀)の中から、
千葉県内の博物館等で所蔵する代表的なものを約30点、一堂に集めて展示します。
※入館料:一般300円、高・大学生150円、中学生以下・65歳以上、無料。
    詳しくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=496
    パンフレットはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=bbs_view_main_post&post_id=1219&block_id=11191#_11191

◆特別公開I「江戸風俗図屏風」◆
会期:10月16日(日)まで
会場:大多喜城分館
内容:菱川師宣筆の同屏風の複製(六曲一双)のうち、今回は秋の風景が描かれた右隻
を展示します。 
※入館料:一般200円、高・大学生100円、中学生以下・65歳以上、無料。
    詳しくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=628

◆【収蔵資料展】大多喜城の歴史と絵図-江戸から昭和までの城と町-◆
会期:10月16日(日)まで
会場:大多喜城分館 2階、3階展示室
内容:江戸時代から昭和期までの大多喜城や城下の町に係る資料を展示しています。
千葉県指定有形文化財「紙本著色本多忠勝像(しほんちゃくしょくほんだただかつぞ
う)」や、いすみ市指定文化財「遠山金四郎景元(遠山の金さん)画像」などは、原物
を展示しています。
    詳細はこちら↓
    https://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=59
さらに、色鮮やかな芝居の「錦絵」や葛飾北斎のスケッチ画集「北斎漫画」などの貴
重な絵図のほか、当時の生活用具や遊具、大多喜の町並み写真、昭和の国鉄木原線の
資料など盛りだくさんです。ぜひお出でください。    

■講座等 
※講座等はすべて事前申込が必要です。下記への参加を御希望の方は、電話でお早め
にお申し込みください。電話0470-82-3007
    詳しくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=453
      
【企画展関連事業 演武(えんぶ)立身流(たつみりゅう)】
日時:10月23日(日)13時~13時30分、14時~14時30分    
場所:大多喜城分館 研修館
内容:立身流第22代宗家の加藤紘氏ほか3人程度の方々が、1日2回、刀を抜いて立ち
合う居合(いあい)や巻藁などを断ちきる試斬(しざん)等を披露します。
    立身流総本部公式サイトはこちら↓
    http://tatsumi-ryu.org/
対象:どなたでも
定員:事前申込 各回40名(無料)

【文化の日特別行事 体験教室 甲冑(かっちゅう)の試着】
日時:11月3日(木・祝)10時~12時、13時30分~15時30分
場所:研修館
内容:徳川家康や本多忠勝の他、今NHK大河ドラマで人気の真田幸村の等身大の複製
甲冑を試着して、武士が生活をしていた時代にタイムスリップしてみませんか。
対象:どなたでも(小学生以下は保護者同伴)
定員:事前申込 各回10 名(無料)
※平成29年2月11日(土・祝)と3月5日(日)にも同じ体験教室を行います。これらもお
含みおきください。

【企画展関連事業 講演会 日本刀-鉄の芸術-】
日時:11月6日(日)13時30分~15時30分
場所:大多喜城分館 研修館
内容:日本刀の魅力や赤羽刀について 渡邉妙子氏(佐野美術館長)が日本刀の魅力や
赤羽刀について解説されます。
対象:どなたでも
定員:事前申込 40名(無料)

【企画展関連事業 博物館セミナー 刀匠が語る日本刀の魅力】
日時:11月12日(土)13時30分~15時30分
場所:大多喜城分館 研修館
内容:刀の手入れ方法、鑑賞の基礎知識などについて、江澤利春氏(刀銘「利宗」全
日本刀匠会会員)が実演をまじえて講演されます。
対象:どなたでも
定員:事前申込 40名(無料)

【企画展関連事業 お茶席】
日時:11月19日(土) 雨天の場合は11月20日(日)に順延
場所:大多喜城分館 研修館
内容:千葉県立大多喜高等学校茶道部によるお点前です。
対象:どなたでも
定員:事前申込 40名(無料)

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5.研究室から-58  喪失とノスタルジーの街
                   -稲毛海気館(かいきかん)をめぐって-
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 昭和40年代前半、私は西千葉の黒砂に4年間住み、緑町小学校に通っていました。
家を出て急な坂をどんどん登ると、松林の続く小高い丘があり、そこから国道14号越
しに、遠浅の砂浜と光る海に埋め立て工事が迫っているのを目にしました。小学4年
で千葉の下町にある院内小学校に転校して、私は何か深い喪失感のようなものを感じ、
それが何なのか最近やっと気付きました。それは平坦な院内町にはない、黒砂の海食
崖のある起伏の大きな地形からくるもので、子どもの陣地遊びや物の考え方にまで影
響をもたらしていました。
 明治21年に、黒砂から続く松林の中に、医師による診療所「稲毛海気療養所(後の
海気館)」と、千葉県初の海水浴場「稲毛海水浴場」がオープンしました。当時の海
水浴は泳ぐ、遊ぶより、お風呂に浸かるようにして白砂青松の景色を眺め、清澄な空
気を吸い、松林を散策し、新鮮な海の幸を食することによる体質改善、体力増強など
が目的でした。東京からは、人力車に乗って3時間程で着いたといいます。
 しかし、診療所はまもなく経営に行き詰まり、加納屋旅館が後を受けて増築を行い
ました。敷地には本館、新館に加え、10棟の別荘が点在していました。これらに画家
ビゴーや作家の河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)、田山花袋(かたい)、林芙美子、
島崎藤村、里見とん(弓へんに享)などが滞在し、多くの作品が生み出されました。付
近には、電気ブランの神谷伝兵衛など資産家の別荘も建てられました。
 明治32年に総武鉄道、大正10年には京成電鉄が稲毛に停車するようになり、海水浴
場は日帰り客で賑わい、大衆化しました。昭和初期・中期の盛況ぶりは、「千葉縣稲
毛海水浴場鳥瞰」などの絵地図から読み取れます。遠浅の海で、春は潮干狩り、夏は
海水浴のため、海の家と納涼台が立ち並びました。このように栄華を誇った海気館や
周辺の娯楽施設は、昭和30年代後半から稲毛海岸の埋め立て工事が始まると、次第に
姿を消していき、今は松林のみが往時を偲んでいるかのように佇んでいます。				

                 (教育普及課 主任上席研究員 相川 順子)

    (参考)海水浴場加納屋支店海気館はこちら↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/special/hakuranzu/shohen/1009.html
    稲毛の女漁師と子ども(ジョルジュ・ビゴー作)はこちら↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/ART/egakaretaboso/tokyowangan02_2.htm
    (予告)ミュージアム・トーク「海とともに消えた稲毛、海気館」
    平成29年3月20日(月・祝)11時~11時30分、14時40分~15時

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