千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
海からのたより 第177号
配信日時:2019/11/01 10:00
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  千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン

 『海からのたより』 第177号
                          2019年11月1日発行

                 千葉県立中央博物館分館 海の博物館
                 http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/

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 文化の日、博物館で文化に触れてみませんか?

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│目次
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★文化の日は入館無料です!
★秋冬の企画展示「ツノシマクジラがやってきた」開催中!
★チバミュージアムフェスタ2020~千葉県立美術館・博物館展覧会~パネル巡回展
★11月、12月前半の行事案内
★研究員ノート −サワガニの生活事情-
★海の博物館周辺の情報
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│★ 文化の日は入館無料です!
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 11月3日(日・祝)の文化の日は入館無料となります。スタッフ一同、皆さ
まのご来館をお待ちしています。

 ※ お客様駐車場は通常通り(有料)です。

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│★秋冬の企画展示「ツノシマクジラがやってきた」開催中!
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 貴重なツノシマクジラの骨格標本をこの機会にぜひご覧ください。
 会期は、2020年1月13日(月・祝)までです。

 http://www2.chiba-muse.or.jp/www/UMIHAKU/contents/1567836778275/index.html

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│★チバミュージアムフェスタ2020~千葉県立美術館・博物館展覧会~パネル巡回展
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 千葉のスポーツ史に関するパネル巡回展示を実施しています。
 この他、サーフィン会場となる一宮町の砂浜で見つかる貝殻の展示、国旗ぬり絵をおこなっています。
 会期は、2019年11月10日(日)までです。

 詳しい情報は、千葉県教育委員会のページからご覧ください。
 https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/bunkazai/event/2019/2019tiba-museum-festa.html

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│★11月、12月前半の行事案内
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 詳しくはウェブサイトをご覧下さい。
 http://www2.chiba-muse.or.jp/www/UMIHAKU/genre/1517380874379/index.html

【博物館探検隊(バックヤードツアー)】
 ふだん見ることのできない博物館のバックヤードを、研究員の案内でめぐり
ます。
 11月3日(日・祝) 13:30〜14:00

【海の体験コーナー】*当日先着順、材料費50円
 体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレンジす
る行事です。
 11月 2日(土)「微小貝を探そう」
 11月16日(土)「コーラルプリントをしよう」
 12月 7日(土)「海藻おしばを作ろう」

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│★研究員ノート −サワガニの生活事情−
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 サワガニは純淡水性のカニで、青森県から鹿児島県までの日本列島に広く分布し
ています。本種は浮遊幼生期を持たず、卵の中で稚ガニまで成長してから孵化する
ため、淡水域で一生を過ごすことができます。その色彩には変異が見られ、よく知
られているのは甲が褐色でハサミや脚がオレンジ色のパターンや、甲が淡青色でハ
サミや脚が白っぽいパターンです。現在の分類体系ではこの違いを同種内の地域差
と考えています。
 一般的に、サワガニの生息域は河川上流域の清流と考えられ、きれいな水の指標
生物として認識されています。残念ながら、高度経済成長期やバブル時代の開発で
サワガニの好む生息場所が広範囲に渡って失われました。その結果、かつては身近
なカニの一つであったサワガニは、1都8県で絶滅のおそれのある野生生物に指定さ
れ、レッドデータブックに掲載されるまでになってしまいました。千葉県もそのう
ちの一つで、カテゴリーC(要保護生物)にランクされています。千葉県では環境
保全が強く意識される以前、人々の生活を豊かにするため平地の谷津や丘陵地の清
流域などが宅地やゴルフ場として開発されました。また、水田地帯では農薬の使用
によってサワガニが姿を消したと考えられます。しかし、房総丘陵などにはまだま
だ豊かな自然が残されており、清流域でサワガニを観察することができます。
 意外と思われるかもしれませんが、サワガニは東京23区内などの都市部に今でも
生息しています。公園や神社、お寺などの緑地に残る湧水や崖からしぼり水が流れ
出る場所などで細々と暮らしているのです。千葉県も同様で、深山に分け入らなく
ても、平地にこういった環境があればサワガニを観察することができます。これら
の水はいずれ河川に注ぎ込むものと考えると、カニにしてみれば川の形態をなさな
くても「上流域」と大差ないのかも知れません。以前、海の博物館の敷地内で、大
雨の直後にサワガニが見つかったことがありました。私のサワガニとのファースト
コンタクトは、幼少の折、東京都青梅市の山中を流れる沢という典型的なシチュエ
ーションでした。その印象が強く残り、海のそばのような低地にサワガニがいたこ
とを不思議に思っていました。しかし、サワガニの生息環境が必ずしも河川上流域
に限らないことを理解すると、偶発的とはいえサワガニが海岸付近で見つかっても
それほど驚くべきことではなかったようです。

(主任上席研究員 奥野淳兒)

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│★海の博物館周辺の情報
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●かつうら魅力市
 日時: 11月2日(土) 9時00分~14時00分
 今年は会場を勝浦中央商店街へ移し開催します。勝浦の魅力いっぱいのイベントです。
 http://www.katsuura-sanpo.com/facilities/event/post-20079/

●勝浦マルシェ
 長年親しみのある勝浦朝市と斬新さのある勝浦マルシェの交流・物流をシェア。
 新しい朝市をお楽しみください。
 令和元年11月10日(日) 7:00~13:00
 https://katsuura-marche.jimdosite.com/

 この他の情報は、勝浦市観光ポータルサイト「かつうら潮風散歩道」も
ご覧ください。
http://www.katsuura-sanpo.com/

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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうございました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
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