千葉県立中央博物館分館◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン
『海からのたより』 第176号
2019年10月1日発行
千葉県立中央博物館分館 海の博物館
http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/
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9月の台風15号は、千葉県に大きな被害をもたらしました。
当館では、停電や断水もなく、幸いにも軽微な被害ですみました。
被害にあわれた皆様に、心からお見舞いを申し上げます。
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│目次
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★秋冬の企画展示「ツノシマクジラがやってきた」
★チバミュージアムフェスタ2020~千葉県立美術館・博物館展覧会~パネル巡回展
★10月、11月前半の行事案内
★研究員ノート −幻のクジラ「ツノシマクジラ」がやってきます-
★海の博物館周辺の情報
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│★秋冬の企画展示「ツノシマクジラがやってきた」
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2017年6月に勝浦市浜行川に漂着しているクジラの骨格が見つかりました。中央
博物館で骨格を回収して調査を行ったところ、このクジラはツノシマクジラとい
うたいへん珍しい種類であることがわかりました。この骨格標本は中央博物館の
開館30周年企画展「ほにゅうるい」で展示されましたが、今回発見地である勝浦
市の中央博物館分館海の博物館で展示することとなりました。“幻のクジラ”と
もいえるツノシマクジラの骨格標本をこの機会にぜひご覧ください。
会期:2019年10月12日(土)~2020年1月13日(月・祝)
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│★チバミュージアムフェスタ2020~千葉県立美術館・博物館展覧会~パネル巡回展
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千葉県立美術館・博物館の合同企画展示事業として『チバミュージアムフェスタ
2020~千葉県立美術館・博物館展覧会~』ー「オリンピック・パラリンピック」と
千葉のスポーツ史ーのパネル巡回展示を実施します。
当館では、2019年10月8日(火)〜2019年11月10日(日)にパネル展示を行う他、
サーフィン会場となる一宮町の砂浜で見つかる貝殻を展示します。
詳しい情報は、千葉県教育委員会のページからご覧ください。
https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/bunkazai/event/2019/2019tiba-museum-festa.html
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│★10月、11月前半の行事案内
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詳しくはウェブサイトをご覧下さい。
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/UMIHAKU/genre/1517380874379/index.html
【観察会】 *申し込み締め切り日は過ぎておりますが、お問い合わせください
10月13日(日)「博物館周辺の歴史と文化」
【博物館探検隊(バックヤードツアー)】
ふだん見ることのできない博物館のバックヤードを、研究員の案内でめぐり
ます。
11月3日(日・祝) 13:30〜14:00
【海の体験コーナー】*当日先着順、材料費50円
体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレンジす
る行事です。
10月 5日(土)「海藻おしばを作ろう」
10月19日(土)「オリジナルオブジェを作ろう」
11月 2日(土)「微小貝を探そう」
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│★研究員ノート −幻のクジラ「ツノシマクジラ」がやってきます−
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あなたはツノシマクジラというクジラを知っていますか?海の生きものやクジラ
に興味を持っている方にとっても、この名前はあまり馴染みのないものではないで
しょうか。それもそのはず、ツノシマクジラは正式に名前がつけられてからまだ十
数年しか経っていないクジラなのです。
1998年、山口県の日本海側にある角島(つのしま)の近くで、体長11メートルほど
の一頭のヒゲクジラが漁船と衝突して死亡しました(通常、速度の遅い漁船と元気
なクジラが衝突することは考えにくいので、このクジラは弱っていたか既に死亡し
ていたのではないかとも考えられています)。この死体をくわしく調べたところ、
これまで知られているどの種類のクジラとも違うことがわかり、2003年にBalaenoptera
omuraiというナガスクジラ属の新種として発表され、和名は発見地の地名にちなみ
「ツノシマクジラ」と命名されました。ヒゲクジラの仲間としては90年ぶりの新種
発表となる、注目すべき出来事でした。その後、ツノシマクジラは日本・オースト
ラリア・ブラジルなどで死体の海岸漂着が記録されたほか、インド洋のマダガスカ
ル付近で生きている群れが観察されていますが、他のクジラ類に比べて情報は少な
く、いまだ謎の多い、「幻のクジラ」といってもいい存在です。
一昨年(2017年)の6月に、勝浦市浜行川の海岸に一頭のクジラが漂着しているの
が見つかりました。千葉県立中央博物館で調査を行ったところ、このクジラはなん
とツノシマクジラであることがわかりました。発見時には既に白骨化しており、全
身の骨を全て回収することはできませんでしたが、ツノシマクジラとしては日本で
7例目の記録で、標本としては4例目となる貴重なものとなりました。このツノシマ
クジラの骨格標本は、2019年夏に開催された中央博物館の開館30周年記念企画展「
ほにゅうるい」で展示されましたが、今回発見地の勝浦市にある分館海の博物館で
開催される企画展示「ツノシマクジラがやってきた」で皆様にご覧いただくことと
なりました。展示期間は10月12日(土)から年明けの1月13日(月・祝)までの予定
です。
勝浦で「発見」され、勝浦に「里帰り」したツノシマクジラの骨格標本を通して、
私たちの目の前に広がる海にまだまだ隠されているであろう未知の生きものたちの
世界に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
(分館長 立川浩之)
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│★海の博物館周辺の情報
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●かつうら海中公園 ハロウィンイベント
10月31日まで、展望塔にてハロウィン限定の記念写真スペースを用意しました。
http://www.katsuura.org/
●勝浦マルシェ
長年親しみのある勝浦朝市と斬新さのある勝浦マルシェの交流・物流をシェア。
新しい朝市をお楽しみください。
令和元年10月6日(日) 7:00~13:00
https://katsuura-marche.jimdosite.com/
この他の情報は、勝浦市観光ポータルサイト「かつうら潮風散歩道」も
ご覧ください。
http://www.katsuura-sanpo.com/
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今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうございました。
発行 千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
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