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せきはくマガジン第132号(210)
配信日時:2017/08/20 11:40
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          せきはくマガジン

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∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞第132号(210) 2017年8月20日∞
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 もくじ
[1]9月のイベント情報及び9月の休館日について
[2]9月中に募集が開始されるイベントについて
[3]せきはく豆事典「近現代の関東地方の大洪水」
[4]季節だより
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[1]9月のイベント情報及び9月の休館日について

●開館時間 9時開館、16時30分閉館。(ただし、入館は16時まで。)

★(1)パネル展「カスリーン台風から70年」
    カスリーン台風襲来から70周年にちなみ、当時の被害状況や洪水のメカニズ
    ムを紹介します。
   期 間  7月4日(火)~9月28日(木)
        (休館は月曜日。月曜日が祝日にあたる場合は開館し、翌日休館。)
   時 間  9時~16時30分(ただし、入館は16時まで。)
   場 所  千葉県立関宿城博物館 3階多目的室
   入館料  一般:200円(団体160円)、高大生:100円(団体80円)
        中学生以下・65歳以上:無料

★(2)関宿城写生コンクール作品募集及び作品展
    千葉県立関宿城博物館の周辺を描いた写生画を公募し、展示します。
   募集対象  小学生の部・中学生の部・一般の部(高校生以上)
   種  類  油彩・水彩・クレヨン・パステル・色鉛筆
   規  格  四つ切か八つ切程度の大きさ、油彩の場合は6号または8号
        (裏面に作品票をお貼りください。作品票は、ホームページもしくは
         近隣公民館に置いてあります。)
   募集期間  9月1日 (金)〜8日(金)(ただし、9月4日(月)は休館日。)
      賞     館長賞、各部門の最優秀賞・優秀賞・佳作(応募者全員に参加賞)
   展示期間  9月12日(火)〜24日(日)
   表 彰 式   9月16日(土)
   返却期間  9月26日(火)〜10月11日(水)
   問 合 せ   04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課) 

★(3)歴史講座「古文書を読む(初級編)」〔3回連続〕
    古文書によく出てくる基本的な単語や慣用句が読めるようにし、解読事典の使
    い方も習得します。
   期 日  9月3日 (日)・10月8日(日)・11月19日(日)
   時 間  10時~12時
   場 所  千葉県立関宿城博物館 集会室
   定 員  30名
   対 象  一般(連続で参加できる方)
   受講料  100円(初回のみ)
   申込み  8月3日(木)9時から電話で申込み受付(先着順)
        04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)

★(4)博物館セミナー2
    当館の調査協力員、岩槻秀明氏による博物館セミナーです。「カスリーン台風
    70年 ―局地的大雨や台風から身を守るために…―」をテーマとし、今年はカ
    スリーン台風による大水害から70年であるため、災害を起こすおそれのある
    気象(主に関東平野部)について、基本的なことを講演します。
   期 日  9月17日 (日)
   時 間  13時30分~15時30分
   場 所  千葉県立関宿城博物館 集会室
   定 員  30名
   対 象  一般 
   受講料  200円
   申込み  8月17日(木)9時から電話で申込み受付(先着順) 
        04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課) 

★(5)郷土食講座「投網漁と川魚料理」
    地元漁師の指導のもと、広場で投網の打ち方を体験します。また川魚を料理し、
    試食します。
   期 日  9月24日(日)
   時 間   10時~14時
   場 所   千葉県立関宿城博物館 集会室および庭園・休憩所
   定 員  20名
   対 象  一般
   参加費  450円(保険料を含む。)
   申込み  8月24日(木)9時から電話で申込み受付(先着順)
        04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)

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◆◆◆9月の休館日について◆◆◆
 4日(月)・11日(月) ・19日(火)・25日(月)は休館します。
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[2]9月中に募集が開始されるイベントについて

◆(1)体験教室「関宿城下を歩こう(1日コース)」
    千葉県立関宿城博物館の周辺を歩いて、江戸時代の関宿藩にゆかりのある史跡
    (関宿城本丸跡、筋違い十字路、外堀・土塁跡、関宿関所跡石碑、随庵堀と随
    庵碑、首塚(刑場跡))や寺院(昌福寺、宗英寺、実相寺、光岳寺)を学芸員
    が案内し、解説します。
   期 日  10月9日(月・祝)
   時 間  10時~15時
   場 所  【集合場所】千葉県立関宿城博物館 集会室
        【見学場所】千葉県立関宿城博物館周辺の史跡や寺院
   定 員  30名
   対 象  一般
   参加費  50円(別途昼食代 1,000円)
   申込み  9月9日(土)9時から電話で申込み受付(先着順)
        04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)

◆(2)体験教室「河川敷のいきものさがし(一般向け)」
    当館調査協力員及び自然科学系ライターの岩槻秀明氏の解説を聞きながら、河
    川敷特有の植生環境を観察し、江戸川流頭部まで散策します。
   期 日  10月21日(土)
   時 間  10時~12時
   場 所  【集合場所】千葉県立関宿城博物館 集会室
        【見学場所】江戸川や利根川の河川敷
   定 員  20名
   対 象  一般
   参加費  50円
   申込み  9月21日(木)9時から電話で申込み受付(先着順)
        04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)

◆(3)歴史講座 鰯は弱いが役に立つ「近世の関宿と干鰯・〆粕の流通」
    企画展に関連する講演会です。効果絶大な肥料として日本の集約農業を支えた
    干鰯は、江戸時代の商品経済の陰の立て役者であり、関宿もその流通に深く関
    わっていました。干鰯の流通と歴史について講演します。
   期 日  10月22日(日)
   講 師  白川部達夫氏(東洋大学教授)
   時 間  13時30分~15時30分
   場 所   千葉県立関宿城博物館 集会室
   定 員  50名
   対 象  一般
   受講料  100円
   申込み  9月22日(金)9時から電話で申込み受付(先着順)
        04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)

◆(4)野外講座「歴史散歩-利根川舟運と江戸の干鰯場跡を訪ねる-」
    企画展の関連事業として江戸の干鰯場(ほしかば)や史跡、中川船番所資料館、
    深川江戸資料館などを見学します。
   期 日  10月29日(日)
   時 間  9時~16時30分
   場 所  無料バス利用の場合は、8:45に千葉県立関宿城博物館正門前 集合
        現地集合の場合は、10:20に中川船番所資料館前 集合
   定 員  40名
   対 象  一般
   参加費  2000円(昼食代・施設入館料・資料代・保険料)
   申込み  9月29日(金)9時から電話で申込み受付(先着順)
        04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)

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[3]せきはく豆辞典「近現代の関東地方の大洪水」
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  昭和22年(1947)のカスリーン台風からさかのぼること37年前の明治43年(1910) 
に、関東地方で明治期最大の洪水が起こりました。停滞していた梅雨前線のため、雨模様
が続いていたところに、8月6日から11日にかけて房総沖を北進した台風と12日から
14日にかけて静岡県沼津市付近に上陸し、東北へ縦断していった2つの台風により、河
川が増水し、堤防決壊を起こしたのです。決壊した河川は利根川、荒川、綾瀬川、多摩川
などで、利根川上流部で山間部の山崩れも起こったため、土砂や流木が濁流とともに堤防
を決壊させました。明治期最大の洪水で、荒川と利根川の出水があわさって南下し、埼玉
県の全域を浸水させ、都内でも北区、足立区、荒川区、葛飾区、台東区、墨田区、江東区、
中央区、江戸川区(現在)が浸水しました。被害は、死者679人、行方不明者78人と
記載されています。(『利根川百年史』より)また、都内では溜まった水がなかなか捌(は)
けず、場所によっては、排水に12月近くまでかかったところもあったようです。政府は、
この洪水をきっかけとし、全国の河川に関して治水長期計画をたて、「河川改修」「砂防
計画」「森林行政上治水」の3つの方向から治水を実行し、昭和5年(1930)に完成します。
 しかし、利根川は昭和10年(1935)、16年(1941)にも明治43年の洪水後に策定さ
れた計画高水位を越える洪水を起こしたため、新たに利根川増補工事計画がたてられまし
た。 
 カスリーン台風による洪水は、その6年後,昭和22年(1947)に起きます。ほぼ1日
半という短い間に大量の雨が降ったことと、第二次世界大戦の軍事用と戦後の復興に向け
て山林の乱伐を行ったことにより、山林の保水力が低下していたことが被害を増大させた
と考えられています。また、この大洪水の発端となった埼玉県埼玉郡東村(現・加須市)
の決壊現場は、江戸時代に人工的に開削された新川通と呼ばれる直線河道であるため、決
壊するとは考えにくかったことと、明治43年の洪水では堤防決壊しなかったことから、
決壊の危機感がありませんでした。しかし実際は、利根川上流部の遊水池が開発によって
なくなっていたことや、下流の栗橋付近の鉄橋に漂流物か引っかかって流れを悪くしてい
たこと、渡良瀬川の合流地点で、増水時には流れが悪くなることなどの原因も加わり、こ
の決壊が起こりました。この洪水後、利根川改修計画は大幅に改定され、治水のためのダ
ム建設や調節池の整備、川幅の拡幅工事などが進み、それ以後、この規模の洪水は起きて
いません。
 近年では、ゲリラ豪雨と呼ばれる集中豪雨による水害が増えています。水害は、悪天候
だけが原因で起きるものではなく、これらの水害も異常気象という言葉だけですませてい
いものではありません。人々の営みがある限り、開発は起こります。様々な開発がいつ、
どこで起こり、それがどのような水害につながるかという危険予測は難しいといわざるを
得ません。今後の水害の予測は、大きな課題です。私たちは、水害がいつ何時でも起こり
うると考え、日頃からの備えをしておく必要性を深く感じます。    (鈴木)

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[4]季節だより 
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 8月に入って日照時間が少なく、梅雨のような天気が続いています。お盆の間の雨模様
で、当館から見える利根川も水位がずいぶんと上がってきました。九州の水害も人ごとで
はないです。9月17日は気象予報士で、当館の調査協力員でもある岩槻秀明氏による「カ
スリーン台風70年 ―局地的大雨や台風から身を守るために…―」の博物館セミナーが開
催されます。気象についての基本的なことを講演していただきますので、ぜひ、お申し込
みください。
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