千葉県立中央博物館分館海の博物館メールマガジン バックナンバー
海からのたより 第186号
配信日時:2020/08/01 09:00
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  千葉県立中央博物館分館 海の博物館メールマガジン

 『海からのたより』 第186号
                          2020年8月1日発行

                 千葉県立中央博物館分館 海の博物館
                 http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/
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 海の博物館は、十分な新型コロナウイルス対策を実施し通常の営業時間で開
館しています。タッチパネル等、休止していた一部展示は再開しています。た
だし、各種行事については引き続き全て中止しています。事前申込制行事の受
付も休止しておりますので御注意ください。

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│目次
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★大収蔵資料展「海博・お宝大集合!」開催中(~9/27)
★8月は無休です!
★新型コロナウイルス対策について
★観察会等の実施状況について(当面中止)
★研究員ノート - 大収蔵資料展 海博・お宝大集合!-
★海の博物館周辺の情報

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│★大収蔵資料展「海博・お宝大集合!」開催中です
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 平成31年3月に開館20周年を迎えた海の博物館。この20年間に収集された海の
生きものに関する貴重な資料=海博のお宝の数々を一挙公開しています。
 博物館の資料のうち、非常に貴重なタイプ標本群や、千葉県で採集されたダ
イオウイカの子供、チョウザメ類、これまでメディアで取り上げられた標本類
など、「お宝」が目白押しです。また、博物館が行っている資料収集や調査研
究活等、普段人目に触れない活動についてもわかりやすく紹介しています。
会期は9月27日までとなっています。この機会に是非一度御覧ください。
●令和2年度収蔵資料展 大収蔵資料展「海博・お宝大集合!」(当館ウェブ
サイト)
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/UMIHAKU/contents/1592614955346/index.html

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│★8月は無休です!
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 8月は通常の休館日を全て臨時開館するので、無休で営業しています。
 臨時開館日: 8月3日(月)・8月11日(火)・8月17日(月)・8月24日(月)
・8月31日(月)

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│★新型コロナウイルス対策について
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 海の博物館は現在通常の営業時間で開館しています。利用にあたっては以下
のお願いをしています。博物館では各種ガイドラインに則り十分な感染防止対
策を行っておりますが、皆様におかれましても引続き新型コロナウイルス感染
拡大の防止に御協力をお願いいたします。

【入館に際してのお願い】
・混雑状況により博物館施設及び展示室への入場制限を行う場合があります。
・入館前に検温、手指消毒、体調等の確認をさせていただきます。
・入館にあたっては、入館確認票の御記入をお願いしています。
・入館確認票は事前に記入してお持ちいただくことも可能です。ウェブサイト
からダウンロードできます。
●入館確認票PDF形式(当館ウェブサイト)
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/UMIHAKU/contents/1590451843661/simple/%E5%85%A5%E9%A4%A8%E7%A5%A8.pdf
・マスクを着用し、咳エチケットを心がけてください。
・他の方との距離を2メートル程度あけて御観覧ください。
・展示物、展示ケースにはお手を触れずに御観覧ください。
・館内での飲食はできません。

 【休止している主な展示・サービス】
・展示物に手を触れて利用するハンズオン展示(タッチパネル等を除く)
・顕微鏡等、目が接触する恐れのある展示
・団体受付(学校団体及び一般団体)
・展示解説や観察会等の主催行事
・学習キットの貸出

【その他の感染防止対策】
・館内の椅子等について、一部利用を制限しております。
・入場券売場等に感染防止用バリアを設置しております。
・スタッフがフェイスガードとマスクを着用しております。
・館内をアルコール消毒しています。

なお、感染拡大の状況などにより変更が生じる場合がございます。
御了承くださいますようお願いいたします。

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│★観察会等の実施状況について(当面中止)
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 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、当館主催行事ならびに団体か
らの依頼による磯観察等の行事は全て中止しています。
 再開についての指針が定まりましたら、別途ウェブサイト等でご案内いたし
ます。
 磯のシーズンを楽しみにしていた皆様には大変申し訳ありませんが、再開は
今しばらくお待ち下さい。

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│★研究員ノート -大収蔵資料展 海博・お宝大集合!-
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 7月18日(土)から「大収蔵資料展 海博・お宝大集合!」が始まりました。
海の博物館(以下海博)では、例年お客様がたくさん来館される夏に収蔵資料
展を中心とした企画展示を行っていますが、私が担当した今回は、昨年の3月
で海博が開館から20年を経過したのを機に、この20年余りに海博で収集・保存
されてきた資料の中でも、過去にマスコミで取り上げられるなど話題になった
ものや、特に貴重なものなどを中心に、たくさんの収蔵資料を並べた「大収蔵
資料展」を企画しました。海博の20年間の活動のひと区切りを形にしておきた
いと考えたものです。展示は大きく7つのコーナーに分かれていますが、ここ
ではそのいくつかについて、簡単に紹介してみましょう。

 海博は海の生きものを専門分野とする自然誌博物館で、収集・保存する資料
は、海の生きものの標本や剥製などの他、関連する写真・動画などの映像資料
や、海水温などのデータも含まれます。分館長も含めた8名の研究系職員のう
ち5名が海の生きものの専門家(令和2年度時点)で、それぞれの専門ごとに、
魚、無脊椎動物、藻類の3つのグループに分かれて、資料の収集・保存活動や、
調査研究活動を行っていますが、これら職員が行っている研究の成果を主体に
した2つのコーナーがあります。1つは、生きものの種類や類縁関係に関する分
類学的研究の成果、もう1つは生きものの行動などに関する生態学的研究につ
いての成果です。これらのコーナーでは、「これまでの成果とそこで使用され
た資料群」という切り口で、研究成果と併せて、分類学にとって大変重要な
「タイプ標本」(生きものの学名の基準となる標本群)の数々や、生態学的な
研究に重要な役割を果たした動画資料について紹介しています。

 過去にほとんど見つかっていないなどの珍しい資料を「レアもの資料」とし
て並べたコーナーもあります。その中には、房総半島南部沖の東京湾で135年
ぶりに見つかったムギワラエビ(「エビ」と言いながら、ヤドカリのなかま)
や、110年ぶりに東京湾口で発見された深海にすむドフラインイソギンチャク
(ちなみに「ドフライン」はドイツの研究者の名前)などもあります。

 担当者である私は絶滅危惧種のノリの保全研究に関わっているので、そこで
収集されている「生きた資料」であるノリの「糸状体」の保存培養(飼育)株
について紹介したコーナーもあります。アサクサノリを始め、絶滅危惧種と
なっている種類のノリを糸状体で培養することで、長期間、生きたまま保存し
ておくことができ、万が一生育地が環境悪化などで消滅したとしても、とりあ
えず生きものは絶滅を免れることができます。

 「普通の生きもの資料」として、珍しい生きものではなく、「普通にたくさ
ん見られる生きもの」の資料の収集・保存についても紹介しています。「珍し
くもない生きものの標本を集めて何か良いことがあるの?」と思われる方もい
らっしゃるかもしれませんが、普通の生きものの資料を継続的に集めていくこ
とでわかることはたくさんあります。例えば、「ある場所の生きものの多様性」
を示す資料、「昔は普通にいたけれど、今は少なくなった」ことを示す資料、
「一年間の大きさや成熟時期の変化」を示す資料、などです。生きものの標本
を扱う自然誌博物館で最も多く収蔵されているのが、このたくさんいる「普通
の生きもの」の資料であり、これもまたとても大切な資料なのです。

 いくつかのコーナーについて、内容をざっと紹介してきました。会場の広さ
の関係等で、夢想していた「「大」収蔵資料展」とするには、もっともっと所
狭しと資料を並べたかったところでもありますが、それでも、いろいろな資料
が並んでいます。具体的にどんな資料が並んでいるかは、ぜひ見てください!、
と大々的に宣伝したいところですが、残念ながら、新型コロナウイルス感染症
のため、来館を躊躇されている方もいらっしゃるかと思います。また、感染拡
大防止のため、海博も入場者数の制限等の処置を行なっています。来館者の皆
様には大変ご不便をおかけし、申し訳ありませんが、展示は例年より少し長く、
9月27日(日)まで行っていますので、無理をなさらない範囲で、夏休み期間外
の平日など比較的空いている日を選んでご来館いただければと思っています。
(主任上席研究員 菊地則雄)

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│★海の博物館周辺の情報
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【観光情報】
・今シーズンの市内海水浴場(勝浦中央・鵜原・守谷・興津)は全て開設中止
となりました。博物館の前の海岸も含め監視所・ライフセイバーが配置されて
いない海岸での遊泳は非常に危険です。遊泳はお控えください。なお、勝浦以
外の千葉県内の海水浴場も全て開設中止となっています。
・勝浦朝市は通常通り(6時半頃~11時頃)開催されています。※水曜日と元旦
以外原則毎日開催。

【祭典情報】(前月号に引き続き掲載します)
勝浦大漁まつり(9月中旬): 本年度は例年二日目に行われている各地区の
神輿が揃う「合同祭典」の中止が決定しました。

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 今月も、海の博物館メールマガジンを最後までお読みいただきありがとうご
ざいました。

発行  千葉県立中央博物館分館 海の博物館
連絡先 〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
    電話:0470-76-1133 FAX:0470-76-1821
    http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU
お問い合わせはこちらへ umihaku@chiba-muse.or.jp
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の可能性も指摘されていますので、ご留意ください。)

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