千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2020年9月号 ★
配信日時:2020/09/10 08:00
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ちば中央博メール 2020年9月号(2020年9月10日発行・第169号)
        http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
目 次
1.お知らせ
2.イベント情報
(1)中央博物館本館・生態園
(2)大利根分館
(3)大多喜城分館
3.中央博の窓-132「福を呼ぶ小袖と房総の万祝(まいわい)」
4.研究室から-105「黒焦げのタネから」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.お知らせ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆博物館の再開館について
 千葉県立中央博物館は新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点から令和2年3月3日
(火)より休館していましたが、5月22日(金)の県新型コロナウィルス感染症対策本
部会議での決定を受け、感染防止対策を講じた上で5月26日(火)より再開しておりま
す。
 本館・生態園ともに10:00~16:30まで開園しています。
 なお、生態園オリエンテーションハウスは土・日・祝日のみ開館(10時)となりま
す。

 年間パスポートの期限延長を行っています。くわしくはホームページをご覧くださ
い。↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1584073375870/index.html#年間パスポート


◆現在休止中の展示・サービス
・1階ホール
・「たいけんのもり」を含むハンズオン展示
・野鳥観察舎(生態園)
・団体受付(学校および一般団体)
・イベントおよびミュージアム・トーク
・音声ガイド貸出
・図書閲覧サービス
・学習キットの貸出
・館内ロッカーのご利用

※開館日をご確認の上ご来館ください。開館日カレンダー↓
  http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1517539269054/index.html#kaikanbi

◆臨時休館日
展示メンテナンス等のため、9月29日(火)~10月2日(金)の期間は臨時休館いたし
ます。

なお、感染拡大の状況などにより変更が生じる場合がございます。ご了承くださるよ
うお願いいたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2.イベント情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
博物館での行事については、本館・生態園の臨時休館・休園などで実施できない場合
もございます。中央博物館トップページでご確認くださるようお願いします。

■トピックス展「チバニアン正式決定!」
会期:~12月27日(日)
会場:本館 地学展示室前廊下
内容:2020年1月に開催された国際地質科学連合において、市原市田淵の養老川沿い
に露出する約77万年前の地磁気逆転地層を、前期更新世と中期更新世の境界の「国際
境界模式層断面とポイント(GSSP)」とすることが正式に認められました。これによ
り、地質時代の中期更新世(約77万4千年前~約12万9千年前)が、「チバニアン(Ch
ibanian)」と名付けられることになりました。地球の地質時代の名前に、日本の地
名が採用されるのは、今回が初めてのことです(GSSPは、Global Boundary Stratoty
pe Section and Pointの略称です)。

■ミニトピックス展 「『千葉の地層10選』の紹介」
会期:~9月13日(日)
会場:本館 地学展示室前廊下
内容:千葉県教育委員会では、チバニアン認定をお祝いするとともに、千葉県の地層
への興味関心を一層高めるため、千葉県内の代表的な地層を「千葉の地層10選」とし
て選定しました。開催中のトピックス展「チバニアン正式決定!」と併せて、千葉県
が誇る地層の学術的な概要をパネル写真で紹介します。

■ミニトピックス展 「疫病退散 ―コロナ禍の収束を祈ってー」
会期:~10月25日(日)
会場:本館 歴史展示室前廊下
内容:千葉県立中央博物館 ではコロナ禍の収束を祈って、ミニトピックス展「疫病
退散」を開催しています。歴史上たびたび流行を繰り返してきた疫病に対する恐れや
不安を、人びとはいかに克服してきたのか。祭礼やまじないなどについて、パネルを
中心に民俗学的な視点から紹介します。

■生態園トピックス展「タネの大冒険」
会期:~9月22日(火)
会場:生態園 オリエンテーションハウス
内容:一度根を張った場所から動くことができない植物は、タネをより遠くに散布す
るための様々な工夫を凝らして、分布を広げています。本展示では、生態園で見られ
る身近な植物を中心に、色々なタネとその散布方法を、タネの冒険の旅に見立てて紹
介します。
※生態園オリエンテーションハウスは土・日・祝日のみ開館(10時)となります。

----------------------------------------------------------------------------
 (1)中央博物館本館・生態園
----------------------------------------------------------------------------
 ※開館日をご確認の上ご来館ください。開館日カレンダー↓
  http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1517539269054/index.html#kaikanbi

◆【講座・観察会】詳しくはこちら↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520009714819/index.html

◆【ミュージアム・トーク】(研究職員による展示・資料解説) 
詳しくはこちら↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/NATURAL/contents/1520012270143/index.html

----------------------------------------------------------------------------
(2)大利根分館 http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/ 電話:0478-56-0101
----------------------------------------------------------------------------
 ※開館日をご確認の上ご来館ください。開館日カレンダー↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/OTONE/contents/1583194620541/index.html
----------------------------------------------------------------------------
(3)大多喜城分館 http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/ 電話:0470-82-3007
----------------------------------------------------------------------------
収蔵資料展「大多喜城の弓」
会期:~10月18日(日)
日置流(へきりゅう)雪荷派(せっかは)の師範として大多喜藩に仕えた森家の資料によ
り大多喜藩に伝わった弓術を紹介しております。
 ※開館日をご確認の上ご来館ください。開館日カレンダー↓
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/SONAN/contents/1582331048099/index.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
3.中央博の窓-132 「福を呼ぶ小袖と房総の万祝(まいわい)」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 大多喜城分館では、令和2年度企画展「福を呼ぶ小袖と房総の万祝(まいわい)」
を開催します(10月23日~12月6日)。
 日本を代表する服飾「きもの」は、江戸時代から近代にかけて各階層の人々が着用
した小袖を祖型(そけい)とします。当時の人々は、染織や刺繍など様々な技法を駆
使した模様や大胆な構図を施すことによって個性を演出しました。また、縁起の良い
意匠やおめでたい文字を散りばめた小袖を好んで着用したほか、互いに贈答して幸運
や長寿を願ったといわれています。展示会では、江戸時代に製作された「寿」などの
吉祥文字や「鶴・亀」など、おめでたい意匠をあしらった小袖を紹介します。
 また、大漁の祝いに船主や網元から漁師などに配られた小袖の一種「万祝(まいわ
い)」は、房総が発祥とされ、その模様には漁の対象となる魚や船印のほか、「恵比
寿」や「三番叟(さんばそう)」「しめ縄」など、おめでたい模様が色とりどりの色
彩で染め抜かれています。
近年、風水害や新型コロナウィルスなど、私たちを悩ます問題が多数発生しています
が、小袖と万祝(まいわい)に描かれたおめでたい模様で、少しの間、華やいだ雰囲
気を味わっていただければ幸いです。
(大多喜城分館 大谷弘幸)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
4.研究室から-105「黒焦げのタネから」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 今日も全国各地の遺跡で発掘調査が行われています。
遺跡からは人々の生活・生産痕跡である遺構や道具類である遺物が発見されます。
そうした中で、竪穴住居跡などを発掘していると、ごくまれに黒焦げになったタネ
(種子や果実を含む)が見つかることがあります。私のような人文系の人間には、タ
ネであることはわかりますが、何のタネなのか詳しいことはわかりません。そこでタ
ネの同定を自然誌系の研究者に依頼することによって、はじめて出土したタネがコメ
、ムギ、マメなどであることがわかってきます。この結果を受けて、タネが出土した
要因や、そこから見えてくる周辺環境や食物生産の実態などをふたたび人文系の研究
者が紐解こうとします。これまでのところ、千葉県の弥生時代ではアワ、ヒエなどの
雑穀類に比べて、圧倒的にイネの出土が多いこと、ムギは出土していないこと(新し
い時代のものが混じって出土することはあります)などがわかってきました。
タネに限りませんが最近の考古学研究では、人文系と自然誌系の研究者が得意分野を
生かして情報のキャッチボールをかさね、新たな研究を進めていく姿勢が示されつつ
あります。ここ中央博物館は幸いにも人文系と自然誌系の研究者が同じ屋根の下で研
究を行っています。これからも連携を深め、新しい発見をお届けできればと思ってい
ます。
 (大多喜城分館 主任上席研究員 大谷弘幸)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●発 行
 千葉県立中央博物館
 〒260-8682 千葉市中央区青葉町955-2
 電話:043-265-3111 FAX:043-266-2481
 URL:http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
●このメールは送信専用メールアドレスから配信されています。
 返信をいただいてもお答えできませんのでご了承ください。
●ちば中央博メールについてのお問い合わせ・御意見・御感想は、電話またはFAXで
 お願いします。
●大多喜城分館、大利根分館に関するお問合せは各館に直接お電話をお願いします。
●無断転載はお断りします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●バックナンバーはこちら↓
https://a02.hm-f.jp/index.php?action=BN&gid=1&aid=318
●登録の解除はこちら↓
##__CANCEL_URL__##
●配信アドレスの変更はこちら↓
##__MYPAGE_URL__##