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せきはくマガジン第75号(153)
配信日時:2012/11/20 09:00
千葉県立関宿城博物館メール情報∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
           
                    せきはくマガジン
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∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞第75号(153) 2012年11月20日∞∞
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  もくじ
[1]12月のイベント情報及び12月の休館日について
[2]12月中に募集が開始されるイベントについて
[3]せきはく豆事典「醤油の生産と舟運(1)」
[4]季節だより
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[1]12月のイベント情報及び12月の休館日について
●・開館時間 9時開館,16時30分閉館。(ただし入館は16時まで)

★(1)平成24年度出土遺物巡回展 「時空を超えて―市原市ちはら台の発掘ものがたり―」
      市原市ちはら台ニュータウンの遺跡から発見された土器や石器等をとおして,原始
      から中世までの人々の暮らしを紹介します。   
 期  間  11月29日(木)~平成25年1月6日(日) 
     (休館は月曜日,ただし月曜日が祝日の場合は翌日。年末(12/26~12/31)は
      休館。1/1 から開館)
 時  間 9時~16時30分(ただし,入館は16時まで)                           
 場  所 千葉県立関宿城博物館2階企画展示室                    
 入館料 一般:200円(団体160円),高大生:100円(団体80円)    
     中学生以下・65歳以上:無料
  *解説会;12月23日(日)11時~12時と13時~14時の2回(要入館料)

★(2)博物館セミナー
      当館展示協力員の新井浩文氏が「簗田家文書の世界」と題して,簗田家
       文書を取り上げ,中世関宿城主の簗田氏について紹介します。  
  期  日   12月9日(日)
  時  間   13時30分~15時30分
  場  所   千葉県立関宿城博物館集会室
  定  員   30名
  対  象   一般
  受講料   200円
  申込み   11月9日(金)9時より電話で申込み受付(先着順)
           04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)

★(3)郷土食講座「そば打ち」(後期)
     そば打ち同好会の人たちの指導により,そばの打ち方や切り方を体験します。
     また,自分が作ったそばを試食します。
  期  日   10月7日(日),11月18日(日),12月2日(日) 
  時  間   9時30分~12時
  場  所   千葉県立関宿城博物館休憩所
  定  員   20名
  対  象   一般(3回連続参加できる方) 
  受講料   3,000円(3回分)
  申込み   9月7日(金)9時より電話で申込み受付(先着順)
         04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課) 
      *受付は終了しています。

★(4)体験教室-みんなでふれあい体験-「版画年賀状教室」
     版画家地井紅雲先生の指導で,版画の彫り方を学びながら,年賀状づくり
    を体験し,版画の魅力を再発見します。
  期  日   12月8日(土) 
  時  間   10時~16時
  場  所   千葉県立関宿城博物館集会室
  定  員   10名
  対  象   一般 
  参加費  500円
  申込み   11月8日(木)9時より電話で申込み受付(先着順)
        04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課) 
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 ◆◆◆12月の休館日について◆◆◆ 
  3(月),10(月),17(月),25(火),年末26日(水)~31日(月)は休館します。
  平成25年1月1日(祝・火)~6日(日)は開館します。   
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[2]12月中に募集が開始されるイベントについて
◆(1)関宿城で初日の出をみよう
     当館の4階展望室(天守閣)から初日の出を拝みます。
  期  日   平成25年1月1日(祝・火)
  時  間   午前6時30分~7時30分
  場  所   千葉県立関宿城博物館4階展望室(天守閣)
  定  員   40名
  対  象   一般
  参加費   入館料
  申込み   12月1日(土)9時より電話で申込み受付(先着順)
           04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)

◆(2)博物館セミナー
     当館展示協力員の岩槻秀明氏が「出水が河川敷の植生に与える影響」と
       題して,利根川・江戸川の河川敷に,台風などの大雨に伴い発生する大
       規模な出水が,河川敷の植生にどのような影響を与えているのか,実際
       に観察した事例をもとに紹介します。
  期   日  平成成25年1月13日(日)
  時   間  13時30分~15時30分
  場   所  千葉県立関宿城博物館集会室
  定   員  30名
  対   象  一般
  受講料   200円
  申込み   12月13日(木)9時より電話で申込み受付(先着順)
           04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)

◆(3)郷土食講座「小麦まんじゅうづくり」
      関宿地域で祭事の時に良くもてなされた小麦まんじゅうを地元の方に教わ
       りながら作り,それを試食します。
  期   日    平成25年1月19日(土)・20日(日) 
  時   間    【午前の部】10時~12時
       【午後の部】13時30分~15時30分
  場   所    千葉県立関宿城博物館休憩所
  定   員    各15名
  対   象    一般 
  保険料     50円
  申込み     12月19日(水)9時より電話で申込み受付(先着順)
          04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課) 

◆(4)「第13回関宿城百景写真展」作品募集
     関宿城周辺を題材とした写真を公募します。作品は「第13回関宿城百景写
    真展」として展示します。
  応募期間   12月1日(木)~12月24日(祝・月)
 応募方法  所定の応募票に記入し,作品を関宿城博物館に直接持参か郵送。
 送り先    千葉県立関宿城博物館
 賞     関宿城博物館長賞     1点
       野田市関宿商工会長賞  1点
       特別賞                 数点
       参加賞       (入賞者を除く出品者)
 発   表   平成25年1月8日(火)
  表 彰 式   平成25年2月17日(日)予定
  展示期間   平成25年1月8日(火)~平成25年2月11日(祝・月) 
  問い合わせ 04-7196-1400(千葉県立関宿城博物館学芸課)

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[3]せきはく豆事典「醤油の生産と舟運(1)」
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 醤油の生産と舟運(1)
  醤油の原型は,飛鳥時代頃に中国・朝鮮を経て伝わった「醤(ひしお)」とさ
れています。醤には魚介類を醗酵させた「魚醤(ぎょしょう)」や,穀物を醗酵
させた「穀醤(こくしょう)」などがあり,原料の点から見ても穀醤が醤油の原
型に近いものであると想像が付きます。また,中国から伝わった味噌製法から
偶然,溜(たまり)醤油(しょうゆ)製法が発見されたとも言われています。いず
れにしても醤油は,日本独自の発展を遂げ,現在は醗酵調味料の傑作という評
価を海外からも得ています。
  関東における二大醤油生産地は,いうまでもなく野田と銚子です。銚子では
享保14年(1729)に江戸への集荷量が増え,宝暦3年(1753)に醤油仲間が結
成されています。一方,野田は明和年間(1764~1772)から醤油醸造者が増え,
天明元年(1781)に醤油仲間が結成されており,このことから,当初は銚子の
方がいち早く醤油を商業ベースに乗せていたと思われます。
  二つの土地に共通する利点は,利根川・江戸川を利用した舟運です。舟運は,
大量の荷物を安く運ぶことができるため,醤油産業にとって原料の仕入れや製
品の出荷に最適の輸送手段であったのです。
 ◎醤油の生産
 醤油原料は,大豆,小麦,塩です。これらに麹菌,乳酸菌,酵母などによる
複雑な発酵過程が加わることで,醤油独自の風味がもたらされます。
  近世の醤油は,大きく分けると溜(たまり)醤油,濃口(こいくち)醤油,淡口
(うすくち)醤油の3種類です。江戸時代の初期は,醤油の主流が「溜醤油」でし
た。その産地は,一般に播州龍野(現兵庫県),紀州湯浅(現和歌山県),小
豆島(香川県)などです。野田では永禄年間(1558~1570)に豆油から溜醤油
が作られたとの伝承があります。溜醤油は,醤油の原型とも言え,原料が原則
として大豆と塩のみです。
 濃口醤油は,江戸の文化が発展していく中,寛永期(1624~1644)の終わり
頃,関東地方で考案されました。それまでの溜醤油は,原料から出荷まで3年
を要するため,生産が需要に追いつかなくなっていました。濃口醤油は,原料
から1年で出荷できた上,江戸の人々の好みに合って高い評価を得ていき,関
西からの「下り醤油」を凌(しの)ぐまでに成長しました。現在も醤油の主流は
濃口醤油で,生産量が全体の約85%を占めています。
  淡口醤油は寛文6年(1661)に龍野で考案されたといわれています。濃口と
同じように原料から出荷まで期間が1年ですみます。淡口醤油は,野菜や魚類
などの素材の味や色を生かす関西料理に合わせるため,醤油自体の色や香りが
抑えられています。          (益子)
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[4]季節だより
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 各地からの雪の便りを聞くようになりました。当館の日本庭園の木々は葉を
落とし始め冬に備えようとしています。皆さんは,お元気でしょうか。
 企画展「醤油を運んだ川の道-利根川・江戸川舟運盛衰-」が今月25日で最終
日を迎えます。皆さんの中には,すでに観覧いただけた方もおられることと存じ
ます。未だの方は,開催期間があと数日ですのでご覧いただければと思います。
2年間熟成した諸味の臭いはもちろんのこと,30年前の醤油の塊もご覧いただけ
ます。また,エントランスホールに置いてある醤油樽前での記念撮影はお勧め
です。9個の醤油樽が3段重ねで置かれています。
 23日には,最後の解説会があります。時間は11時と13時30分からそれぞれ1時
間,行います。解説会では,30年前の醤油の塊の臭いを嗅ぐことができます。
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