千葉県立現代産業科学館メールマガジン バックナンバー
現代産業科学館 メールマガジン 第148号
配信日時:2018/12/25 10:00
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

現代産業科学館 メールマガジン 第148号 平成31年1月号(平成30年12月25日発行)
CMSI MAIL Magazine No.148 http://www2.chiba-muse.or.jp/SCIENCE/

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

INDEX----------------

・行事のご案内
・展示のご案内
・コラム VOL.30「大気圧の発見」

 ------------------

★1月の休館日
 1(火)・2(水)・3(木)・4(金)・7(月)・15(火)・21(月)・28(月)
 ※12月28日(金)~ 31日(月)は休館


▽▼▽▼▽▼▽▼
 行事のご案内
△▲△▲△▲△▲

1月開催のイベント
 ※より詳しい内容は当館ホームページ(2019年1月のイベント)でご覧いただけます。
   → http://www2.chiba-muse.or.jp/www/SCIENCE/genre/1520227812085/201901.html

  ●1月 6日(日)   家族で協力して熱気球をとばそう
 
  ●1月13日(日)  T型フォード乗車会
 
  ●1月14日(月祝) 不思議マジック「登り虫」をつくろう
 
  ●1月19日(土)  蒸気機関車模型「ブリタニア号」乗車会
 
  ●1月20日(日)  素敵なアクセサリー「マクラメ」をつくろう
 
 
 ●プログラミング体験
   ◇期 間  開催中~1月18日(金)
   ◇場 所  特設コーナー
   ◇時 間  (1)10:00-12:00  (2)13:00-15:00 ※体験時間 約20分間
   ◇申込み  当日受付,同時刻に2組が体験できます
   ◇参加費  無料(要入場料)
   ※問合せ  詳細は学芸課まで 047-379-2007

 ●パイロット体験「フライトシミュレーター」《1月》
   ◇日 時  日程調整中
         受付開始: 午前の部10:10  午後の部13:20
   ◇所要時間 約5分間
   ◇定 員  午前・午後各10名
   ◇参加費  無料 ※一般、高校・大学生は入場料が必要です。
   ◇申込み  当日受付,希望者が10名を越えた場合は受付開始10分後に抽選


▽▼▽▼▽▼▽▼
 展示のご案内
△▲△▲△▲△▲

 ●千葉の匠展-競技用車いす-
  ◇期 間 1月26日(土)~3月10日(日)
  ◇場 所 特設コーナー
  ◇見学料 無料(要入場料)

 ●上総角凧と日本各地の凧
  ◇期 間 1月5日(土)~20日(日)
  ◇場 所 サイエンスドームギャラリー
  ◇見学料 無料

 ●伝統の上総和風凧展示
  ◇期 間 1月5日(土)~20日(日)
  ◇場 所 エントランスホール
  ◇見学料 無料(常設展示は要入場料)

 ●五市合同技術・家庭科作品展
  (船橋・市川・習志野・八千代・浦安各市の中学生による作品を展示)
  ◇期 間 1月17日(木)~22日(火)
  ◇場 所 企画展示室
  ◇見学料 無料(常設展示は要入場料)


▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽
 コラム VOL.30「大気圧の発見」
△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△

 世界で初めて真空を作った人をご存知でしょうか?
 1654年にドイツのマグデブルグ市の市長であり科学者でもあったゲーリケさんが,直径
41cmの銅製の半球2つを合わせて中を真空にして引っ張る実験をしました。半球は16頭
の馬でやっと引き離されたそうです。
 サイエンスステージでお客様にお見せする演示実験の一つに「大気圧の発見」がありま
す。
 先ず約10cmの半球でゲーリケさんの実験を再現するのですが,真空にした2つの半球
は大人二人で引っ張っても外れません。しかし,中に空気を入れるとすぐに外れるのです。
 また,大気圧は空気の重さから生じますが,空気の入ったペットボトルの重さを量り,
空気を詰め込むと重さが増えることから,空気に重さがあることを確認します。空気1リ
ットルは約1.3gもあるのです。次に,真空鐘(※)の中に少し空気の入ったゴム風船を入
れ,空気を抜いていくと膨らむのを見ます。これ以外にも「大気圧の発見」では他にも様々
な実験をご覧いただきます。
 演示実験を担当する主任技術員の間で「コップの中のローソクの炎」という実験が話題
になりました。

 縁の低い水槽に深さ1~2cm程度の水を入れ,その中央部にローソクを立てて点火する。
 炎が安定したらその上から透明なガラスのコップを口が水に没するように立てる。
 ローソクの炎は次第に小さくなり,遂には消える。
 その間にコップ内に水が浸入し,約1/5の高さまで上昇する。
 
 この現象をどのように説明するか,議論が勃発したのです。
 いったんは「燃焼により酸素が消費され,CO2になるが,CO2は水に溶けるため,酸
素消費分に等しい1/5程度の水の上昇に繋がる。」ということで収まりそうになったので
すが,Mさんから「コップを被せたときに,コップと水面の間から泡が出ている。加熱さ
れて膨張した空気が漏れて出ているのでは?」との指摘を受けて,議論は振り出しに・・・

 数日後,Mさんからある本が示されました。
 『コップの中の炎』と題された本には,あの実験についての詳細な解説がありました。
 『 ~閉じられた狭い空間でのローソクの燃焼では,酸素濃度17%で炎が消えるため,
  酸素消費による水の上昇は1/60程度であり,炎が消えた後に中の空気が冷えると,
  漏出した空気分の気圧が減少するので,外から水が浸入することになる。~ 』

 一見,科学的に思われる説明の中にも,その条件や仮定を考察してみると意外な発見が
見つけられるのかもしれませんね。

 (主任技術員K)

参考文献 理科実験の盲点研究 13 コップの中の炎(燃焼による体積減少の疑問)
      著者名  埼玉大学名誉教授 金山 廣吉
※編集者注 真空鐘:鐘の形をしたガラス製の器
          真空実験盤に載せて内部を真空にして実験を行う


-----------------------------------------------------
現代産業科学館メールマガジン
◆発行  千葉県立現代産業科学館
 〒272-0015 千葉県市川市鬼高1-1-3 TEL047-379-2005
       http://www2.chiba-muse.or.jp/SCIENCE/
-----------------------------------------------------
◆登録解除はこちら↓
##__CANCEL_URL__##
◆アドレス変更はこちら↓
##__MYPAGE_URL__##