千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
海からのたより 第148号
配信日時:2017/06/01 10:00
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  千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン

 『海からのたより』 第148号
                          2017年6月1日発行

                 千葉県立中央博物館分館 海の博物館
                 http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/

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 そろそろ梅雨の足音が聞こえてきます。
 雨の日のお出かけ先に、博物館はいかがでしょうか。

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│目次
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★千葉県民の日 入館無料のお知らせ
★6月の行事案内
★研究員ノート −モニタリングサイト1000の磯調査−
★海の博物館周辺の情報
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│★千葉県民の日 入館無料のお知らせ
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●6月15日(木)は千葉県民の日です。
 入場料、駐車場利用料金ともに無料になります。

 千葉県外にお住まいの方も対象となります。この機会に、海の博物館をぜひ
ご利用ください!
 当日は「博物館探検隊」を開催いたします。

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│★6月の行事案内
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 詳しくはこちらをご覧下さい。
  http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=394

【観察会】 *要事前申込、保険料50円
 6月11日(日)「エビ・カニ・ヤドカリの観察会」
*申込締切はすぎておりますが、お問い合わせください。

 6月25日(日)「磯の生きもの調査をしよう」

【磯・いそ探検隊】 *当日先着順、保険料50円
 研究員の案内で博物館前の磯で生きものを観察します。
 6月10日(土) 10:30〜11:30
 6月24日(土) 10:00〜11:00

【博物館探検隊(バックヤードツアー)】 *当日先着順
 ふだん見ることのできない博物館のバックヤードを、研究員の案内でめぐり
ます。
 6月15日(木・県民の日) 13:30〜14:15

【海の体験コーナー】
 体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレンジす
る行事です。
 6月10日(土)「海で見つけた材料でオリジナルオブジェを作ろう」
 6月17日(土)「海で見つけた材料でオリジナルオブジェを作ろう」
   (当日申込み。定員6名。先着順)
 ※入場料のほか、材料費50円/人が必要です。

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│★研究員ノート −モニタリングサイト1000の磯調査−
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 豊かな自然環境に恵まれた日本では、それぞれの環境ごとに種々の生物がく
らし、多様な生態系を作り上げています。しかし、気候の変化、人間活動の影
響、地震や噴火による地形の変化など、様々な要因が生態系に影響を及ぼして
いきます。そこで、環境省では約1000ヶ所のモニタリングサイトを設置し、生
態系の長期観測を行っています。これがモニタリングサイト1000です。
 モニタリングサイト1000では、森林、里地里山、湖沼湿原、沿岸域など、生
態系のタイプごとにサイトが設置され、それぞれに適した方法で調査が行われ
ています。また、気象や地形によって日本を地理的に区分し、それぞれの調査
で全国の幅広い自然環境をカバーできるようにされています。千葉県には里地
里山や干潟など、計39のサイトがあります。
 対象とする生物では、観察者が多くいるため、鳥の調査サイトがたくさんあ
ります。鳥以外の海の生物を対象としているのは、ウミガメ、サンゴ礁、磯、
干潟、アマモ場、藻場の調査です。このうち磯での調査は、北海道から石垣島
までの6ヶ所でおこなわれており、私は千葉県の小湊で磯調査を担当していま
す。
 小湊の磯調査は年に一度、5月後半の大潮に合わせておこなっていて、今年
の調査がちょうど終了したところです。毎年、場所を決めて設置された30cm四
方の方形枠を撮影し、調査対象の生物の有無を確認しています。さらに、5年
ごとにより詳しい調査を行い、出現生物を記録します。調査時に悩まされるの
は、方形枠の目印が見つからなくなってしまうことです。一年の間に目印が外
れて失くなってしまったり、海藻などでびっしり覆われて見えなくなってしま
うことがあります。調査している枠内の海藻をむやみに剥がすわけにはいきま
せん。できるだけそのままの状態で、目印が失くなっているのか、有るけど見
えないのかを見極めなければならず、とても時間を取られることもあります。
 小湊の磯調査は2009年から始めており、調査結果の概要は環境省生物多様性
センターのウェブサイトで見ることができます。今のところ大きな変化はあり
ませんが、こうした調査は毎年の成果を求めるのではなく、継続することが大
切です。変化があったことを知るためには、それ以前からのデータの蓄積が必
要になるからです。実際に、東日本大震災の後、震災以前に調査が行われてい
た場所では、震災が生物に与えた影響を検証することができ、多くの知見が得
られています。これから日本の生態系がどうなっていくのかを知るためにも、
長期的に観測を続けることが重要です。
 
モニタリングサイト1000について
http://www.biodic.go.jp/moni1000/index.html
モニタリングサイト1000の調査結果
http://www.biodic.go.jp/moni1000/findings/index.html

(主任上席研究員 村田明久)

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│★海の博物館周辺の情報
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●「第15回勝浦港カツオまつり」

平成29年6月3日(土)に『第15回勝浦港カツオまつり』が開催されます。
勝浦名物の「カツオ」を中心に、さまざまな海の幸等が販売されます。

今年は海の博物館も出展し、海の生きものの展示等を行う予定です。
ぜひお立ち寄り下さい。

詳しくは勝浦市観光ポータルサイト「かつうら潮風散歩道」をご覧ください
http://www.katsuura-sanpo.com/news/post-14042/

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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうご
ざいました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
    http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU
お問い合わせはこちらへ umihaku@chiba-muse.or.jp
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