千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2018年2月号 ★
配信日時:2018/02/10 08:00
★ ちば中央博メール 2018年2月号 ★

千葉県立中央博物館 mmcbm@chiba-muse.or.jp 
2月10日 配信予定
(配信時、上記4行は削除すること)

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     ちば中央博メール 2018年2月号(2018年2月10日発行・第138号)
          http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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目 次
1.お知らせ
2.中央博の窓
  春の展示「ところ変われば備えも変わる あなたの街と自然災害」のご案内
3.イベント情報
(1)中央博物館本館・生態園 〔春の展示・トピックス展・ミニ展示〕
(2)中央博物館本館・生態園 〔当日参加できるイベント等〕
(3)大利根分館
(4)大多喜城分館
4.研究室から「房總を旅する人々-正岡子規-」
5.チバニアン関連トピックス「地磁気はなぜ逆転するのか?」
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1.お知らせ 
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◆当館市民研究員が地衣類の新種を発表しました。
    くわしくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=1111

◆当館研究員 駒井が「新属新種のテッポウエビ」を発表しました。
    くわしくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=57

◆当館研究員 宮川が「海と日本PROJECT IN 千葉県」のレポートに出演していま
 す。
    外部リンク↓
    http://chiba.uminohi.jp/report/miyakawasan_interview/

◆「古い道具と昔のくらし」展 団体向け展示解説の予約受付中! 
  昔の道具を見て、さわって、知ることができます。
  *会期:1月13日(土)~3月11日(日)
    くわしくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?action=common_download_main&upload_id=21645

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2.中央博の窓−102
春の展示「ところ変われば備えも変わる あなたの街と自然災害」のご案内
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 21世紀は「自然災害の時代」とも言われるように、日本列島では各地で地震や火山
の噴火、集中豪雨などが頻繁に発生しています。このような自然現象は、大地の姿を
変えるとともに、「人の住む場所」では「災害」となります。その被害のようすは、
どこの地域でも同じではなく、微細な地形の高低差や地盤の強弱など、土地の性質や
成り立ちと密接に関係しています。
 そこでこの展示では、千葉県を中心に私たちが住む地域の地形地質や昔のようすを、
景観や地層、歴史資料、新旧の地形図や空中写真から読み解きます。それらに過去の
災害の痕跡や被害の分布を重ね合わせ、それぞれの地域でどのような災害が起こりや
すいのかを、地形模型などで示します。また近年、ジオパークや街歩きなど、人々が
身近な地形や地質を見る機会も増えていることから、「防災・減災 街歩き!」を
テーマに、地域を地学的に見るポイントや調べ方、各種各地のハザードマップなども
紹介していきます。

展示の見どころ:模型は語る―私たちが住む地面の下はどうなっている?
 この展示の見どころのひとつは、手作りのアナログ地形模型です。
 今回私たちが住む地面の下の地形がわかる「埋没谷地形模型」を、都川流域と東京
湾岸の埋立地で作りました。地盤が良いとか悪いとかってどういうことなのか?これ
らの模型からは、知りたいような知りたくないような情報がいろいろ見えてきます。
また微細な地形の高低差がわかる、九十九里浜全域の1:25000地形模型も登場しま
す。どうしてこのような地形ができたのか、過去に発生した津波の浸水域と地形との
関係は? 模型はいろいろ語ってくれます。
    くわしくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=1113
身近な地域のことを知っていると、いざという時に役に立ちます。ぜひご覧ください。
              (地学研究科 主任上席研究員 兼 科長 八木 令子)
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3.イベント情報 
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(1)中央博物館本館・生態園 〔春の展示・トピックス展・ミニ展示〕

   *休館日をご確認のうえご来館ください
     休館日:月曜日、月曜日が祝日の場合は翌日休館
     休館日カレンダー↓
     http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=205
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◆春の展示◆
【ところ変われば備えも変わる あなたの街と自然災害!】
会期:3月3日(土)~5月27日(日)
会場:企画展示室 
内容:身近な地域のなりたちを知って、防災・減災へ!私たちが住む地域の地形地質
  や昔のようすを、新旧の地形図や空中写真、地層の剥ぎ取り標本、歴史資料から
  読み解き、そこではどんな災害が起こりやすいのかを、地形模型などを使って見
  ていきます。

  ■関連行事
   【観察会】 3月10日(土) 
    防災ジオツアー 津波避難ルートを歩く(保険料・資料代必要)

   【体験イベント】3月24日(土) 
    身近な防災のことや自然災害について楽しく学べます。

   【講演会】 3月25日(日)
    ところ変われば備えも変わる 自然災害とどう向き合うか(参加無料)

   【ミュージアム・トーク】3月4日(日)・11日(日)・18日(日)・21日(水・祝)

    くわしくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=1113


◆【生態園 トピックス展】「生態園のきのこ」◆
会期:平成 30年2月25日(日)まで
会場:生態園
内容:生態園がつくられて約30年がたちました。樹齢とともにきのこ相も変化します。
  生態園の森の成熟とともに変化したきのこ相や、雑木林のきのこの特徴について
  紹介します。 

    くわしい展示内容はこちらをご覧ください↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/eco_park/2017kinoko/index.htm

◆【ミニ展示】「古い道具と昔のくらし」◆
会期:平成30年3月11日(日)まで
会場:本館2階体験学習室(たいけんのもり)
内容:この時期、小学3年生が社会科で学ぶ単元は「古い道具とむかしのくらし」で
  す。今はほとんど使われなくなった火吹き竹や五玉そろばんなど「食べる」、
  「住む」、「履く・かぶる・背負う」にまつわる民俗資料を展示します。希望す
  る学校には解説を行います。団体受付時にお申込みください。

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特別史跡指定記念!
「千葉県まるごと加曽利貝塚イヤー」

 平成29年10月、千葉市に所在する加曽利貝塚が国の特別史跡に指定されました。
加曽利貝塚は、縄文時代の大規模貝塚としてよく知られておりますが、我が国の文
化を象徴するものとして、このたび「国宝級」の特別史跡に指定されたものです。
 千葉県では、加曽利貝塚の特別史跡指定を記念し、「千葉県まるごと加曽利貝塚
イヤー」と題して県内各地の博物館などで展覧会やポスター掲示などを行い、加曽
利貝塚の周知を図ります。
 千葉県立中央博物館では、ミニ展示とトピックス展で、「千葉県まるごと加曽利
貝塚イヤー」を盛り上げていきます!

◆トピックス展「かそりーぬと見る加曽利貝塚」◆
会期:2月12日(月・休)まで
会場:千葉県立中央博物館 第2企画展示室
内容:加曽利貝塚から出土した縄文時代の土器や石器などを展示し、加曽利貝塚の
  魅力をわかりやすくお伝えします。

関連イベント
【展示解説会】
   日時:平成30年2月11日(日・祝)
      13時~13時30分
   場所:第2企画展示室 
   料金:入場料が必要です 

    当館ホームページでも紹介しています↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=1107

◆加曽利貝塚ミニ展示◆
会期:平成30年6月2日(土)~6月24日(日)
会場:千葉県立中央博物館 房総の歴史展示室 縄文コーナー
内容:市原市武士(たけし)遺跡から出土した加曽利貝塚ゆかりの土器を展示しま
  す。

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(2)中央博物館本館・生態園〔当日参加できるイベント等〕

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【生態学環境講座 自然の音サロン 冬】
日時:2月10日(土)13時30分~15時30分
場所:講堂・生態園 
内容:中央博資料百選から越冬中のカモの声や、冬の音風景を聞きます。後半は生態
  園で冬の音を拾います。暖かい格好でおいでください。参加者には生きもののカ
  ードを差し上げます。
対象:小学生以上 (小学生は保護者参加)
定員:なし (無料)

【生態園観察会 冬の植物】
日時:2月15日(木)10時~12時
場所:生態園 
内容:生態園を歩きながら冬を耐えて春を迎える早春の植物たちを観察します。
対象:どなたでも (小学生以下は保護者参加)
定員:30名 (無料)

【環境教育講座 ホタルを取り巻く問題を考える】
日時:3月11日(日)13時30分~16時
場所:講堂
内容:ホタルが暮らす生息環境を保全するにはどのようなことを考える必要があるで
  しょうか?皆さんと考えます。 
対象:どなたでも (小学生以下は保護者参加)
定員:150名 (無料)

【植物観察会 タブレットPCで野草の名前を調べよう】
日時:3月11日(日)13時~15時30分
場所:1階ホール・星久喜小学校周辺
内容:道を歩きながら、身近な雑草の名前を、図鑑、スマートフォン、タブレットPC
  などを使って調べます。
対象:小学3年生以上 (小学生は保護者参加)
定員:30名 (保険料50円)

【講演会 「誕生なるか!チバニアン -ちばの名前が地球の歴史に- 」】
日時:3月18日(日)13時~16時30分
場所:市原市市民会館大ホール(千葉県市原市総社1-1-1)
内容:現在注目を集めている市原市田淵の地磁気逆転期地層(千葉セクション)につい
  て、研究の一端を紹介します。
講師:岡田誠(茨城大学教授)
   高橋直樹(当館 主任上席研究員)
   奥田昌明(当館 主任上席研究員)
定員:1,300名(先着順 事前申込み不要)
参加費:無料

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◆【森の調査隊】
日時:平成29年度は毎月第2・第4日曜日12時~16時(当日随時受付)
直近では、2月11日(日)、2月25日(日)に実施します。
場所:生態園 オリエンテーションハウス
内容:ワークシートをもって、生態園内で自然を観察する体験プログラムです。授業
  で訪れる小学校団体にも活用されています。スタンプを集めて、オリジナルのペ
  ーパークラフトをゲットしよう。
対象:どなたでも(幼児・小学生は保護者参加)
定員:なし(無料)
    くわしくはこちら↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/eco_park/forest_expl_pgm.htm

◆【はっけん!すまいるキッズ】
日時:毎週土曜日、日曜日及び祝日13時~(30分程度)
場所:本館2階 体験学習室(たいけんのもり)
内容:体験交流員によるお子様(親子)向けのプログラムです。紙しばいや工作、ゲー
  ムなどを行います。
対象:子どもとその保護者
定員:当日先着5組程度(無料)
注意:天候や急な事情により、中止や変更となる場合もあります。
    活動のようすはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=851

◆【そのほかの2月・3月の講座・観察会(事前申込を含む)】詳しくはこちら↓
2月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=477
3月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=478

◆【ミュージアム・トーク】(研究職員による展示・資料解説)詳しくはこちら↓
2月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=489
3月 http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=490

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(3)大利根分館 http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/ 電話:0478-56-0101
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 博物館の周りでは、あちらこちらでトラクターが出動し、田の株起こし。これから
迎える春の準備が、もう始まっています。

 ※大利根分館は、3月31日まで予約団体のみの利用期間です。(Tel:0478-56-0101)

◆【収蔵品展】古い道具と昔のくらし◆
会期:平成30年3月20日(火)まで(予約団体のみ)
会場:大利根分館 企画展示室
内容:小学校3年生社会科の「古い道具と昔のくらし」に対応した資料を展示してい
  ます。事前学習用のウェブページも公開しています。
    事前学習用ウェブページ↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/DM/index.php?mid=7

■体験講座 「気分は平安貴族 -十二単と束帯の試着-」
      (東京成徳大学日本伝統文化学科の学生による着付け)
日   時:平成30年3月11日(日)
      10時~、10時40分~、11時20分~、
      13時~、13時40分~、14時20分~、15時~
内   容:平安貴族たちが着た十二単(じゅうにひとえ)や、衣冠束帯(いかんそく
     たい)などの衣装を試着できます。記念撮影も可。
対象・定員:身長145センチ以上の男女・各組4名まで
参 加 費:一人500円
申込み方法:事前申込み。応募多数の場合は抽選。
      往復はがきの往信欄に下記の必要事項を記入のうえ、大利根分館まで郵
      送。
      返信にて抽選結果・当日の内容をご連絡します。
申込み期間:平成30年2月1日(木)~20日(火)まで必着

【記入が必要な事項】
  (1)参加希望者名(最大4名まで)・年齢・性別・身長・代表者電話番号
  (2)参加希望時間帯(第3希望まで記入) *上記時間帯から選択
  (3)返信用の宛先(郵便番号・住所・宛名)

   送付先:郵便番号287-0816
       千葉県香取市佐原ハ4500 千葉県立中央博物館大利根分館 宛

    ホームページでも紹介しています↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=67

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(4)大多喜城分館 http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/ 電話:0470-82-3007
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 紅葉シーズンも終わり、大多喜城周辺はすっかり冬のよそおいとなっています。
 大多喜城分館では、重要文化財の「大薙刀(おおなぎなた)」を公開中。南北朝時代
の第一級刀工「法城寺国光」作と伝わる「大薙刀」と、同時代の関連資料を展示して
います。

    くわしくはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=59

◆特別公開「重要文化財 大薙刀」
会 期:~平成30年2月12日(月・休)まで
休館日:月曜日。月曜日が祝日の場合は翌火曜日が休館


■【博物館セミナー「古文書・考古学講座」】
日時: 2月17日(土)
13時30分~15時30分
場所:大多喜城分館研修室
内容:「小田喜城と大多喜城-里見氏から徳川氏へ-」
   講師 元館山市立博物館長 岡田晃司先生
定員:事前申込み 一般30名 (無料)

■【体験教室「甲冑・小袖・裃の試着】
日時:平成30年2月11日(日・祝)、3月3日(土)
いずれも10時~、13時30分~
場所:大多喜城分館研修室
内容:本多忠勝や徳川家康、真田幸村、井伊直政等の等身大複製甲冑や小袖・裃など
  を試着し、武士の生活をしていた時代への興味・関心を持つためのお手伝いをし
  ます。 
定員:事前申込み 各回とも10名 (無料)

    イベントの情報はこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=314

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4.研究室から-74  「房總を旅する人々-正岡子規-」
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 明治22年(1889)4月3日早曉、第一高等中學校本科に進んでいた子規こと正岡常規は、
寮友「多駄八」こと吉田某を伴い、學友菊池謙二郎(のち千葉中學校長、代議士)に
逢うべく、本郷の寄宿舎から水戸へと旅立った。日本鐵道海岸線(現常磐線)開通前の
ことゆえ、二人は水戸街道を徒歩で北上する。途中、馬橋附近の「草の屋」では午食
に「鮫の煮たる」を食しては、「藁をくふが如き心地」を味わい、我孫子宿でも「宿
屋の下女、人を呼ぶこと喧しく噛みつきさうなるを」突破したかと思えば、利根川縁
の廣い青空の下、行き交う白帆と菜の花を見遣り乍ら、あるべき近代的文体に想いを
致すというグランドツーリング的青春を滿喫している。尤も、大喀血を機に醫師から
肺結核という当時としては緩慢かつ確實〔かくじつ〕な死を宣告され、「子規」(ホ
トトギス、啼〔な〕いて血を吐くの意)と號するのも、この旅行の直後である(水戸
紀行)。翌々24年3月、彼は再び房總地方を行脚し、市川で買い求めた蓑に因んで、
紀行文「かくれみの」をのちに發表する。ついで、明治27年12月30日に庇護者陸羯南
が主宰する新聞「日本」に掲載した記事において、開通間もない總武鐵道本所(現錦
糸町)・佐倉間を徃復乘車し、日清戰役下の佐倉營所をルポしている。死の搖曵〔よ
うえい〕する中にも奇妙な明るさを呈する、この時期の紀行文から、当時の房總の世
相と旅の有樣、旅する若き歌人の心情に觸れてゆければと思う。
               (歴史学研究科 主席研究員 兼 科長 内田龍哉)

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5.「チバニアン」関連トピックス 地磁気はなぜ逆転するのか?
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 地球は1つの大きな磁石になっています。地球内部の中心核のうち、外核は液体状
の金属(鉄やニッケルを主体とする)で、この部分の熱による対流や地球の自転によ
る運動によって電流が発生し、電磁石の原理で地磁気が発生すると考えられています。
現在の地磁気は、双極子磁場と呼ばれ、棒磁石のように北極付近に磁石のS極が、南
極付近に磁石のN極が存在します。そのため、方位磁針のN極は北を、S極は南をさし
ます。しかし、地球の歴史の中で、地磁気が逆転していた、つまり、方位磁針のN極
が南をさしていたことが何百回もあったことがわかっています。最後の逆転時期が、
「チバニアン」の始まりに相当する約77万年前です。地磁気が逆転する理由は、基本
的には外核内の液体金属の対流のしかたの変化によると考えられ、人工衛星による地
磁気の精密観測データをもとにスーパーコンピュータで計算を行うなどして、磁場逆
転の様子が再現されているようです。しかし、実際の外核内の対流は極めて複雑であ
り、さらなる高性能コンピュータによる計算やモデル実験などを併せて、より現実に
近いメカニズムを解明する努力が続けられています。
                  (地学研究科 主任上席研究員 高橋直樹)
                                                
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 千葉県立中央博物館
 〒260-8682 千葉市中央区青葉町955-2
 電話:043-265-3111 FAX:043-266-2481
 http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
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