千葉県立中央博物館メールマガジン バックナンバー
★ ちば中央博メール 2021年3月号 ★
配信日時:2021/03/10 08:00
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    ちば中央博メール 2021年3月号(2021年3月10日発行・第175号)
        http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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目 次
1.お知らせ
2.イベント情報
(1)中央博物館本館・生態園
(2)大利根分館
(3)大多喜城分館
3.中央博の窓-138 休館中の教育普及
4.研究室から-111 「『房総の地衣類誌』の30年」
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1.お知らせ
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◆臨時休館のお知らせ
令和3年1月9日(土)~当面の間
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、本館・生態園ともに令和3年1月9日(土)か
ら当面の間、臨時休館しております。御利用の皆様には御不便をおかけしますが、御
理解のほどお願い申し上げます。再開館の時期は未定ですが、決定次第改めてお知ら
せいたします。なお、臨時休館に伴い、行事等の参加者募集についても停止しており
ます。

年間パスポートをお持ちのお客様へ
県立博物館の年間パスポートの有効期限につきましては、臨時休館した日数分延長さ
せていただきます。
延長の手続き等の詳細につきましては、再開が決まり次第、あらためてウェブサイト
にてご案内いたします。

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2.イベント情報
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現在休館中ですが、以下のとおり展示および準備を進めております。

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 (1)中央博物館本館・生態園
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令和3年1月9日(土)~当面の間、臨時休館

■令和3年春の展示「九十九里浜の自然誌」
会期:~5月30日(日)
会場:本館 第1企画展示室
内容:約60kmにわたりきれいな弧を描いている九十九里浜。一見何もいなさそうな砂浜
にも、様々な生き物がそれぞれに生を営んでいます。あまり知られていない砂浜の動植
物や浜と人とのかかわり、また現在九十九里浜に迫っている危機的な状況についても紹
介します。

■収蔵資料展「ノスタルジック・ポストカード」
会期:~5月30日(日)
会場:本館 第2企画展示室
内容:当館が所蔵の故・菱田忠義氏の絵はがきコレクションを中心に展示し、絵はがき
の歴史やその役割の移り変わりについて解説します。また、環境の変化を読み取るため
のツールとしての絵はがきの有効性についても取り上げます。

■ミニトピックス展 「新鉱物『房総石(ぼうそうせき)』の発見」
会期:~3月21日(日)(延長を検討しています)
会場:地学展示室前廊下
内容:「千葉石(ちばせき)」に次ぐ千葉県で第2の新鉱物として「房総石」が2020年12月
に正式に新種として認められました。そのことを契機として、房総石の標本を展示する
と共に、鉱物の性質や産出状況について解説します。

■ミニトピックス展 「国内初記録の外来昆虫オオクロマダラナガカメムシ」
会期:~6月27日(日)
会場:本館 生物の分類展示室
内容:県内在住の大学生が都内の大学にて国内で記録のないカメムシを採集しました。
中央博物館の研究員が同定依頼を受けた結果、国内初記録の外来昆虫であることが判明
しました。県民と県立博物館職員による共同研究の成果を展示します。

■生態園トピックス展「身近なコケ」
会期:~5月23日(日)
会場:生態園オリエンテーションハウス
内容:生態園や身近な街中に生えているコケ植物をとおして、コケ植物の不思議なくら
し方と知られざる正体に迫ります。
※生態園オリエンテーションハウスは土・日・祝日のみ開館(10時-16時30分)となり
ます。

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(2)大利根分館 http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/ 電話:0478-56-0101
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10月から3月は予約による見学を受け付けておりましたが、令和3年1月9日(土)~当
面の間、すべての見学予約を停止いたします。

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(3)大多喜城分館 http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/ 電話:0470-82-3007
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令和3年1月9日(土)~当面の間、臨時休館

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3.中央博の窓-138 休館中の教育普及
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今年度は新型コロナウイルス感染症のため、学校の校外学習の実施が困難な状況とな
っております。また、博物館も団体受け入れの予約を行っていないため、博物館の学
校利用がとても少ない1年となってしまいました。さらに2回目の緊急事態宣言を受け
て、1月9日より中央博は休館しています。
このような状況で学校へ博物館を活用した学習を届けられないかと、ある中学校から
オンラインを利用した授業の申し込みがありました。職員が博物館の展示を中継しな
がら、学校では中継した映像を使って先生が授業を行うという活動です。千葉県大多
喜町や袖ケ浦市の露頭を使った学習で、自分たちの住んでいる場所の足元にも地層が
広がっているのだということが実感することができたのではないでしょうか。
コロナの終息がまだ見えてこない中で、博物館と学校が連携して子ども達の学習活動
を止めないように、オンライン学習が新たな選択肢になればと願っております。
(教育普及課 大野将史)
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4.研究室から-111「『房総の地衣類誌』の30年」
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 「房総の地衣類誌」は、私が当館の地衣類担当として30年以上取り組んできた調査
研究課題です。
 まず、千葉県からどんな地衣類が報告されていたかを文献から洗い出し、開館当時
には114種の記録があることが分かりました。次に、どのような種類が生育している
か、各地で調査をしていきました。また、分類学的に興味深い種類を探索しました。
その結果、これまでに300種以上を確認、このうち30は新種でした。この30年で、千
葉県が、地衣類のリスト完成に最も近づいた県になったと考えています。
こういった成果は論文として発表したのですが、一般の目に触れにくいため、成果の
一部はデジタルミュージアムのコンテンツ「房総(千葉県)の地衣類誌」として2018
年に公開しました。今は、その充実を図っているところです。
 一方の取り組みは、収集した標本の整理です。いつでも再検査できるよう整理した
うえで、当館の第3収蔵庫で保管します。現在、千葉県産の地衣類標本は約1万5000点
あり、その4分の3程度が整理済みです。これには膨大な時間が必要でした。100年後
には、「100年前に確かにそこにあった」という最高の証拠となるはずです。
 私は3月一杯で定年退職となりますので、この資料と情報を後任者に引き継げるよう
にしていくのが、最後の大きな課題です。
 (植物学研究科長 原田浩)

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 千葉県立中央博物館
 〒260-8682 千葉市中央区青葉町955-2
 電話:043-265-3111 FAX:043-266-2481
 URL:http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
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