千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
海からのたより 第175号
配信日時:2019/09/01 10:00
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  千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン

 『海からのたより』 第175号
                          2019年9月1日発行

                 千葉県立中央博物館分館 海の博物館
                 http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/

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 9月の連休、行き先に迷ったら博物館にどうぞ!

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│目次
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★9月16日まで!収蔵資料展「魚がつくる模様と形」
★9月、10月前半の行事案内
★研究員ノート −博物館の役割-
★海の博物館周辺の情報

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│★9月16日まで!収蔵資料展「魚がつくる模様と形」
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 好評開催中の収蔵資料展「魚がつくる模様と形」
 会期は9月16日(月・祝)までです。お見逃しなく!

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│★9月、10月前半の行事案内
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 詳しくはウェブサイトをご覧下さい。
 http://www2.chiba-muse.or.jp/www/UMIHAKU/genre/1517380874379/index.html

【観察会】 *2週間前までに事前申込、保険料50円
 10月13日(日)「博物館周辺の歴史と文化」

【講座】 *2週間前までに事前申込
 9月15日(日)「魚がつくる模様と形」

【海の体験コーナー】*当日先着順、材料費50円
 体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレンジす
る行事です。
 9月 7日(土)「微小貝を探そう」
 9月21日(土)「コーラルプリントをしよう」
 10月 5日(土)「海藻おしばを作ろう」

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│★研究員ノート −博物館の役割−
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○来館者の声から
 海の博物館では「令和元年度収蔵資料展『魚がつくる模様と形』」がいよいよ
終盤にさしかかりました。収蔵資料展の開催は子どもたちの夏休み期間に重なる
ため、小さなお子様から小学生も含めた多くのみなさまにお楽しみいただいてい
ます。9月16日(月祝)が最終日ですので、まだご来館されていない方は是非お越し
ください。
 収蔵資料展は、常設展示が行われている「展示室」ではなく、普段は房総の海
を紹介する映像を上映している「研修室」の一部を改装して開催しています。こ
の時期にご来館されると、通常の展示+αをご見学いただけるのでちょっとした
お得感があるのではないでしょうか?
 さて先日、展示室を巡回していた際に、お客様から「展示室はこれだけですか
?」とご質問をいただきました。この質問、実はこれまでにも何度かいただいて
います。確かに海の博物館の展示室は広くはないと思います。見学時間で計って
みれば、じっくりとご見学いただいても1時間は必要ないかもしれません。続けて
そのお客様は「(ロビーに展示してある)施設の模型を見たらずいぶん広いよう
だけど・・・」ともおっしゃっていました。実はこの言葉が、海の博物館の「博物館
としての役割」を考える上で大きな意味を持っています。つまり、博物館は「展
示室だけでは成立しない」ということです。

○博物館の4つの役割
 学校団体のご来館の際に、展示解説やバックヤードの案内をさせていただくこ
とがあります。私はその際、ロビーに展示している施設模型とその背後に掲げら
れている解説パネルを使って「博物館の役割(仕事内容)」について説明させて
いただくようにしています。すでにご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、
以下、実際に解説をお聞きになっているつもりで読み進めてください。
   海の博物館を見学された方は「展示室、狭(せまっ)!」と感じる方もいる
ようです。博物館というと、静かで薄暗く、広大で迷路のような展示室をイメー
ジされるかもしれませんが、海の博物館の展示室は確かにこれだけです。では、
この施設模型にある「展示室」以外の施設は何のためにあるのでしょうか? 実
は博物館の仕事は「展示」以外にもあり、それらの仕事をするためにこのような
施設が必要となるのです。それでは、これから博物館の仕事を大きく4つに分け
て説明しましょう。
   1 収集・保存
        博物館で扱う「もの」を「資料」と呼びますが、それら資料を「集める
こと」、そして集めた資料を「保存すること」です。特に自然誌系の博物館では
「この時代、この場所にこんな生きものが生きていた」ことを、100年後、200年
後の人たちに伝えていくという壮大な役割があります。資料を保管してある収蔵
庫は、「未来の人々へのタイムカプセル」ともいえるでしょう。
   2 調査・研究
        集めた資料はしっかりと調べて記録を残さなければなりません。博物館
の研究員はそれぞれ専門分野を持ち、様々な研究機器や研究設備を駆使して資料
の調査研究を行っています。そして、その研究結果は公開され、保存資料ととも
に世界中の研究者からの依頼を受けて、見学や貸し出しすることもあります。
   3 展示
        調査・研究を終えた資料は未来の人々だけでなく、私たちにとっても今
を知、または過去を知るための大切な資料です。積極的に公開するとともに、様
々な手段を用いてこれまでの研究成果を伝えられるよう努力しています。みなさ
んに「見てもらう」「(資料によるが)触ってもらう」ことで、学びを支援して
います。
   4 教育普及
        展示室で見てもらうだけでなく、観察会や体験活動、講演など、参加者
に詳しく伝える機会を設けています。いま、こうしてお話ししているのも、教育
普及活動の一つなんですよ。
     博物館の仕事について理解してもらえましたか? 海の博物館では、常設
展示や展示会、観察会やイベントの実施、集めた資料の保存や研究のために、こ
のような大きな施設が用意されているんですよ。(「博物館の役割」解説終了)

○海の博物館が実施する教育普及行事
 博物館の業務の中で、一般の方にとって身近なのは「展示」と「教育普及」で
す。来館された際に「展示室が狭いなぁ」と感じられた方は、ぜひ海の博物館の
教育普及行事への参加をお勧めします。当館の年間行事予定やホームページなど
で紹介していますが、年間を通じてたくさんの行事を実施しています。以下、簡
単に紹介し
ます。
 1 磯・いそ探検隊(フィールドトリップ)
   研究員の案内で、実際に磯に出て、磯の生きものを観察する行事です。
 2 博物館探検隊(バックヤードツアー)
      普段見ることのできない博物館のバックヤードを研究員の案内で巡ります。
 3 観察会
      研究員の解説を聞きながら、自然の中で生きものをじっくりと観察します。
観察の対象を絞り、深く掘り下げた内容をわかりやすく説明します。
 4 講座
      研究員がスライドやビデオを使って海の生きものや自然を紹介する行事です。
 5 みんなで工作・海の生きもの
      海の生きものにちなんだ簡単な工作を行います。
 6 海の体験コーナー
      体験交流員と一緒に、海にまつわる様々なメニューにチャレンジします。
 また、年間行事のほかにも、団体向け観察会や小学校から大学までの学校向けプ
ログラムも実施しています。事前にご相談、ご予約をいただければ、みなさんの海
の学びをサポート(教育普及)することができますので、ぜひお問い合わせくださ
い。ただ、自然環境の中で行事を実施するため、天候や潮の満ち引き等の制約があ
ることをご承知ください。

 今回の研究員ノートは、「博物館の役割」についてご説明しました。「展示」は
博物館の重要な役割ですが、それ以外にも多くの役割があることを理解していただ
けたでしょうか?
 私たち海の博物館では、「展示室」は「海への誘(いざない)い」の場ととらえて
います。展示室で見たこと、学んだことを、実際に自然の中で確認したり新たな疑
問を持つことで、博物館の学びはより深く充実したものになると確信しています。
そのような視点で、改めて海の博物館を利用してみてください。

(上席研究員 吉田真照)

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│★海の博物館周辺の情報
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●「勝浦大漁まつり」(勝浦の秋まつり)開催のお知らせ
 海の博物館のある勝浦市では、9月13日(金)から9月16日(月・祝)に市街
中心地区で「勝浦大漁まつり」(秋まつり)が行われます。
 
 以上の詳しい情報は、勝浦市観光ポータルサイト「かつうら潮風散歩道」を
ご覧ください。
http://www.katsuura-sanpo.com/

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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうございました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
    http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU
お問い合わせはこちらへ umihaku@chiba-muse.or.jp
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