千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
海からのたより 第167号
配信日時:2019/01/01 10:00
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  千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン

 『海からのたより』 第167号
                          2019年1月1日発行

                 千葉県立中央博物館分館 海の博物館
                 http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/

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 新年あけましておめでとうございます。

 海の博物館職員一同、より良い博物館を目指し、努力して参ります。
 本年も、よろしくお願いいたします。

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│目次
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★年始の開館、臨時休館のご案内
★—予告— マリンサイエンスギャラリー「水辺の外来生物 -房総の海と川から-」
★1月、2月前半の行事案内
★研究員ノート −ウツボは迷惑な魚?美味しい魚?−
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│★ 年始の開館、臨時休館のご案内
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 新年は、1月2日(水)から開館いたします。

 また、機器メンテナンスのため下記の日程で臨時休館しますので、ご注意ください。
 臨時休館:平成31年 1月16日(水)、17日(木)

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│★ —予告— マリンサイエンスギャラリー「水辺の外来生物 -房総の海と川から-」
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 2月9日(土)から、マリンサイエンスギャラリー「水辺の外来生物 -房総の海と川から-」を
開催します。
 現在、着々と準備中です。
 乞うご期待!

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│★1月、2月前半の行事案内
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【海の体験コーナー】
 体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレンジする行事です。
  1月 12日(土)「コーラルプリントをしよう」
  1月 26日(土)「オリジナルオブジェを作ろう」
  2月  2日(土)「微小貝を探そう」
   (当日申込み。定員6名。定員を超えた場合は抽選となります)
 ※入場料のほか、材料費50円/人が必要です。

 詳しくはウェブサイトをご覧下さい。
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/UMIHAKU/genre/1517380874379/index.html

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│★研究員ノート −ウツボは迷惑な魚?美味しい魚?−
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 海の博物館前では,春から夏にかけて潮がひいた磯で生きものの観察会を行
っています。観察会の初めには,磯で遭遇する可能性のある危険な生きものに
ついて説明しています。その一つがウツボです。
 ウツボは南日本の岩礁域に広く分布する魚で,ウナギのような細長い体をし
ており,全長は1mに達します。ふつうは潮下帯(潮がひいても干出しないと
ころ)の岩礁でよく見られますが,潮間帯(潮がひいたときに干出するところ
)でも時々見かけます。このウツボは鋭い歯を持っており,ウツボの方から私
たちを襲ってくることはありませんが,磯で生きもの探しに熱中して知らずに
ウツボの口元に手を差し伸ばしたりすると,噛まれてケガをすることがあるの
で注意が必要です。
 千葉県勝浦では,海底にフェンス状の網を仕掛けて漁獲するイセエビ漁がさ
かんに行われています。網にはイセエビだけではなく,メバルやメジナなど岩
礁性の魚もよく混獲されます。ウツボは網にかかったエビや魚を襲って食べる
ことがよくあり,その際ウツボが網に絡まると,大暴れをして網が破れるなど
して被害を及ぼすこともあります。このため,勝浦の漁師さんはウツボを嫌い
,漁場からウツボをわざわざ駆除することもあります。
 一方,同じ南房総でも館山周辺ではウツボの取り扱いがずいぶん異なってい
ます。地元ではウツボのことを「なまだ」と呼び,筒状の仕掛けに餌となるイ
ワシを入れて捕獲する「なまだ漁」が古くから行われています。毎年12月頃
になると,水揚げされた「なまだ」が背開きにされ,天日干しに吊されている
のが漁港の近くで見られるようになります。「なまだ」は唐揚げや塩焼き,か
ば焼きなど,冬場には地元の飲食店で様々なウツボ料理を食べることができま
す。
 このようにウツボは,同じ千葉県の南房総地域でも勝浦では漁業対象となら
ないばかりか迷惑な魚として扱われる一方,館山では冬の風物詩として重宝さ
れています。ウツボ自体は美味しい魚でも,その魚を食べるか食べないかは,
地域によって長年培われてきた食文化の差異により生じたのかもしれません。

(主任上席研究員 川瀬裕司)

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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうございました。

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    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
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