千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
海からのたより 第180号
配信日時:2020/02/01 10:00
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  千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン

 『海からのたより』 第180号
                          2020年2月1日発行

                 千葉県立中央博物館分館 海の博物館
                 http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/

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 勝浦市では今月22日から、かつうらビッグひな祭りがはじまります。
 博物館では、同日からマリンサイエンスギャラリー「超深海 Hadal World -水深6,000 m以深の世界-」が開催となります。
 あわせて御覧ください!

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│目次
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★—予告—「超深海 Hadal World -水深6,000 m以深の世界-」
★2月、3月前半の行事案内
★研究員ノート −鬼に金棒、クジラにフジツボ?-
★海の博物館周辺の情報

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│★—予告—「超深海 Hadal World -水深6,000 m以深の世界-」
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  2月22日(土)から、マリンサイエンスギャラリー「超深海 Hadal World -水深6,000 m以深の世界-」を
開催します。
 超深海にくらす生物について、数々の貴重な標本をとおして紹介します。
 お楽しみに!
 http://www2.chiba-muse.or.jp/www/UMIHAKU/contents/1579313726009/index.html

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│★2月、3月前半の行事案内
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 詳しくはウェブサイトをご覧下さい。
 http://www2.chiba-muse.or.jp/www/UMIHAKU/genre/1517380874379/index.html

【講座】 *2週間前までに事前申込
 3月14日(日)「超深海 水深6千メートル以深の世界」
 水深6千メートルより深い海に住む生きものたちを詳しく紹介するマニアックな講座です。

【博物館探検隊(バックヤードツアー)】
 ふだん見ることのできない博物館のバックヤードを、研究員の案内でめぐり
ます。
 3月22日(日) 13:30〜14:00

【海の体験コーナー】*当日先着順、材料費50円
 体験交流員といっしょに、海にまつわるさまざまなメニューにチャレンジす
る行事です。
  2月8日(土)「海藻おしばを作ろう」
  2月22日(土)「オリジナルオブジェを作ろう」
  3月7日(土)「微小貝をさがそう」

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│★研究員ノート −鬼に金棒、クジラにフジツボ?−
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 2月3日は節分です。節分といえば、鬼ですね。
 名前に「オニ」とつく生きものはたくさんいます。他の種と比べて大型だったり、
いかつい姿だったりすると「オニ」と名付けられることがよくあるからです。海の
生きものでは、例えば、オニカサゴ、オニダルマオコゼ、オニカマス、オニイトマ
キエイ、オニヒトデ、オニアサリ、オニサザエ、オニイソメ、オニコンブ等々があ
げられます。他にも数多くの「オニ」がいて、列挙するだけでこのコラムが終わっ
てしまいそうです。それではあんまりですので、今回はさまざまな「オニ」の中か
ら、オニフジツボを取り上げることにします。
 オニフジツボは「オニ」の名にふさわしく、直径5cmを超えることもある大型の
フジツボです。丸みを帯びた六角柱に近い形で、なかなか存在感がある姿をしてい
ます。しかし、オニフジツボの最たる特徴は大きさや姿形ではなく、クジラに付着
してくらしている事でしょう。私達が普段目にするフジツボは岩や船底などに付着
していますが、ウミガメや甲殻類など、他の生きものに付着するフジツボもいます
。オニフジツボは、クジラの中でも主にザトウクジラに付着することが知られてい
ます。1頭のザトウクジラには450kg以上のオニフジツボが付着していることもある
そうです。岩などの硬い基質に付着するフジツボと違い、オニフジツボはクジラの
皮膚表面に付着するのではなく、殻の下部は皮膚に埋没しています。殻の底面は複
雑な形をしていて、クジラの皮膚を巻き込んで剥がれにくいようになっています。
こう聞くと、ほとんどの人はフジツボよりクジラの味方でしょうから、「フジツボ
にくっつかれてクジラがかわいそう」と思うことでしょうが、本当にそうなのでし
ょうか?
 クジラがブリーチングとよばれる大きなジャンプをする理由ははっきりと分かっ
ていませんが、一つの説として「体表の寄生虫を落とすため」とも言われています
。そうだとすると、クジラにとってフジツボはやはり邪魔なものなのでしょう。一
方、ザトウクジラにとってフジツボは役に立っているという説もあります。オス同
士がケンカをする時に、頭部や胸鰭などをぶつけ合いますが、ここにフジツボが多
く付着しているほど攻撃力があるそうです。つまり、フジツボがザトウクジラの武
器になっているというのです。
 実際のところは今後の研究が期待されるところです。でも、鬼に金棒とは言いま
すが、「鬼」フジツボが逆にクジラの武器になっているのなら、面白いですね。

(主任上席研究員 村田明久)

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│★海の博物館周辺の情報
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●「2020 かつうらビッグひな祭り」
 2月22日(土)〜3月3日(火)に、「かつうらビッグひな祭り」が開催され
ます。
 開催期間中、勝浦市芸術文化交流センター「Kuste(キュステ)」をはじめ、
市内各所に約30,000体のひな人形が飾られます。遠見岬(とみさき)神社では
、60段の石段一面におよそ1,800体の人形が飾られ、夕暮れ時からライトアッ
プされます。
 期間中は、盛りだくさんのイベントが行われます。

   詳しくは以下のホームページをご覧ください。
   http://www.katsuura-sanpo.com/facilities/event/post-449/

●かつうら海中公園で「ちっちゃいひな祭り」を開催
 かつうら海中公園では勝浦「ビックひな祭り」に伴い「ちっちゃいひな祭り」
を開催し、皆様の手作りひな人形を展示します。
 展示期間は2月22日(土)〜3月3日(火)で、手作りひな人形の応募締切は2月
15日(土)です。

   詳しくは、かつうら海中公園のホームページをご覧下さい。
   http://www.katsuura.org/

 勝浦観光の詳しい情報は、勝浦市観光ポータルサイト「かつうら潮風散歩道」を
ご覧ください。
http://www.katsuura-sanpo.com/

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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうございました。

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    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
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