千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2019年3月号 ★
配信日時:2019/03/10 08:00
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     ちば中央博メール 2019年3月号(2019年3月10日発行・第151号)
          http://www2.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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目 次
1.お知らせ
2.中央博の窓 
  生態園トピックス展「キツネノヤリタケ―生態園から新産地報告―」の御案内
3.イベント情報
(1)中央博物館本館〔生態園トピックス展・春の展示その他〕
  ・春の展示「千葉の鉄道物語-線路が拓いた『観る・住む・運ぶ』-」
  ・トピックス展「開館30年の歩み」
  ・ミニトピックス展「生命(いのち)のにぎわい写真展」
  ・生態園トピックス展「キツネノヤリタケ-生態園から新産地報告-」
  ・ミニトピックス展「文科省:学芸員等在外派遣研修(報告)
   カナダ:Royal Ontario Museum -昆虫学研究室の実務と研究環境-」
(2)中央博物館本館・生態園 〔当日申込みのイベント等〕
(3)大利根分館
(4)大多喜城分館
4.研究室から 「古墳時代の人々と、それを研究する人々」
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1.お知らせ 
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◆メールマガジンの不着について

 過去に配信したメールマガジンの一部において、配信登録をしたにもかかわらず
メールが届かないという事象が発生しており、現在、その原因を究明中です。皆様に
は御迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。
メールを受け取れなかった皆様には、お手数ではございますが、下記のリンク先に
バックナンバーがございますので御利用ください。

    ○県立中央博物館「ちば中央博メール」
    https://a02.hm-f.jp/index.php?action=BN&gid=1&aid=318

◆4月1日(月)から大多喜町営駐車場「大多喜城下駐車場」が有料になります。

 平成31年4月1日(月)から、大多喜町営駐車場「大多喜城下駐車場」は管理者の変
更に伴い、有料化となります。駐車場料金等は、3月中に大多喜町が正式に決定する
見込みで、わかり次第お知らせいたします。
なお、この件の問い合わせは下記にお願いします。
           問い合わせ先:大多喜町産業振興課 (TEL:0470-82-2176)

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2.中央博の窓−115
  生態園トピックス展「キツネノヤリタケ―生態園から新産地報告―」の御案内
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 平成27年4月のある日、生態園に植えられたヤマグワの脇にふと目をやると、そこ
には茶色で、高さ3~4cm程度の地味で小さなキノコが生えていました。よく観察す
ると、そのきのこは地面だけでなく、ヤマグワの下に置いてある植木鉢からもたくさ
ん生えています。そこで、数本を採取し、図鑑で名前を調べてみると、「キツネノヤ
リタケ」という子嚢菌類のキノコであることが判明しました。
 そこでまずは手始めに、「キツネノヤリタケ」をインターネットで検索してみるこ
とにしました。するとどうやら、全国的にも多く珍しいキノコではなさそうです。し
かし、あまり見たことが無いキノコだったので、収蔵庫と千葉県産大型菌類のリスト
を確認することに。なんと、これがビックリ。千葉県で確認された正式な記録はなく、
千葉県新産のキノコであることが判明したのです。
 もしかしたら、今まで多くの人がこのキノコを千葉県で見つけていたかもしれませ
ん。しかし、証拠標本とともに論文に記載がされていなかったことから、今までこの
キノコは千葉県にはなかったことになっていたのです。気になったことをすぐに調べ
ることの大切さ、小さな発見でも積極的に報告することの重要性を改めて認識した瞬
間でした。
 キツネノヤリタケは、クワ類の果実から発生するキノコです。今回の展示では、キ
ツネノヤリタケが発見された経緯やその不思議な生態を、標本や解説で御紹介いたし
ます。現在、昨年発生したヤマグワの木の下に植木鉢を置いて、会期中に実物が観察
できるよう準備しています。今年も発生するかはわかりませんが、運が良ければ実物
展示ができるかもしれません!ぜひ、足を運んでいただければ幸いです。

                       (県教育庁文化財課 水野大樹)
 
    詳しくはこちら↓ 
    http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1522149632847/index.html

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3.イベント情報 
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(1)中央博物館本館〔生態園トピックス展・春の展示その他〕

   *休館日をご確認のうえご来館ください。
    開館日カレンダー↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1517539269054/index.html
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■【春の展示 明治150年記念事業】
「千葉の鉄道物語-線路が拓いた『観る・住む・運ぶ』-」
 本展示では、わが国の社会・産業・文化の近代化を支えた鉄道に焦点をあてます。
実物資料・書籍・絵葉書・古写真・模型などを用いて、鉄道の発達とそれに伴う千葉
県の社会・世相の変化について紹介します。
 会期:2月23日(土)~6月2日(日)
 場所:第1企画展示室 

    くわしい展示内容はこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1544315794850/index.html

 ◆関連行事
  【講演会】
  日時:3月10日(日) 13:30〜
  演題:千葉の伝承と鉄道
  講師:野村典彦 氏(千葉大学非常勤講師)
  場所:千葉県立中央博物館 講堂
  費用:無料
  定員:150名(当日先着)

 【記念講演会】(千葉県立中央図書館と共同開催)
  日時:3月17日(日) 13:30〜
  演題:鉄道と行商 -消えゆく「カンカン部隊」を追って-
  講師:山本志乃 氏(旅の文化研究所 研究主幹)
  場所:千葉県立中央博物館 講堂
  費用:無料
  定員:150名(当日先着)

 【チーバくんと鉄道クイズ】
  日時:3月24日(日) 15:00〜16:00
  場所:千葉県立中央博物館 講堂
  対象:どなたでも
  定員:150名
  費用:無料

 【ミュージアム・トーク】
  日時:3月10日(日)、16日(土)、17日(日)、21日(木・祝)
     23日(土)、24日(日)、30日(土)、31日(日)
    各日とも 11:00〜11:30/14:30〜15:00
  場所:本館入場券売場前に集合
  定員:各回20名(当日先着)
  費用:本館への入場料必要

■【トピックス展】「開館30年の歩み」
 千葉県立中央博物館30年の歩みを振り返ります。
 会期:2月2日(土)~5月12日(日)
 場所:第2企画展示室

■【ミニトピックス展】「生命(いのち)のにぎわい写真展」
 千葉県生物多様性センターが運営する「生命のにぎわい調査団」の活動の一環とし
て開催されている写真コンテストの作品を展示します。
 会期:3月5日(火)~5月6日(月・振休)
 場所:房総の歴史展示室前通路

■【生態園トピックス展】「キツネノヤリタケ-生態園から新産地報告-」
 千葉県初報告となる子嚢菌類のキノコが、生態園で発見されました。その名も「キ
ツネノヤリタケ」。クワ類の果実から発生する、不思議なキノコの生態を紹介します。
 会期:3月19日(火)~5月26日(日)
 場所:生態園オリエンテーションハウス

    詳しい展示内容はこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1522149632847/index.html

■【ミニトピックス展】
「文科省:学芸員等在外派遣研修(報告)
  カナダ:Royal Ontario Museum -昆虫学研究室の実務と研究環境-」
 文部科学省による学芸員等在外派遣事業により、平成29年(2017年)1月から2月の
約40日間、カナダ・トロントにあるRoyal Ontario Museumにて当館職員が研修を受講
しました。本ミニトピックス展では得られた知見を写真パネルと標本で紹介します。
 会期:2月2日(土)~3月24日(日)
 場所:房総の地学展示室前通路

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(2)中央博物館本館・生態園〔当日申込みのイベント等〕
    *トピックス展等の関連行事は、それぞれの紹介欄をご覧ください。
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【植物観察会 タブレットPCで野草の名前を調べてみよう】
 日時:3月17日(日) 13:00~15:30
 場所:1階ホール
 内容:春の野草を観察しながら植物の名前の調べ方を学びます。基礎知識がまった
   くなくても学べる初心者対象の観察会です。 
 対象:小学3年生以上 (小学生以下保護者参加)
 定員:30名(当日先着)
 費用:100円

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◆【森の調査隊】
 日時:3月21日(木・祝)
    各日とも13:00~16:00 
 場所:生態園 オリエンテーションハウス
 内容:ワークシートをもって、生態園内で自然を観察する体験プログラムです。授
   業で訪れる小学校団体にも活用されています。スタンプを集めて、オリジナル
   のペーパークラフトをゲットしよう。
 対象:どなたでも(幼児・小学生は保護者参加)
 定員:なし(無料)
    くわしくはこちら↓
    http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/eco_park/forest_expl_pgm.htm

◆【はっけん!すまいるキッズ】
 日時:毎週土曜日、日曜日及び祝日を中心に実施。13:00~(30分程度)
 場所:本館 体験学習室(たいけんのもり)
 内容:体験交流員によるお子様(親子)向けのプログラムです。紙しばいや工作、
   ゲームなどを行います。
 対象:子どもとその保護者
 定員:5組程度(当日先着・無料)
 注意:天候や急な事情により、中止や変更となる場合もあります。
    活動のようすはこちら↓
    http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520132614420/index.html

◆【そのほかの講座・観察会(事前申込を含む)】詳しくはこちら↓
3月 http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1521859081870/index.html

◆【ミュージアム・トーク】(研究職員による展示・資料解説)詳しくはこちら↓
3月  http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1521771656113/index.html

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(3)大利根分館 http://www2.chiba-muse.or.jp/OTONE/ 電話:0478-56-0101
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【ご利用について(お知らせ)】
 10月から3月までの期間は、事前予約された団体のみ入館できます。ただ、この期
間においても、講座やイベントへの参加、資料の貸出等については、個人の方も通常
通り利用できます。なお、通常開館は4月2日(火)からとなります。
 さて、大利根分館の周りでは、春を迎える準備が始まっています。トラクターが出
動し、田の株起こしがあちらこちらで見られます。当館においても、4月からは、特別
公開や美術作品展、トピックス展などたくさんの行事が目白押しです。ぜひ、ご来館
ください。

■【特別公開】「大貫山興福寺(おおぬきさんこうふくじ 涅槃図(ねはんず)」
 会期:4月2日(火)~4月7日(日)【6日間のみ】
 会場:大利根分館 集会室(観覧のみ無料)
   ※展示室を見学する際は別途入場料が必要となります。

■【トピックス展】なつかし!昭和の学校
 香取市・香取郡内、銚子市等の小学校からいただいた資料を展示することによって、
昭和の小学校にスポットをあてて紹介します。
 会 期:4月2日(火)~5月6日(月・振休)
 休館日:月曜日休館。ただし、月曜日が祝日の場合、翌火曜日が休館。
 会 場:大利根分館 企画展示室
 費 用:大人200円、中学生以下・65歳以上は無料

■【美術作品展】「糸絵(いとえ)展‐糸が紡いだ四季の花・小西チナ恵の世界‐」
 色とりどりの絹糸を編んで色紙の上に貼り付けて花や野菜を表現する「糸絵」作家
小西チナ恵氏(香取市栗源在住)の作品、約50点を展示します。
 会 期:4月13日(土)~7月31日(水)
 休館日:月曜日休館。ただし、月曜日が祝日の場合、翌火曜日が休館。
 会 場:大利根分館 常設展示室
 費 用:大人200円(企画展開催中は300円)、中学生以下・65歳以上は無料

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(4)大多喜城分館 http://www2.chiba-muse.or.jp/SONAN/ 電話:0470-82-3007
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兎形変兜(うさぎなりかわりかぶと)を展示しています。 
 江戸時代の製作で、耳の前面には金箔が施され、裏側には毛が植えられています。
うさぎはその俊敏さから武将たちに好まれたデザインですが、ここまで写実的なもの
は大変珍しいと言えます。
 会 期:3月10日(日)まで

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4.研究室から-87  「古墳時代の人々と、それを研究する人々」
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 私が専門としている考古学は、遺跡から見つかる土器、石器、金属製品といった物
質資料を主な研究対象にしています。文献史料とは異なり、私たちがそこから何かを
引き出そうとしない限り、物質資料自体は何も語ってくれません。そんな中、私が学
生時代から長く付き合っている “埴輪” は、例外的にかなりおしゃべりな物質資料
です。
 埴輪は、古墳時代のお墓である古墳に立て並べられた素焼きの焼き物で、圧倒的な
量の円筒埴輪の他に、人物、馬、鶏、水鳥、家、盾などの様々な形象埴輪があります。
人物埴輪だけを取り上げても、盛装の男性、盛装の女性、甲冑(かっちゅう)を身に
まとう武人、琴弾き、農夫、馬曳き(うまひき。有名な “踊る埴輪” の正体はこれ
です)など実に様々で、古墳時代の人々の服装や持ち物などを私たちに詳しく教えて
くれます。
 それぞれの埴輪の製作技法などの特徴を正確に把握するためには、様々な部分を詳
細に観察する必要があります。私が所属している “埴輪研究会” (何てオタクな響
き?! そして、研究会内部の会員連絡誌は “はにわのとも” )で全国の埋蔵文化財
調査機関や博物館などに資料調査に行く時には、私たちが埴輪の扱いに慣れている専
門家集団であるという信頼関係のもとに、埴輪を逆さにしたりして普通では見られな
い部分まで観察させていただいています。ですが、一般観覧者として博物館を訪れた
場合、展示室でそんなことはできません。展示ケースの前で思い切り背伸びをして上
の方から埴輪をのぞき込んだり、床に膝をついて下から埴輪を見上げたりしている変
な人たちがいたら、正直なところ邪魔だろうとは思いますが、優しく見守ってあげて
ください。
                            (館長 萩原恭一)
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●発 行
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 〒260-8682 千葉市中央区青葉町955-2
 電話:043-265-3111 FAX:043-266-2481
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 返信をいただいてもお答えできませんのでご了承ください。
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