千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
海からのたより 第157号
配信日時:2018/03/01 10:00
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  千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン

 『海からのたより』 第157号
                          2018年3月1日発行

                 千葉県立中央博物館分館 海の博物館
                 http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/

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 今年度もそろそろ終わりです。
 やり残したことはありませんか?

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│目次
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★マリンサイエンスギャラリー「房総の海の幸」開催中!
★3月の行事案内
★研究員ノート −博物館の学校利用について−
★海の博物館周辺の情報
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│★ マリンサイエンスギャラリー「房総の海の幸」開催中!
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 今年度の企画展示、マリンサイエンスギャラリー「房総の海の幸」が開催中
です。
 食として利用されている生きものを中心にして、その生態や形態的特徴、食
文化などについて紹介しています。
 会期は5月6日(日)までです。お見逃しなく!

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│★3月の行事案内
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 詳しくはこちらをご覧下さい。
  http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=533

【講座】「もっと知りたい「房総の海の幸」」
 3月25日(日) 13:30〜15:00 *要事前申込 締切日:3月11日
 今年度の企画展示「房総の海の幸」の内容をより深く紹介します。

【海の体験コーナー】
 体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレンジす
る行事です。

 3月10日(土)「コーラルプリントをしよう」
 3月24日(土)「海で見つけた材料でオリジナルオブジェを作ろう」

   (当日申込み。定員6名。先着順)
 ※入場料のほか、材料費50円/人が必要です。

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│★研究員ノート −博物館の学校利用について−
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 このメールマガジンをお読みになっている皆さんは,きっと,これまでに何
度も「博物館」を訪れたことのある方たちだと思います。では,みなさんのお
友達に「最近,博物館に行った?」と聞いたら,果たしてどんな返事が返って
くるでしょうか。「博物館?小学校で見学に行って以来,行ったことないなぁ
…」そんな返事が多く聞かれるような気がします。今回は,博物館における学
校利用について考えてみようと思います。
 まずは海の博物館の来場者データから見てみましょう。海の博物館の年間来
場者数は,ここ数年の間,年間6万人台で推移しています。このうち,学校団
体として海の博物館に来場した人数は,3,437人(平成26年度),3,060人(平成
27年度),2,451人(平成28年度),3,131人(平成29年度12月末現在)となってい
ます。計算すると,学校団体としての海の博物館の来場者は,全体の5%にも
満たない状況です。「あれ?その程度なんだ…」と感じる方もいるのではない
でしょうか。
 そもそも博物館活動と学校教育は互いに連携・協力することが求められてい
ます。
 博物館法の第3条は,博物館の事業として10「学校,図書館(中略)等の教育,
学術又は文化に関する諸施設と協力し,その活動を援助すること。」を挙げて
います。また2項では「博物館は,その事業を行うに当たっては(中略)学校教
育を援助し得るようにも留意しなければならない。」としています。簡単に言
えば,博物館は「学校教育を援助すること」がその事業の一つというわけです
。
 学校の立場からも考えてみましょう。現行の学習指導要領では,小中学校の
理科,社会,総合的な学習の時間などの各分野において,直接,博物館に言及
したうえで,博物館との「連携」「活用」を求めています。「博物館(中略)の
活用を図る」「博物館(中略)を見学・調査したりするなどして具体的に学ぶ」
「博物館(中略)と連携,協力を図りながら,それらを積極的に活用する」など
です。
 これらの法令から浮かぶ博物館と学校の理想の関係像は,学校による利活用
と博物館による支援・援助のベクトル(矢印)が双方向に向き合う緊密な関係性
です。
 折しも昨年3月に告示された次期学習指導要領では,「主体的・対話的で深
い学び(いわゆるアクティブ・ラーニング)」を各教科で取り入れていくこと
が明記されました。
 海の博物館で展開される海の学びは,アクティブ・ラーニングそのものです
。子どもたちは,展示室ではさまざまな展示資料に見入ったり,手で触れたり
,音を聞きながら見学する姿が見られます。磯に出れば,われ先にと海水につ
かって海の生きものを探しています。生きものの居場所や採集の仕方を仲間と
情報交換して,時間いっぱいに活動します。友人や先生方,そして研究員との
対話の中から生きものに対する思考を深めていきます。こういった一連の「海
の学び」は,海の博物館ならではの活動です。
 「来場者数」や「利用者数」といった数字は,博物館と学校の関係を伝える
データの一部にしかすぎません。もちろん,より多くの学校,子どもたちに博
物館を利用していただきたいですが,そういった数字だけに目を奪われること
なく,学校による博物館の利活用の中身をより充実させていくことが何よりも
重要だと考えています。
 海の博物館には,房総の海の自然に関するたくさんの資料や知見が蓄積され
ています。そして,そういった博物館活動を支える研究員が,日夜,各自の研
究を積み重ねながらその知見を日々更新しています。
 学校で海の博物館を利活用する際には,単なる「施設(ハコ)」として訪れる
だけでなく,ぜひ研究員という「人的資源」の活用を検討していただきたいと
思います。展示室の解説やバックヤードの案内,時間に余裕があれば,海の博
物館の前に広がる磯の観察や施設内講座実験室での簡単な体験や実験などにも
対応しています。
 博物館来館時にどんな学習目標やねらいを持っているのか,子どもたちにど
んな体験や思いを持たせたいのかを先生方に明確にしていただき,それについ
て事前に研究員と打ち合わせを重ねれば,単なる来館・見学とは比較にならな
い有意義な時間が過ごせるはずです。
 博物館の来場者,特に日本の宝である子どもたちにこそ「発見」と「感動」
を提供したいと願っている海の博物館の利活用について,ぜひ積極的に検討し
ていただきたいと思います。

(上席研究員 吉田真照)
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│★海の博物館周辺の情報
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●「2018 かつうらビッグひな祭り」
 3月4日(日)まで、「かつうらビッグひな祭り」が開催中です。
 開催期間中、勝浦市芸術文化交流センター「Kuste(キュステ)」をはじめ、
市内各所に約30,000体のひな人形が飾られます。遠見岬(とみさき)神社では
、60段の石段一面におよそ1,800体の人形が飾られ、夕暮れ時からライトアッ
プされます。
 期間中は、子どもたちが稚児の衣装で着飾ったひな行列など、盛りだくさん
のイベントが行われ、土日は歩行者天国になり各種出店が行われます。

   詳しくは以下のホームページをご覧ください。
   http://www.katsuura-sanpo.com/news/post-15821/

●かつうら海中公園で「ちっちゃいひな祭り」を開催
 かつうら海中公園では勝浦「ビッグひな祭り」に伴い「ちっちゃいひな祭り」
を開催し、皆様の手作りひな人形を展示しています。
 展示は3月4日(日)までです。

   詳しくは、かつうら海中公園のホームページをご覧下さい。
   http://www.katsuura.org/

 勝浦観光の詳しい情報は、勝浦市観光ポータルサイト「かつうら潮風散歩道」を
ご覧ください。
http://www.katsuura-sanpo.com/


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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうご
ざいました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
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